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ライブエイドの DVD 音源を Walkman とナビに入れたい奮闘記

ライブエイドの音源を Walkman に仕込んで聞きたいなあと、思いました。
いきなりですが、そういうことです。
Walkman とあと、車のナビですね。
今乗っている 4代目フィット e:HEV のギャザズナビで聞ける SD カードにも入れたいなと。

ライブエイドは、1985年7月13日に開催された世界最大のロック・チャリティイベントで、
映画「ボヘミアンラプソディー」を通じて、若い世代の人にも知られていると思います。
世界の有名ミュージシャンが集結して16時間に及ぶライブが慣行され、その模様は約150ヵ国に衛星中継され、日本では逸見政孝さんの司会でフジテレビの特番が放送されました。



わたしは当時高校3年で、同番組をリアルタイムで見た記憶は正直薄れつつありますが、80年代洋楽人間としては忘れられない真夏の祭典ということで、4枚組の DVD を購入所持しています。
その DVD から音源を採取して、(当然ながら私的利用の範囲内で) Walkman と車のナビに入れて聞きたいという欲求が生じた次第です。



音源の種類

DVD から音源を採取する場合、ターゲットとする音源の種類が問題になります。
最終的にそれを聞くデバイスで再生可能でないといけませんし、
どのような方法で採取するかによっても音源の種類は左右されます。

こういう場合、MP3 を選んでおけば基本ほぼ問題ないわけですが、
わたしの使用するギャザズナビでは、MP3 の他にも WMA/AAC/FLAC/WAV が再生可能です。

AAC は、iPhone や iPod のユーザーにはお馴染みの Apple 謹製のフォーマットです。
間違いなくメジャーどころですが、ソニー派のわたしとしては、
Walkman 対 iPod の過去のいきさつ等から、Apple にはある種の敵愾心を持っています。
それに、以前に一度、表参道の Apple ショップに行ってみたことがありましてですね。
そのときに、店内に足を踏み入れた瞬間、

「キミら、何をエエ恰好して気取っちゃってんねんwwww」

と思ったのが、正直な感想でした。
瀕死の状態から iMac で V 字回復して以来、Apple のブランドイメージを大切にしているのは分かるのですが、それにしても、店員と客が一致結束してお高くとまっている鼻持ちならなさに、虫唾が走りましてですね、ええ。
こんなところは一刻も早く出たい、と思って、とっとと店を出ました(笑)
そんなこともあったくらいに、わたしは Apple が嫌いというか苦手です。


DVD Decrypter

ということなので、AAC は無視して MP3 フォーマットに狙いを定め、作業開始。
まず最初に登場するのが DVD Decrypter です。
DVD Decrypter は、現在は公式サイトは閉鎖されているようですが、
ネットの情報では「最新版をダウンロード」と書いてある記事もあったりします。

いずれにしても、1つ確かなことは、この種のフリーソフトを探すことを考えた場合、
近年は中華問題の影から逃れることができないのが、非常に厄介です。。。
事前によく調べてからにしないと、そのフリーソフトの提供元が実は中華企業で、
怪しいマルウェアの類を一緒にインストールされる、なんてことになりかねません。
昔から広く使われている有名フリーソフトであっても油断は禁物、中華企業の魔の手が伸びて、
今は安心安全なフリーソフトではなくなっている事例は、多くあります。
本当に迷惑な話だと思います。

なので、危ない橋は渡らず、PC のハードディスク内に保存してあった DVD Decrypter を、
VMware 仮想 Windows 10 環境にインストール。
ライブエイドの 4枚組 DVD から VOB ファイルを抽出する作業を実施しました。
バージョンが古いためか、たまに変なエラーメッセージが出た以外は、特に問題なく処理は進み、
チャプター毎の VOB ファイルを一時保存できました。

こんなにも手軽に便利に使える、DVD Decrypter というソフト。
一体、どういう仕組みで動いているのでしょうかね?



