私は料理が上手ではないが、食事の仕度にかかる時は「おっしゃぁ~!!」と意気込まないと、とりかかれないタイプだ。
何が「おっしゃぁ~!!」かと言うと、残り物を如何に食すかと言う事に集中して、この掛け声が出てしまう。
残り物を捨てられないのである。ことに米粒が残っていると必死になってしまう。
チャーハンも、おじやも飽きて、どうしようと思っている時、中国料理の本に「お焦げご飯」の作り方とやらが載っていた。
残ったご飯をフライパンで平に焼いて、油で揚げて上に、あんをかけるらしい。
あんの材料は、貝柱、豚肉、ロースハム、あわび、椎茸、竹の子、野菜各種で写真を見ると実に旨そうである。
栄養も、しっかり摂れそうではないか?
私はこれだと思い、食材を仕入れて来て、一人で作って一人で食した。
残り物のごはんなど主婦が昼飯に一人で食べるものである。
真昼間、私は、うーーーん、これは旨い!良かった!良かった!ご飯を無駄にせずに済んだと大満足したが・・・・はっとした!!
材料費が×千円を超えている。主婦の昼食として適当なのか?
残飯を捨てないという執念が、あらぬ方向に走っている。
私は、この時、初めて口惜しいと思い、自分のバカさ加減に恥ずかしくなり、それでも、ごはんを捨てずに済んだと、どこかで満足もしているのである。
そして中途半端に残った材料が又、気になり、そうだ、おからを作ろう。
昨日の魚の煮汁も捨てなくて、いい子、いい子と自分を褒めちぎる。
貝柱も豚肉も入れて、アワビ入りの、おからなんて最高じゃないか・・・で、おからを買いに行った。
つづく
シミ、シワ、タルミ専門店
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