源氏物語と共に

源氏物語関連

2024年大河ドラマ 主役は紫式部 「光る君へ」

2022-05-11 18:18:29 | 登場人物

2024年の大河ドラマは紫式部となりました。

「光る君へ」

吉高由里子さんが主役の紫式部。

大石静さん脚本 

衣装なども豪華でしょうね。

今後の配役も楽しみです☆

 

2024年大河ドラマ『光る君へ』作・大石静さん 主演・吉高由里子さん - NHK

2024年大河ドラマ『光る君へ』作・大石静さん 主演・吉高由里子さん - NHK

大河ドラマ第63作の主人公は紫式部。時代は平安。脚本は大石静さん、紫式部は吉高由里子さんが演じます!

NHKドラマ

 

 


明石の君

2014-01-17 16:24:19 | 登場人物
新年おめでとうございます。
今年もよろしくお願いします
個人的には、残念ながら、少し目が悪くなり、
去年から更新が遅くなっていますことをお許しください。

さて、米田明美先生の新春の講座は「明石の君」

みなさんもご存知の明石の君は,
若紫の巻きで最初に話題になって登場しますから、
比較的最初の頃から登場の構想があったのでしょうね~


源氏の家来、播磨の守の息子・良清が、
明石入道とその娘のウワサ話をするところから話がはじまります。

(この事について、最近では明石の君の年齢について
以前とは違って源氏と同じくらいか年上であるという説に傾いているという話です)

明石にいる明石入道という受領の娘は、父が大切に育てていて
とても美しいというが、どの受領の求婚にもなびかない。
もし、思っていた宿世でなければ、海に身を投げなさいと、父に言われている、
きっと海の底の竜宮の后にでもなる娘という登場でした。

この頃、光源氏は18歳ぐらい。ウワサになるくらいであるから、
明石の君もこの頃は、年頃であったのだろう、
むしろ、年上であった可能性もあるとのこと。

実際、明石の君を見た光源氏は、年上だった六条御息所に似ていると言っていますから、
設定としては年上でもOKです。

そして明石は「上」とは、言われず、必ず「君」や「お方」と言われて、
紫の上と、明らかに身分差がある呼び方を源氏物語ではされているということです。


しかし、その身分の低い明石の君が娘を生み、
その娘は後に冷泉帝の后になるのですから、
源氏物語では唯一の「幸い人」と言えます。

明石の上には高い教養、センス、、嗜み、財力があり、
常に身の程をわきまえて、努力をした結果、その幸いを手に入れました。

紫の上も認める女性でしたが、
常に身文の低いことを意識して忍耐した人でした。

後に六条院は明石の一族のためにあるといわれた明石の君ですが、

子供を紫の上に預ける場面などは、涙無しには読めないでしょうね~


余談ながら、故村井利彦先生にも明石の巻を楽しく教えていただきましたので、
皆さんで遠足に行った 大阪住吉神社なども思い出しますし、


伊勢物語布引の滝の和歌から、
西宮から明石あたりの海が竜宮の海という説明も面白かったことも思い出します

紫式部という人は本当に博学で、こういう設定にも感心してしまいますね☆
 
江戸時代には正月に、初音の巻を読む習慣ができ、
後に将軍の娘・千代姫の嫁入り道具に作られものが伝わっています。
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手習 浮舟見つかる

2013-09-02 12:23:10 | 登場人物
米田明美先生の講座も、ざっと手習まで来た。
時間上、かげろうの巻は飛ばされたが、
手習では浮舟の和歌が沢山出てくるそうだ。

しかも、源氏物語にある和歌の中で、
紫の上23首より多い。26首が、浮舟の和歌であるそうだ。

最初から登場する紫の上と違って、
浮舟の登場は、宇治十帖の後半わずか。
非常に特異であるし、
それだけ浮舟は何か印象的な意味があるのかもしれない。

手習とは、すさび、自分の気持ちを和歌にする事。
人に見せるものではない下書き。

ここで明石の上が、六条院でお正月にすさびの和歌を置いていた事を思い出す。
そして光源氏は泊まったような?
その和歌は、ちい姫に対する気持ちのすさびだったか
それは忘れたけれど(笑)光源氏も子供を紫の上に預けたという負い目があった?

さて、手習の巻は突然、横川の僧都なるものが出て来て、
その家族も出てくる。当時、実際にモデルとされる人物がいたようだ。

その母尼と妹尼は初瀬観音(長谷寺)のお参りの帰りに、
母の具合が悪くなり、修行している兄に知らせた結果、修行中の兄僧都が山から降りてくることになった。
そして一行は宇治院というところに泊まる事になる。
そして、そこで浮舟であろう人を木のもとで見つける。

最初は狐のたぐいと思ったが
次第に女人という事がわかってくる。

しかも妹尼は自分の娘を亡くしており、結願のおまいりの初瀬で、その晩に夢(夢告)を見た。
これは娘の生まれ変わりかと、
一生懸命浮舟を文字通り、親鳥が抱きかかえて子鳥をはぐくむように介抱する。

僧都が再びいっこうに良くならない浮舟のために、
再び山から降りて祈祷すると、
やっともののけが出てくる。
昔は僧侶であったが世に心を残し、
美しい女達のいる宇治の八宮邸にすみついた。
一人は殺した(宇治大君だと思われる)と白状する。
その後、もののけは退散し、妹尼の手厚い介抱で、浮舟もやっと回復していった。

