青太郎に、「兄ちゃんそれほちい」と言われると、
「うぶぶぶぶ~」と言いながらも、
「いいよ」。
おもちゃでも、ご飯でも、寝場所でも。
例外は、かぁちゃん、だけだったんですが、
これは、死守しました。
もちろん、ひとりにひとつ、なんですが、
ふたつとも、「ぼくのものっ!!」。
なにって?
これです。
これ。
靴の形をした、水牛の皮でできた、カジカジグッズ。
「う”!!!!」
「兄ちゃん、かちて」
「ガウ ギャウ ギャウギャウ ウ”ン!!!!!」
いつもの10倍の迫力。
ハハ、びっくり。
青太郎、きょとん。
「あげないっ、って言ったら、あげない!!!!!!!」
すごかったです。
すったもんだ、もんだ。
すったもんだ、もんだ、もんだ、もんだ。
青太郎は、「あきらめる」をほんの少し覚えました。
兄ちゃんの側に、おすわり。
でも、やっぱり優しい惇。
ちらっと、見たら、ひとつ渡しました。
「兄ちゃん、くれたっ」