三重県津市白山町にあるJR東海の家城駅は、紀勢本線の松阪駅と伊勢奥津駅とを結んでいる全線単線非電化の名松線(43,5km)の一般駅として、1931(昭和6)年9月11日に開業しました。
相対式ホーム2面2線を有していて列車交換可能な直営駅です。
1931(昭和6)年12月に建てられた木造駅舎が下りホーム(伊勢奥津方面行きホーム)側に健在で、上りホームとは構内踏切で連絡しています。
この家城駅は、名松線内で唯一の列車交換可能駅です。 また、JR東海管内では最後の腕木式信号機が2004(平成16)年1月25日まで使用されていました。
2014(平成26)年度の1日の平均乗車人員は192人です。
家城駅が属する名松線は、もともとは名張と松阪を結ぶ計画で建設が始まりましたが、松坂~伊勢奥津間が開業したにとどまりました。
そして、名松線は1968(昭和43)年9月1日に国鉄諮問委員会が提出した意見書にも名を連ね、1980(昭和55)年12月の国鉄再建法施行による特定地方交通線選定の際には第2次特定地方交通線に選定されますが、1985(昭和60)年8月2日に沿線の代替道路未整備を理由に廃止対象から除外されました。
この名松線は、2009(平成21)年10月8日の台風18号の被害によって家城~伊勢奥津間が不通となり、列車の運行が休止されてバスによる代行運転が行われていましたが、2016(平成28)年3月26日のダイヤ改正から列車の運行が再開されました。
<家城駅の年表>
・1931(昭和6)年9月11日:国鉄名松線の一般駅として開業
・1963(昭和38)年4月1日:貨物取扱い廃止
・1984(昭和59)年2月1日:荷物取扱い廃止
・1987(昭和62)年4月1日:国鉄分割民営化により東海旅客鉄道(JR東海)の駅となる
・2004(平成16)年1月25日:この日限りで腕木式信号機の使用終了
・2009(平成21)年10月8日:台風18号の被害により、名松線全面運休
・2009(平成21)年10月15日:家城~伊勢奥津間がバス代行
・2016(平成28)年3月26日:家城~伊勢奥津間の列車運行再開
(駅 名 標)
(伊勢奥津方面を望む)
(家城駅駅舎)
撮影年月日:2000(平成12)年9月10日