源氏物語と共に

源氏物語関連

紅梅

2007-10-31 10:10:56 | 
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(梅枝)
紅梅の花盛りの頃に朝顔から届けられた明石姫の裳儀の贈物の返礼に
紅梅襲を送る場面。
 
「紅梅襲の唐の細長そへたる女の装束かづけさせたまふ」

梅は中国語ではメイ(mei)と読み、そこからウメと発音するようになったそうである。
また長崎盛兼氏によれば、梅は白・淡紅・紅色があるが、
白梅は香りを愛で、紅梅は色を賞翫したという。
また紅梅は春の季節のものであった。

枕草子にも<すざましきもの>22段に「3・4月の紅梅の衣」とあるから、
時季はずれの着用は興ざめだったようである。

実際私も桜の柄のお皿を持っているが、
春以外に使う時はちょっと季節に合わないと感じるのと同じかもしれない。
しかし、そうもいっておられず普段は使用している(^^ゞ

紅梅襲は表紅 裏蘇芳となっている。

ちなみに梅かさねというものもあり、
表紅 裏紅梅とされるが、表白 裏蘇芳という別説もあり、
長崎盛兼氏によれば別説は白梅を表しているのではないかといわれる。
また吉岡幸雄氏は紅白梅を一度に表しているかもしれないとの事。
いずれにせよ、紅白両方のかさねがあったという事なのだろうか。

かさねの説は色々あり、難しい。
織では経(たて)紫系と緯(よこ)紅系だそうである。

長崎氏によれば、
色目では紅梅色には、濃き紅梅・中(なか)紅梅・淡(うす)紅梅の3流があり、
普通に紅梅というのは中紅梅の事であるそうだ。
したがって梅の木の紅梅とだいたい同じ色になるそうだ。
ウィッキぺディアの紅梅 参照
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%A1

画像は源氏物語図典、長崎盛兼<かさねの色目>、吉岡幸雄<日本の色事典>

薫香(くんこう)

2007-10-29 09:42:10 | その他
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梅枝の巻

明石姫君の裳着、入内に備え、如月の十日に蛍兵部卿を判者に招き、薫香合わせを行った。
(写真は源氏物語図典より)
この場合の薫香は練物(ねりもの)で色々と材料をブレンドして練り固めるようだ。
ブレンドの方法は各家の秘伝である。
また女性のみ、黒方と侍従を伝承する。

朝顔の前斎院 黒方(くろぼう) 冬の香り 心にくくしずやかな匂い
紫上     梅花 (ばいか) 春の香り はなやかに今めかしう、少しはやき心しひを添えて、めずらしき香り
源氏     侍従 秋の香り なまめかしうなつかしき香り
花散里    荷葉(かよう) 夏の香り 蓮の香り さまかはりしめやかな香して、あはれになつかし
明石上    薫衣香(くんのえこう)の百歩(ひゃくぶ)の方(ほう)百歩先でも薫る 世に似ずなまめかしさを取りあつめたる心おきてすぐれたり

蛍兵部卿の判定は各自の個性を表現している。

源氏物語の匂い 参照
http://homepage2.nifty.com/ukifune/Genji/gkunko.htm

その後、音楽が男君達によって奏じられ、
蛍兵部卿は琵琶、源氏は筝の琴、
柏木が和琴、夕霧が笛、弁少将が梅が枝を歌った。

男踏歌

2007-10-24 17:06:37 | 行事
源氏物語には男踏歌が良く出てくる。

源氏物語図典によると、
正月十四日を男踏歌、十六日を女踏歌があり、
正月に地を踏む、つまり踏歌を舞って豊年・繁栄を祈願する行事とある。

中国ではすでに唐代の玄宗の宮廷の行事にあった。

日本では、日本書紀に持統天皇時代に、渡来人によって奏された記事がある。

源氏物語には女踏歌の描写は不明である。
男踏歌は末摘花、初音、真木柱、竹河の巻にみられる。
<水駅(みずうまや)>で夜明け方に盛大なもてなしがあり、
少女への求婚の歌「竹河」や、「この殿は」、「万春(ばんす)楽」などの
描写があり、この行事を描く唯一の文学との事。

平安桓武天皇799年正月に新京を寿いだ歌詞が伝えられている。

清涼殿東庭で儀式が行われ、その後貴族の邸宅を回り、
再び東庭で酒餞や賜禄が行われる。

真木・桧皮(ひわだ)色

2007-10-24 16:02:21 | 
(真木柱)

 今はとて宿かれぬとも馴れにきつる
  真木の柱はわれを忘るな

有名な真木柱とよばれる姫の涙を誘う和歌

<真木>とは良質の木、杉・ヒノキなどの良材をいう。建築材に使われていた。
この場合、その前の描写を見ると、
桧皮(ひわだ)色の紙を柱のはさまに笄(こうがい)の先で押し込んだというから、
その柱はヒノキだろう。

桧皮色とは檜(ヒノキ)の樹皮の色。赤茶色。
吉岡幸雄氏によれば、ヒノキの皮を染色に使うようだ。
襲(かさね)の色目にもある。表蘇芳裏二藍。四季を通じて使用。

長崎盛兼氏によれば、
うつぼ物語に「ひわだ色、さくらがさねをしなべて・・」「ひはだのからきぬ」
と用例があり、衣や薄様紙の色目に見えるとの事。

http://corgi173.fc2web.com/color_wa.htm (日本の色) 茶系 桧皮色 参照

以前に、桜の樹皮でスカーフを染めていたのを見たが、、
そちらはキレイな薄い赤系ピンク色であったように思う。

薔薇(7)コウシンバラのその後

2007-10-20 08:56:38 | 

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コウシンバラが前回に咲いたのは、8月の下旬です。
肥料もやりましたが、鉢のせいかあまり大きくない花です。


また60日近くになって咲きました。10月下旬にはもう少し沢山の花が開く予定です^^


源氏物語のバラとされるコウシンバラは快調に
名前の通り60日近くで咲く、四季咲きのようです。


次は12月。いくらなんでも咲かないでしょう~