あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
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お互いが高めあっていくために・・・!!

2009-05-25 21:56:52 | 学問

昨日行われた、恒例の名古屋漢方の例会のお話です。

今年度で世代交代が行われましたので

今日は少し研修会のお話をします。

『教える会でも教わる会でもなく全員が育っていく会』

早くもそんな雰囲気が出てきていました。

われわれの行っている『漢方はり治療』(経絡治療)は

中国で2000年(紀元前700-西暦200年ごろ)ほど前に

書かれたとされている『素問』(そもん)『霊枢』(れいすう)

『難経』(なんぎょう)に書かれている内容を

参考にして研修を続けています。

なかでも『難経』という書物は鍼の治療書として

集約された書物です。

戦乱の世の中でどのように生きて行くのか?

どのように健康を保っていくのか?

などという問題に答えてくれています

自然現象(寒さ・暑さ・高湿や乾燥)からの人体への負担に

どのようにして適応していくべきかその方法論や

五臓六腑の健康の秘訣については

心(氣・怒・憂・思・恐驚)の安定を保つことだと

書かれていたりします。

『病は氣から』なのですね。

さらに免疫力・生命力を高めるためには

丹田(おへその下です)に氣を落ち着かせることだと

書かれています。

そのために鍼治療にあたってはどのようにするのか?

について一編から八十一編にまとめられたものが『難経』

という書物です。

昨日の研修会では一編と二編を取り上げたのですが

新たなスタートにふさわしく若い会員たちによる

活発な討論が行われました。

ちなみに『難経』にはこんなことが書かれています。

「一の難に曰く、十二経皆動脉有り、独り寸口を取りて、

以て、五蔵六府の死生吉凶を決するは何の謂ぞや。

然るなり、寸口は脉の大会、手の太陰の脉動なり。
 (中略)
寸口は五蔵六府の終始する所、故に法を寸口に取るなり。」

慣れない方には難しいかもしれませんが

これらの古典書物から学ぶことは本当に大きく

30年勉強してもまだまだ新鮮な発見でいっぱいです。

治療室の待合室にこのような本をかみくだいてわかりやすく

書き下ろしてある本や漫画なども置かせていただいています。

興味のある方は是非ご一読ください。

古典の魅力に取りつかれてしまうかもしれませんよ。

私みたいに???

コメント
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