PowerDirector の「音声の抽出」で wav を保存

続いて、一時保存した VOB ファイルから、音声を抽出する作業です。
これもそういうことが出来るフリーソフトは、探せばあるのかもしれませんが、
危ない橋は渡らず、購入済みの有償ソフト PowerDirector 21 で実施します。

PowerDirector 21 の素材ウインドウに VOB ファイルを D&D してインポートすると、
右クリックメニューの「音声の抽出」で、wav 音源が抽出・保存できます。
この操作を、一時保存した VOB ファイルに対して繰り返し、
あとは wavMP3 に変換すれば OK、無事に目的達成 



・・・・ となる目論見だったのですが、抽出した wav がなぜか悉く全滅でした、トホホ。。。
何がって、音が全く再生されないわけですよ。
wav ファイルのデータはそれらしきサイズ(MB)にはなっているのですが、
Audacity で開くと、波形が完全フラットで音声が全く入っていない状態でした。

VOB を保存するときの DVD Decrypter の設定に問題があるのかと思って、
いろいろと変えて試してみたのですが、上手くいきませんでした。


意外な救世主 Clipchamp 登場で問題解決か?

DVD Decrypter でチャプター毎の VOB を一時保存し、それらの1つ1つから PowerDirector 21 の「音声の抽出」で wav を保存する、という作業を小二時間くらいかけて行なった後で、wav の音が再生されない異変に気付き、それまでの作業が無駄になってしまいました。。。

途方に暮れていたところで、ふと VOB ファイルをダブルクリックすると、
Clipchamp という MS 謹製の動画編集ソフトが立ち上がりました。
そして、見ると何やら「オーディオのデタッチ」という機能のボタンがあります。



やってみたところ、webm という形式の音声ファイルを保存出来ました。
音もちゃんと再生されるので、しめしめと思ったのですが、ギャザズナビはおろか Walkman でも再生不可な未知のフォーマットで、Audacity で開いても認識されませんでした。
となると webmwav または MP3 に変換するフリーソフトを探す必要があり、
前述の中華問題の壁にぶち当たってしまいます。。。


PowerDVD 20 の「音声の抽出...」

最終的に解決に至った方法としては、別途購入済みの PowerDVD 20VOB を開き、
右クリックで「音声の抽出...」で音声データを抽出・保存することで解決できました。



このときに、音声フォーマット(MP3/AAC)とビットレート(128/192/256 kbps)を選択出来るのですが、MP3 を選択するとエラーメッセージが出て上手くいきませんでした。
AAC を選択すると、問題なく処理が進み、m4a という拡張子の音声ファイルが保存できました。
音も問題なく再生できました。



ここで格好よく

「ケッ、誰が Apple の音声フォーマットなんか使うかよ」

と背を向けて、MP3 で保存できる他の方法を模索できれば良かったのですが、
ほぼ丸一日かけて作業して疲れ切ってしまい、その気力はもう残っていませんでした。
潔くケツをまくって Apple の軍門に下ることにして(笑)
m4a 形式の音声ファイルを保存出来たことで良しとしました。


一時保存した VOB ファイルを削除する

最後に、一時保存した VOB ファイルを、忘れずに削除します。

現在の日本の法律では、コピーガードのかかった DVD のリッピングは、私的利用目的であっても違法行為となるようです(但し、刑事罰は無く、民事的責任が問われるのみ)。
「コピーガードを解除して複製を行なうことを、その事実を知りながら行なうこと」
私的利用かどうかに関係なく、これを行なうこと自体が違法行為に該当します。

「その事実を知りながら」という一文が入っているのが、何とも微妙ですよね。
コピーガードを解除していると分かってやったら違法になると。
知らなかったら違法にはならない、とも読めます。
なので、途中で「DVD Decrypter、一体どういう仕組みで動いているんでしょうかね?」
などとしらばっくれてみました(笑)

VOB ファイルを削除したからといって、違法でなくなるわけではありません。
DVD Decrypter でコピーガードを解除して VOB を保存(=複製)した時点で、違法が確定。
つまり、違法行為を行なった事実を消すことはできません。
なのですが、目的はあくまでも音声を Walkman およびナビで聞く私的利用であり、それ以上のことをやって儲けることなどは考えていないので、その誠意を示す意味で VOB は削除しました。




この歳になって Apple の恩恵を受けることになろうとは思っていませんでしたが、
おかげで、我が愛車のギャザズナビでライブエイドを聞きながら、毎日楽しく通勤しています。
Walkman にも入れて聞きながら、万歩計ウォーキングに精を出しています。
本当にありがとうございました。
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