過日の研修会でこんな質問が出ましたのでみなさまにも
お話しすると良いなぁと思いましたのでアップします。
研修会で気の巡りと神経とは同義と見て良いのかとの質問がありました。
東洋医学でいう衛気・営気の作用と
西洋医学の自律神経の作用は概ね同義であると私は考えています。
それは、免疫学の研究で高名な新潟大学医学部の
阿保徹教授の学説からも説明できると思います。
一見難しそうなお話ですが、非常にわかりやすく書かれた
単行本も多数出版されています。
治療院にも何冊かおいてございますので
興味をもたれましたら是非ご一読くださいね。
その一部を簡単にまとめてみますと
自律神経 交感神経 副交感神経
白血球 顆粒球 リンパ球
働く時間 昼 夜
ホルモン作用 アドレナリン アセチルコリン
血管 収縮 拡張
気圧 高気圧 低気圧
天気 晴れ(酸素が多い) 雨(湿気が多い)
季節 秋・冬 春・夏
感情(七情) 怒り 笑い
病気 虫垂炎・中耳炎・腎炎などの化膿性疾患
アレルギー・花粉症・気管支喘息・慢性関節リウマチ・下痢・拒食・鬱病
こんなふうに分けられているんですね。
さてこれらの学説はすべて東洋医学が語る氣
(陰気・陽気と衛気・営気)で全て説明することができます。
鍼灸治療といえば神経痛・リュウマチ・頚腕症候群・腰痛・
頭痛・胃痛・生理痛など痛みに有効であることは
みなさんご存知の通りなのですが、これは結果論なのです。
鍼灸治療では80種余ある「氣」に働きかけることによって
以前にも説明しましたように
衛気(外部から侵入しようとしている病気と闘うエネルギー)と
営気(サラサラで健康な血液を作るエネルギー)を調整し
自律神経のアンバランスを正常化し
生命力・免疫力を活性化して痛みや数々の病症を
改善するように導いているというわけなのです。
まれに急性疾患などは鍼灸で直接病を取り除く場合もありますが
多くの慢性疾患はこのような治療を行うことによって
貴方ご自身の『自然治癒力』で健康を快復されていくという
メカニズムがわれわれの行っている治療です。
チョット難しいお話になってしまったかもしれませんが
みなさまに理解していただきたいお話でしたので
アップさせていただきました。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。