このあたり、とても面白く、狐が人をばかす話などが、当時にもあった事などがわかる。
その表現もリアルでハラハラ。紫式部は上手に描いている。
導入部分と浮舟の見つかり方、妹尼と初瀬観音信仰なども含めて、見事な物語の書き方。

小野や横川など、
京の都から離れた場所をどうして紫式部は知っていたのか不思議であるが、
その場面が目に浮かぶような有様。

小野は故柏木の夫人「落葉宮」の母が住んでいたあたりかということだが、
夕霧も盛んに落葉宮を慰めに通っていた事を思い出す。

後に夕霧の妻になった落葉宮であるが、
小野は、比叡山西麓(一乗寺から八瀬の方)一帯が
清水好子先生によると、小野(小野妹子など)一族の持ち物だった所からそう言われるとか。

次の展開も楽しみな浮舟の今後。
今話題の半沢直樹ドラマの来週が楽しみなのと一緒


浮舟 紫式部は名演出家

2013-07-22 15:05:26 | 登場人物
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(画像はネット上から宇治川のものをお借りしました)


紫式部は様々な知識で、
用意周到に源氏物語を描いていますが、

浮舟入水でも上手に小道具を使っています。

浮舟入水の場面はまさにそう
舞台監督としても素晴らしい才能があります。

だいたい歌舞伎でも、さあこれからという良い場面の前には、
太鼓とか雨とか、舞台効果音があります。

浮舟が入水する浮舟の巻には、
ごうごうと流れる宇治川の水の音が
浮舟の心を自殺への意思へとかきたてます。

いよいよ匂宮と契った事が薫にわかってしまい、
浮舟は悩んでしまいます。

実母がやってきた時に、
弁の尼と世間話をするのですが、
浮舟は聞いていないふりをしながら、
しっかり聞いています。


匂宮が浮気者であるという事もそこで聞き、
浮舟はやはり!と思います。
そして宇治川で亡くなった人の話などが出てきます。

自殺は当時、ちゃんと教育を受けた姫君なら、
仏教で自殺は地獄に落ちると教えられていますから、
絶対に考えられない選択です。
でも、浮舟は不運にもそういう姫としての教育を受けてなかった。

宇治川の流れを聞きながら、中空の身には・・
いよいよ心は決まります。

そこにゴーンという鐘の音

「鐘の音の絶ゆるひびきに音をそへて
 我が世つきぬと君に伝えよ」

夢見が悪いと浮舟を心配する母の手紙の返事に
いわば辞世の句ともとれる、この歌を読みます。

浮舟の入水の場面は描かれていませんが、
読者の想像を掻き立てます。

そして、この巻には、草子地といって
作者の意見が描かれています。

[児めきおほどかに、たをたをと見ゆれど、
気高う世のありさまをも知るかたすくなくて、おほし立てたる人にしあれば、
すこしおずかるべきことを、思ひ寄るなりにけむかし]

=いかにもおっとりして、たおやかな感じだが、
高貴な姫君のように気高く世情に通ずることも少なく、母君が育てあげた浮舟なので、
自殺といった少しおじつける乱暴な事を考えついたのであろう=

と、紫式部は語っています。

今回も、米田明美先生のお話、
とても面白かったです

姫君の教育は難しいものなのですね~

鐘の音、宇治川の流れが早い水の音。
舞台効果音の見事な名演出で浮舟の巻は、終わります。

さて、宇治川ですが、現在は上流にダムができて
昔よりは流れが緩やかです。

宇治平等院あたりは、当時は道長の別荘があったとされています。
そして川をはさんで、宇治上神社側が、宇治の八宮の屋敷あたりかと。

紫式部はきっと道長の別荘あたりに行った事があったのでしょうね~
人の心の内を文章に書ける紫式部は名脚本家でもありますね

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浮舟の不運

2013-06-26 11:14:08 | 登場人物
浮舟の巻名は後世の人がつけたという事でしたが、
浮舟の巻に歌がありました。

有名な橘の小島を見て匂宮と浮舟が歌を詠みます。

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   年経(ふ)ともかはらむものか橘の
      小島のさきに契る心は  (匂宮)


   橘の小島の色はかはらじを
       この浮舟ぞゆくへ知られぬ (浮舟)
    
その後の浮舟を暗示したかのような歌です。

さて、浮舟の不運は、おつきの女房が高級で無かった事。

夜の闇に紛れて、いくら匂宮が薫に似せて侵入しようとも、
高級な女房なら、その香りの違いに気づくはず。
しかし、残念ながら女房は香りの違いに気づくこともなく、
匂宮を薫と思って浮舟の寝所に案内してしまいます。

気づいた時にはすでに遅し。

中の君邸で匂宮に見つかった浮舟は、
その後に、薫に囲われて宇治に行きますが、
また運悪く、中の君に送ったお正月の手紙が
匂宮の来訪中に届きます。

中の君も、匂宮に薫からの手紙と勘ぐられているので、
目の前で開いてしまうしかないのです。

お正月の手紙には、おめでたい事を書くのが普通ですが、
ちょっと違っていたのですね。世間を知らない人の手紙。若い女だと。

そして、以前の匂宮との怖かった事も内容にさりげなく書いていた。
これは、以前に会った若い女の手紙で、彼女は今は宇治にいると確信。
決行します。

匂宮もそこまで薫に対抗しなくてもとも思うのですが、
中の君に香りが移ったことも含めて、
普段からいろいろ思う事があったのでしょう。

匂宮は浮舟にぞっこんになります。

それほど浮舟は、何も知らない美しくて可憐な人だったのでしょうね。

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