GENさんの陸上ワールド

柳原 元の公式ブログ。WA世界陸連公認代理人。海外サポートしているクライアント選手、チームの活躍ぶりなどを綴ります。

ドバイ・マラソン

2011-01-22 18:38:43 | 日 記
昨日、中東のアラブ首長国連邦の首都ドバイで開催されたドバイ・マラソン
第1回目開催が2000年とまだ歴史の浅い大会ですが、今ではすっかり世界のマラソン・メジャーレースの
一つとなりました。

今回男子はケニアのデビット・バルマサイ選手が2時間07分18秒で優勝。
なんと賞金25万USドル(約2,125万円)を獲得。バルマサイ選手は22歳。今マラソンが3回目。
昨年ケニアのナイロビ・マラソンでは2時間10分31秒で優勝しています。記録は平凡ですがナイロビは
標高1600mの高地。更に今回ドバイ・マラソンも向かい風が強く、スタート時の気温が21℃。これら
条件を考慮するとバルマサイ選手の記録はまだまだ伸びそうです。相変わらずケニア選手の強さは留まる
気配がありません。

一方、女子はエチオピアのアセレフェッチ・メルガ選手が2時間22分45秒で優勝。
場所によっては向かい風がかなり吹いていたようですが、大会記録にあと僅かというレースでした。

今大会が世界的に有名になったのはエリート選手に破格の参加料や賞金を支払うようになり、更にその中で
2008年から3年間はゲブレセラシエ選手(エチオピア)の世界最高記録挑戦レースと銘打って開催された
事が大きなきっかけに。結果的にこのレースでの世界記録はなりませんでしたが。
ちなみに大会記録は07年同選手の2時間04分53秒。主催者はもし世界記録が出れば100万USドル
(約8,500万円)の記録ボーナスを今回も用意していたようです。

08年世界同時不況の余波は金融大国であるこの国にも影響を及ぼしていると言われますが、ことマラソン
レースに関してはあまり関係ないようです。更に近年はこの中東でハーフマラソンの(好記録、高額賞金の
出る)レースも徐々に増えてきており、欧米や日本のレースに行く事を思えばケニア、エチオピアから
比較的近い場所(空路4時間)、更に時差も殆どない事などから、これら国から毎年多くの一流選手が
多数参加しており、今後中東のレースに強い選手が集まり好記録が続出するといった傾向がより強くなる
かも知れません。

●2011ドバイマラソン結果
(男子)
順位  名前    国     記録  賞金(単位US$)
1 David BARMASAI(ケニア)  2.07.18   250k
2 Evans CHERUYIOT(ケニア)  2.08.17   100k
3 Eshetu WENDIMU(エチオピア)2.08.54   50k
4 Deressa CHIMSA(エチオピア)2.09.08   25k
5 Stephen KOSGEI(ケニア)  2.09.27 15k
6 Berhanu BEKELE(エチオピア)2.09.54   14k
7 Emanuel SAMAL(ケニア)   2.10.27   13k
8 Adil ANANNI(モロッコ)   2.11.15   12k
9 Dereje TESFAYE(エチオピア)2.13.26 11k
10 Alebachaw DEBAS(エチオピア)2.13.39 10k

(女子)
1 Aselefech MERGIA(エチオピア)  2:22:45   250k
2 Lydia CHEROMEI(ケニア)     2.23.01  100k
3 Isabella ANDERSSON(スウェーデン)2.23.41  50k
4 Atsede HABTAMU(エチオピア)   2.24.26  25k
5 Atsede BAYISA(エチオピア)   2.25.08  15k
6 Diana CHEPKEMOI(ケニア)    2.26.53  14k
7 Genet GETANEH(エチオピア)   2.27.13  13k
8 Werknesh KIDANE(エチオピア)  2.27.15  12k
9 Helena KIROP(ケニア)      2.27.41   11k
10 Feysa BORU(エチオピア)     2.30.23   10k


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