どのような仕事でも同じだとは思いますが
われわれ鍼灸師もこの業(なりわい)を持って
仕事をするためにはその教育を受けて試験を受け
免許が必ず必要になっています。
ですが、この免許と言うのは単に『営業ができる』
という法的な『裏づけ』だけであって学校を卒業して
免許をいただくというのは単なるスタート地点に過ぎません。
免許をいただいたのをスタートとし、日々勉強しなくては
患者様の治療はできないということです。
かくいう私も免許をいただいて一番初めは「あんま」をやっていました。
しかし、より沢山の患者様の治療にあたるにつれて
『あんま』では人は治せないということに気づきました。
自分は視力障害がありますから盲学校で勉強をしましたが
その友人の紹介で『鍼の研修会』を薦められ、半信半疑で東京まで
毎月勉強に行ったのが脈診流経絡治療で
生涯やっていくと決めたきっかけです。
『鍼』によって人は必ず治ることができるのです。
それからもう30年以上になりました。ですが、まだまだ勉強不足で
精進していかなくてはならないと思っています。
会は変わりましたが今でも東京に通い続けています。
少しづつ固くなりつつある頭ですが『継続は力なり』です。
大変意義深い研修をしています。
漢方鍼医会 http://www.kanpouhariikai.com/index.htm
そしてこの名古屋の地でも『名古屋漢方鍼医会』
を同士とともに立ち上げ鍼灸について
本当に熱く語り切磋琢磨してきましたが
今年、もっと若い先生方に会は盛り上げていただき
自分は更なる精進をするべく『世代交代』をさせていただいたところです。
名古屋漢方鍼医会 http://nagoyakanpo.com/
団塊の世代の私から見て今の若い方は
『学ぶ』という姿勢に少し元気がないように感じます。
若さとは何にも変えがたい珠玉のような時間です。
海綿のごとく吸収する可能性を無限に秘めています。
鍼灸師に限らずどなたもこの貴重な時間をどうぞ大切に
しっかり勉強してください。頭を固くせずに柔軟に
どんな学説も偏見なくだまされたと思って没頭してみてください。
それから見えてくるビジョンがどんなに素晴らしいものになるか!!
想像するだけでもとても楽しいのです。
自分自身も「あんま」で人は治せないと気がついたつもりでいましたが
鍼を学ぶにつれて按と摩を使い分ける技術を習得すれば
あんま(按摩)も医療として重要な位置をしめすことに気がつきました。
ですが、残念なことに現在の按摩のほとんどが『リラックス』
目的になっています。つまり「きもちがよい」だけで
ほとんど治療につながっていないということです。
『今という時は二度とない』『どんどん学んでほしい』
次の世代を担う若者達に是非申し上げたい私のメッセージです。
明日は名古屋漢方の例会です。
まだまだ若い人には負けませんよ~~~。