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Dress You Up

マドンナ(Madonna)は1983年にアルバム「Madonna」でデビューし、翌1984年の 2nd アルバム「Like a Virgin」で世界的に⼤ブレイクしたのは、御存知の通りだ。
Wikipedia で確認すると、1st アルバム「Madonna」が世界各国でプラチナ、ゴールドを連発しており、その時点で既にマドンナはスターだったと⾔っていい。
しかし、マドンナの真の出世作は 2nd の「Like a Virgin」である、と書いても異論はない筈だ。

アルバム「Like a Virgin」からは、次の5曲がシングルカットされた。
Wikipedia には各曲のセールス($)も記録されており、その順番に並べると↓のようになる。

1984年 「Like a Virgin」
1985年 「Into the Groove」
1985年 「Material Girl」
1985年 「Dress You Up」
1985年 「Angel」

最も売れたのは、アルバムのタイトル曲「Like a Virgin」だ($ の桁が違う)。
「Into the Groove」、「Material Girl」、「Angel」も、当時、短波ラジオ放送局の KYOI で連日のように何度も⽿にした。
映画「Vision Quest」のサントラに収録された「Crazy for You」も、思い出深いヒット曲だ。

それらに⽐べると、「Dress You Up」は、一見目立たない感じではある。
が、⾃分としては「Dress You Up」への思い⼊れというか、こだわりがある。
当時のマドンナの「らしさ」が最も凝縮された一曲であると、個⼈的に思っている。

そのこだわりのルーツは、1985年の The Virgin Tour の伝説にある。


The Virgin Tour は、1985年4月~6月に行われた、マドンナ初のコンサートツアー。
同年3月にツアーの開催が発表されるや、チケットは瞬く間にソールドアウト。
1983年のデビューアルバム「Madonna」および 2nd の「Like a Virgin」のセールスをサポートするために組まれたツアーとのことだが、その名が示す通り、「Like a Virgin」のあのイメージのマドンナがライブでベールを脱ぐ、世界初お披露目ツアーである。

その記念すべきツアーのオープニングが、「Dress You Up」だった。
演奏が始まり、幕の向こうでマドンナのシルエットが映し出されると、歓声が上がる。
そのシルエットが⾒せる、あの象徴的ポーズ。
当時、日本のバラエティ番組でも、マドンナの形態模写の定番になっていたあのポーズだ。
このオープニング映像は、歴史的名場面に数えられるシーンだと思う。

その歴史的名シーンが、「Dress You Up」の PV で見ることができる。
「Like a Virgin」他のヒット曲では、マドンナのセクシーを利した PV が鋭意制作された。
⼀⽅、「Dress You Up」の PV は、The Virgin Tour での映像がそのまま使われた。
サウンドも CD の⾳ではなく、ステージでマドンナが実際に演じた⾳だ(多分)。

2005年のシングル「Hung Up」の PV を⾒たとき、⾃分はいたく感銘を受けた。
歳を重ねたマドンナは、悟りを追求する修⾏者の姿に変わっていた。
The Virgin Tour のオープニング、「Dress You Up」の映像には、その原点がある。
曲の歌詞で歌われている通り、頭のてっぺんから⾜の⽖先まで(from your head down to your toes)、⾃信と貫禄がみなぎっている。

マドンナのクイーン伝説は、あそこから始まった。

曲のラストに⾒せるキメのポーズ。
これがまた、憎いほどカッコいい。

要は、「Dress You Up」の PV を⾒ると今でも、洋楽魂を刺激されテンションが上がる。
端的に⾔えばそういうことなのだ。



Madonna - Dress You Up (Official Music Video)
https://www.youtube.com/watch?v=mWtpd8mS5jw
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