2020年度<合格体験記>(44)(英語)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/a7/94fb130bcb07eb244ce9e546bb74124b.jpg)
●英語(メルマガ読者、無料動画利用者、教材利用者)
●植山先生
無料で学習教材を提供しておられる植山先生の懐の大きさに感銘を受け、私も少しでもお役に立てればと思い合格体験記を書かせて頂きました。
植山先生、本当にありがとうございました。
●英語(メルマガ読者、教材利用者)
①受験の動機
英語で外国の方と話をするのが好きで、将来、インバウンドでくる外国人旅行者に通訳できればいいなという漠然とした動機でした。
また、英語の難関資格を取得したいという趣味的な動機も大きかったです。TOEICは960点で、通訳案内士も合格したので、後は英検1級を取りたいと思っています。
②第1次試験対策
私の第1次試験の合格戦略は、「通訳案内の実務」以外は他試験の合格で免除を受けるというものでした。結果的にコロナで TOEIC を受けられず、英語と通訳案内の実務を受験することになりました。
<英語>(不明)
学生時代から英語が得意であったのと、2010年にアメリカに半年間、語学研修に行っていたので、ある程度の英語力はありました。
TOEICは最高960点、英検準1級保持者でした。何度か英検1級を受けましたが、合格しませんでした。
通訳案内士の英語筆記試験は難しい印象であったので、申込に間に合うようTOEIC を受験し免除を受ける予定でしたが、コロナで TOEIC が中止になり、英語筆記試験を受けることになりました。
勉強は、過去問題を3年分解き問題に慣れました。2018年以降の英語筆記試験はそれ以前のものよりも易しくなったように感じます。
通訳案内士の英語筆記試験特有の問題として、歴史上の人物や観光名所の説明文の正誤判定問題があり、英語力の前にそもそもの知識が必要なので有名な観光名所で自分が知らないものは知識を入れるようにしました。
(下記を利用しました)
<第1次筆記試験【問題】>
https://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/18b0340041ceb26d8959b2c775736ffe
<英語力診断テスト>
http://www.hello.ac/guide/clinic/index.php
<日本地理>(免除)
国内旅行業務取扱管理者に合格していたので免除でした。
<日本歴史>(免除)
センター試験の日本史B(64点)で免除でした。
センター試験の日本史Bは学生時代にも受験していたので、知識を掘り起こすために、センター試験の直前2か月で高校生用の参考書を1冊読み込みました。とにかく基準点の60点を取ればいいという勉強方法に徹しました。
<一般常識>(免除)
センター試験の現代社会(85点)で免除でした。
これもセンター試験の直前2か月で高校生用の参考書を1冊読み込みました。
自分の弱点であった、哲学者・思想家の略歴や統治機構(国会、内閣、地方行政)、後は最近のトレンドワードを中心に読み込みました。
<通訳案内の実務>(不明)
基本的には、観光庁研修テキスト全体を3回読み込みました。それと過去問題を1回解きました。
過去問題を解いた際、観光庁研修テキストの該当箇所にマーカーし、後で読み込む際に強く記憶に残せるように工夫しました。
また、法令の問題では、正確な用語や第〇号といった細かい知識が必要なので、試験日の休み時間に再度チェックしてあいまいな記憶にならないようにしました。
試験に頻出のテーマ、旅行目的の種類(FIT、SIT、TV、MICE等)、旅行者の宗教に配慮した対応、添乗業務は覚えてもすぐに記憶があいまいになるので、前記と同様に試験日の休み時間に復習してあいまいさをなくしました。
今年度の試験にでましたが、乗車券の払い戻し処理や緊急医療対応等の結構細かいテーマもしっかり勉強しておく必要があると感じました。
通訳案内の実務に関しては、観光庁研修テキストのどこがでても大丈夫という状態にしておくのが一番いいと思います。
(下記を利用しました)
<第1次筆記試験【問題】>
https://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/18b0340041ceb26d8959b2c775736ffe
<第1次筆記試験【解答例】>(2018年・2019年)
http://www.hello.ac/jitumu.kaitourei.2018.2019.pdf
<観光庁研修テキスト>
http://hello.ac/kankouchou.kenshuu.siryou.comment.pdf
③第2次試験対策
私は、2010年の語学研修以降、普段は英語を話す機会がなかったので、まずは英語を話す勘を取り戻す必要がありました。
第2次試験対策として、語学学校GABAのプライベートレッスンを活用しました。私は会社補助で少し安くGABAのレッスンを受講できたのですが、
