折々のうま-当たらぬでもなし

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中国への提言(2)日仏の鉄道技術の粋は都市交通

2013年11月04日 07時49分48秒 | 海外
中国のPM2.5汚染は破滅的水準である。
もはや、中国ではオリンピックも世界陸上もできないだろう。
大気汚染の要因は低質炭の使用、産業排気の規制の不徹底、
そして、過度に自動車に頼った都市交通である。

中国の文化風土全般に言えることだが、先端技術の導入には熱心だが、
皮相的であり、根源的な思想や基礎的な技術の習得はなおざりである。
例えば鉄道技術でいえば新幹線やTGV、リニアといった、
打ち上げ花火的な技術には熱心だが、北京市内は深夜まで大渋滞が続く。

渋滞を都市の活気と勘違いしているのではないだろうか。
高速道路の設計が前近代的なせいもあるが、
路線長、車線数だけで見れば、東京のそれを圧倒している。

自動車だけに頼った都市交通には限界がある。
北京の地下鉄は体面重視で車両幅が不足しており、
大量輸送交通機関となっていないようだ。

まず、地下鉄の路線網を整備すること、
できれば、複々線で急行運転することだ。
急行は日本の横須賀・総武快速線やフランスのRER並みの速度で、
郊外に進出する。
それを複々線にして緩急接続を行う。
ベッドタウン内はLRTを整備、接続するのもいい。

急行はトイレや1等(グリーン)車を設けるなりすればよい。
駅中トイレも充実すれば、車内マナーも改善だ。
結節点を設定し、市内相互は3回の乗り継ぎで行けるようにすればよい。
日仏でできないことも社会主義体制ならできることもあるのではないか。

社会主義経済は時代遅れとの見方もあるが、
リーマンショック以降の”グローバル・カジノ”経済が
圧倒的優位にあるとも思えない。
収奪型経済ではなく、循環継続可能な経済こそが大事である。

私は地方在住者だが、関西の新快速の緩急接続や、
首都圏の蜘蛛の巣のような相互乗り入れの状況は、
憧憬を通り越して驚嘆の域である。

日仏の鉄道技術の粋は新幹線、TGVではなく、
相互乗り入れとRERにある。

速度ではなく、安全性、正確性、輸送力を誇れ。


コメント
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