リペイントビオゴジ塗装法紹介!
昨日紹介した腐乱犬さんのリペイントビオゴジ。
今日は制作現場の写真と腐乱犬さんのコメントを紹介致します。これからリペイントに挑戦してみようと言う方には大いに参考になると思います。
デフォルメのゴジラのフィギュアやガレージキットは世の中にはたくさんあると思いますが、クリエイティブデザイン羽沢組さんのゴジラが個人的な好みとしてもグッとくる造形、アレンジでした!
ビオゴジも可愛いとカッコイイの調和が素晴らしく、顔は精悍で男前な印象も感じられ全体の纏まりにも凄く惹かれました。
体表のゴツゴツ感や深いディテールも一見ソフビ製とは思えないシャープさに驚かされましたが、何と言っても1パーツ成型で構成された背ビレのアイデアが素晴らしいと思いました! 「個々の背鰭の重なり具合をこう繋げる事で1パーツに抑えられ、尚且つ立体感もしっかり感じられるのか~!」とか唸っておりました(笑)。そのアイデアや成形技術により斜め後ろから見た時のシルエット、背ビレから尾にかけての流れが美しいと僕は感じました。
また自身の話になってしまい恐縮ですが、ビオゴジ、ギドゴジは平成ゴジラの中でも特に好きなゴジラです。
1991年の『VSキングギドラ』公開に合わせて地上波のテレビ放送で『ゴジラVSビオランテ』が放送されていて、それを観てゴジラが好きになりました。その当時は小学3年生でしたので、いわゆる平成VS世代と呼ばれる世代でしょうか。
『VSキングギドラ』からは毎年、年末にゴジラ映画を劇場に観に行くのが楽しみでしたし、ガレージキットの存在を知ったのもゴジラがきっかけでした。映画の内容自体よりもゴジラの外観の造型や生物感に魅力を感じていた部分が大きかったかもしれません(笑)。
さて、リペイントの製作ですが、下地としてVカラーのモンスターブルーをエアブラシ塗装し、そこからはラッカー塗料を中心に何層も色を重ね塗りしてます。
体表は黒の印象ですが、ブラックの塗料をいきなり塗っては味気ないですので、ブルー、グリーン、ブラウン、グレー等、薄く重ねながら色の深みを出すことを心掛けていきました。エアブラシ塗装、筆によるドライブラシ塗装やウォッシング、同時進行で使い分けています。体表のツヤ感も全体を均一の艶消しにするのではなく、モールドの凹凸に合わせてツヤの強弱をつけてあります。そうする事で造形の立体感がより強調されたり、各部が引き締まった見える印象になる効果が生まれやすいです。残念ながら画像ではあまり変化が伝わらないかもしれませんね(苦笑)。
歯、手足の爪、背ビレ、どれも色が似過ぎないように注意したつもりでしたが、画像だと色が飛んでしまって白っぽく写ってしまっています。
何だかんだで眼の塗装が1番の要だと個人的には感じました。黒眼の大きさや目線のちょっとした事で顔の印象に大きく影響しますし。ビオゴジの眼の色や構造は人それぞれに好みがある箇所とは思いますが、今回の場合は暗い茶系~明るい茶系までで留めて落ち着いた感じにし、仕上げのツヤを強くする事で体表とのハッキリとした差別化を行いました。
全体の造形、ディテールが非常に細かいですので、体表の塗装はドライブラシ等で充分に引き立ってくれますので、眼の塗装で折角の造形を台無しにするような事はしたくありませんでした。彩色済みの製品版の目線もカッコいい仕上がりですので、眼を塗る際の目線の参考にさせていただきました。
眼の茶色にこれ以上明るいオレンジ、黄色系の色を入れていくとバトゴジ以降の平成ゴジラの眼の印象になってしまうかなぁ、と。塗った後の感想としては、やはりビオゴジの眼の表現は難しくまだまだ勉強不足だと感じました。
台座はホームセンター等で売られている円形の木板にタミヤのプラパテ(溶きパテ)を塗り、完全乾燥してしまう前に丸めたアルミホイルや歯ブラシで表面を叩いてテクスチャ表現をし、その後に塗装しています。
横から見た時のシルエットの綺麗さを優先したかったので、首と胴体の間着可動の箇所を密着させて接着した事は原型師である羽沢さんには申し訳ない気持ちです。どうもすいません。
なんだか自分の子供が誉められて、カッコ良く幸せにしてもらった気分で感激しております。
こういう場合の接着もどんどんやってアレンジして下さって構いません。
ステキなアレンジありがとうございました。これからもGメモリーズのゴジラで楽しんでいただければ私も嬉しいです。
今後の腐乱犬さんの作品にも期待してます!!