GABAでなくても、私のレッスン受講方法をオンライン英会話で試して頂いてもいいかもしれません。GABAは10月から12月の第2次試験日の直前までの2か月半で、合計40分×24レッスンを受講しました。試験日直前の2週間は、ほぼ毎日、会社帰りにレッスンを受講し、英語で話すことを習慣づけました。
GABAでのレッスン受講方法をお話しする前に、第2次試験対策として活用した教材をご紹介します。
私は「日本的事象英文説明300選」「第2次口述試験対策<切腹鉄板予想問題70題>」「全国通訳案内士試験「英語2次(口述)合格!」対策(三修社)」を使用しました。
なお、最後の三修社の対策本は紙の印刷物ではなく、オンラインブックとして Kindle で購入し、音声もスマホにダウンロードして持ち運びを楽にしました。
三修社の対策本は、第2次試験の「日本文の翻訳」と「プレゼンテーション」の両方の勉強に対応しているのですが、私は専ら、日本文の翻訳の勉強のために使用しました。プレゼンテーションについては、対策本や他の解答例を丸暗記しても本番では使い物にならないので、基本的には自分のオリジナルで話せるようにしました。
プレゼンテーションが苦手な方がいるかと思いますが、とにかく基本の型を作ってしまうことが重要だと思います。プレゼンテーションは2分以内で話さないといけないので、それほど多くは話せません。私は、いつも3段落構成を意識し、どうしても時間が少なすぎたら、4段落目で自分の体験談を追加するようにしました。私の基本型は次のようなものです。
第一段落:自分が選択したテーマの紹介とそのテーマの概要説明(I would like to talk about~で始めます)
第二段落:テーマに関する具体的なエピソードを2つもしくは3つ程度
第三段落:第二段落のエピソードを受けて、相手方に「〇〇することを勧めます」という英文で締めくくります。(I highly recommend doing ~で締めくくります)
これぐらいので内容でも、比較的ゆっくりはっきりとしゃべると1分半ぐらいにはなります。プレゼンテーションは、少し短くてもいいので、時間オーバーしないように練習しました。
さて、GABAでのレッスン受講方法ですが、前半20分で日本文の翻訳とその質疑応答の練習を、後半20分でプレゼンテーションとその質疑応答の練習をしました。日本文の翻訳の練習では、前記の三修社の対策本の日本文の音声データを講師の面前でスマホで再生し、その後すぐに翻訳をしました。
講師には翻訳は1分以内にまとめないといけないと伝え時間を測ってもらいました。翻訳後に講師からアドバイスをもらいました。レッスン後に三修社の対策本の翻訳の解説を確認して、知らない語彙や表現を確認しました。一方、プレゼンテーションの練習では、「第2次口述試験対策<切腹鉄板予想問題70題>」からその場でテーマを選び、本番同様、講師に30秒の準備時間を測ってもらいプレゼンテーションを考え、その後2分の時間を測ってもらいながらプレゼンテーションを実施しました。
レッスンの前にプレゼンテーションを考えておくのではなく、レッスンの講師の面前でテーマを選び、プレゼンテーションをすることで本番に近い練習をすることができました。なお、プレゼンテーションの前提知識のインプットは、会社の通勤帰宅時間や自習時間に、「日本的事象英文説明300選」を読み込むようにしました。全部で3回読み込みました。
実際プレゼンテーションを作成してみて、広げられないテーマについては、インターネットのウィキペディアで知識を補足しました。
試験日近くで、プレゼンテーションのテーマが、「英語で説明する日本の観光名所100選(語研)」から数多く出題されていることを知り、購入しましたが、ほとんど学習する時間はありませんでした。
このように、私の中では第2次試験対策はかなりしたと思っていたのですが、試験当日はその雰囲気に飲まれたのか、自分のなかではかなり失敗をした感じでした。
●プレゼンのテーマ
①新しい生活様式
②高野山(2014プレゼン)(2016プレゼン)(←これを選択しました)
③入湯税
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私は四国の出身だったので、高野山のインプットはそれほどしてなかったのですが、なぜか話せるだろと思い選びましたがこれが大失敗の始まりでした。いざ話し出すと、高野山の描写が全くできなかったのです(高野山が世界文化遺産であることも知らず、それを言及できませんでした)。プレゼンテーションの内容としては次のようなものです。
・高野山は、和歌山県にある。
・大阪から、電車で3時間ほどかかる。最良の行き方は車で行くことである。
・高野山には、有名なお寺がある。
・そのお寺は森の中にあり、とても神聖な雰囲気を経験できる。
・高野山に行くなら春か秋がよい。春なら桜を、秋なら紅葉を楽しめる。
プレゼンテーションとしては1分程度で終わったような気がします。テーマ選びを失敗してかなり焦りました。試験後になぜ「コロナに対応した新しい生活様式について」を選ばなかったのかと後悔しました。
(プレゼンの後の試験官との質疑応答)
外国人の試験官は50代ぐらいの眼鏡をかけた欧米系男性でした。試験官の英語はとても聞き取りやすかったです。
(試験官)高野山を開いたのは誰か?
(私の回答)空海です。
(試験官)高野山の寺の宗派は何か?
