シハイスミレを見に行く数日前のこと
東風庵さんのブログに アセビの花の中の画像が載っていました。
とても鮮明な画像で 雌しべ雄しべの様子がよくわかる。
ふぅん・・・ そんなことになってるのね。
今まで 中を覗いてみたことがなかったけれど
今度 アセビの花があったら、私もちゃんと見てみよう
すると
チャンスは 早速やってきた。
ここの丘陵の アセビは 盛りからやや遅めで、すでに花冠が落ちたものもある。
首尾よく受粉できたのかな?
花を覗いてみると
一本 突き出ている薄緑色のものは 雌しべで
奥に見える雄しべには 何やら突起のようなものが見える。
*********** 『 山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花』より
花冠は長さ6~8ミリの細い壺型、浅く5裂する。
雄しべは10個、花糸の基部は有毛、葯には刺状の突起が2個 ある。
雌しべは花冠とほぼ同長。云々
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葯に刺状の突起がついているということは
昆虫が触れると葯が動き、花粉が 昆虫の体に付着するということ?
なるほど、なるほど
「蜜をあげるんだから、絶対絶対 私のために働いてね」と
そんな強いメッセージを感じてしまいます。
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さらに その数日後
友人宅に植栽のアセビがあったのを思い出して
この際、もっとよく観察させてもらおうと
花冠の一部を取り除いてみると
突起はけっこうな長さなので、狭い花の中では 避けようがなく
訪花昆虫には 間違いなく花粉が付着するはず
出入口が狭いので、もしかして自家受粉することもあるのかな?
(これについては 不明。ご存知の方はご教示お願いします。)
そんなわけで
植物の受粉戦略の巧みさに 改めて感心してしまいました。
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そして、図鑑によると
ドウダンツツジの葯には 芒状の突起が2個あるとのこと
花が咲いたら これも確かめてみなくてはね。
そしたらここに答えがありました。
調べるために小枝を折って持って来ようと思ってました。
ネットで調べると触るくらいなら大丈夫そうだけど、
折らないで良かった。
字面から考えて馬も引き寄せられると考えていますが、花の中身には想像が行きませんでした。
そうでしたか~。
いいタイミングでお役に立てて良かったです。
そうですね、触るくらいなら大丈夫そうですよ。
私は素手で花冠を取り除きましたが、特に何ともなかったです。
いい香りがするかどうかはわかりませんが
花にも葉にも毒があるそうです。
馬酔木の名は、食べると馬がヨタヨタ酔っぱらったみたいな状態になることからだそうです。
可愛い花なんですがね。
「雄蕊に棘が2本ある」って。
お話を聞いた時、何だかよくわからなかったのに
自分でアセビのあんな小さな花の中を覗いて見るなんて
思いもしませんでしたよ。
それぞれの植物に(きっと動物も)それぞれの戦略があるんですねぇ。
そしてはなねこさんは、ちゃ~んと確かめる!
その節はお待たせしてゴメンナサイでした。
ちょうど気にしていたものが出てきたので、おふたりに甘えてしまいました。
この刺のようなもの、面白いでしょ?
植物って(きっと動物も)、なんて賢いの・・ と、いつも感心しています。