(私の回答)真言宗です。試験官からの質問で「宗派」と思しき英語が使われたのですがなじみがなく、質問を聞き直したところ、試験官は嫌な顔をせずに、質問の表現を変えて分かりやすく説明してくれました。
(試験官)高野山には泊まれるか?
(私の回答)お寺に泊まれますが、事前に予約が必要です。
(試験官)高野山にお寺は一つか、それとも多数か?
(私の回答)私は金剛峯寺をイメージして、有名で大きな寺が一つですと回答。
試験後インターネットで確認したら、高野山には小さなお寺が沢山あることを知りました(間違えて回答したことを知り、また意気消沈)。
●外国語訳の日本文(日本酒)
日本酒は、米、麹、水を混ぜ合わせて発酵させ醸造したお酒です。米のワインとも呼ばれます。甘口と辛口があり、熱燗でも、冷でも楽しめます。各地でいろいろな日本酒が作られています。日本酒は、和食を提供するレストランや居酒屋で飲めますが、最近では洋食にも合うと推奨されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/40/f196f6b220e3826552312a3d4ee89153.jpg)
プレゼンテーションの失敗を取り戻すべく、気分を奮い立たせました。ところが、私の外国語訳は日本酒についてのものでしたが、日本酒の原料である「麹」を訳すことができず、またまた滅入りました。
<シチュエーション>
旅行者のお客様が酒蔵を訪問した際に購入した日本酒について、自分が注文したものと違うものが渡されていることに、ホテルで気が付いた。あなたは、通訳案内士としてどのように対応しますか。
(外国語訳の後の試験官との質疑応答)
(私の回答)購入した日本酒がお客様の注文したものと違うとお聞きしました。酒蔵に電話して、お客様が注文した日本酒を送ってくれるか確認してみます。日本旅行中に間に合わない場合は、お客様の外国のご自宅へ発送するようにお願いしてみますがいかがでしょうか?
(試験官)海外の自宅になんて送ってもらえるのか?そんなことが可能なのか?どう手続きしたらいいかわからないが?
(私の回答)確かにお酒ですと、関税がかかったりして手続きが複雑そうですね。では、間違って渡された日本酒を私がお預かりして酒蔵に返した上、返金してもらう手続きをします。返金は後日ツアー会社を通して行います。この対応でいかがでしょうか?
(試験官)それはいいね、お願いするよ。でも、せっかくだから日本酒を買って帰りたいんだが、このホテルの近くで買えないかな?
(私の回答)買えますよ。ホテルの近くに日本の地方都市のアンテナショップがあるので、そこで買えます。後でご案内します。
(試験官)それはいいね。アンテナショップでは試飲できるの?
(私の回答)はいできます。
(試験官)そのアンテナショップは何県のものなの?
(私の回答)徳島県です。
(試験官)(たぶん意外な県すぎて驚いたのか)えっ!何県?その県って有名な日本酒あるの?
(私の回答)徳島県です。四国にあります。有名ではないのですが、とても貴重な日本酒があります。
(試験官)わかったありがとう。
質疑応答は結構順調だったので、「最後のどこのアンテナショップ?」という質問に自分の出身地なんて答えずに、「獺祭」で有名な山口県あたりを言っとけばよかったと、試験後に後悔しました。
とにかく失敗してしまったと感じたので、せめて印象だけは良くしようと、退室時に試験官に「It's a little early but have a merry X'mas」と伝えたところ、試験官が「You too!」と答えてくれました。
自分の中では不合格とばかり思っていましたが、以上のような内容でも合格できました。試験中に失敗したと思っても、最後まであきらめずにお客様を喜ばせよう、楽しませようという思いで話すことが重要だと思います。
(下記を利用しました)
2019年度<2次レポート>
https://blog.goo.ne.jp/gu6970/c/b88dd854387bfa75973897a14d90cc96
2019年度<合格体験記>
https://blog.goo.ne.jp/gu6970/c/d2e9b68127296944b432b66bd632f87e
「日本的事象英文説明300選」
https://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/1c2c0c0d82c19d1e7ad24fda018d2154
「通訳案内の現場で必要とされるトラブル対応方法」
http://hello.ac/troubleshooting.pdf
第2次口述試験対策<切腹鉄板予想問題70題>
http://www.hello.ac/teppan70.pdf
④ハローのセミナー、メルマガ、動画、教材などで役に立ったこと
「日本的事象英文説明300選」です。短期間でプレゼンテーションに必要な基礎知識をインプットできます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/3f/65b34ca283fd3e3855687aa6a3020bfc.jpg)
⑤今後の抱負
インバウンドの外国人旅行客が復活したら、ボランティアのような基本的なガイドから経験を積みたいです。
最終的には、自分の出身地である徳島県の阿波踊りのガイドをできたらいいなと思っています。
以上