Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ゴジラ、3Dで復活!!

2010年03月31日 | ニュース


「ゴジラ3D」2012年全米公開予定!!

 すでに情報の早い方はご存知かと思いますが、ゴジラの新作映画の情報がYahoo!ニュースで配信されています。かねてから噂のあった「ゴジラ3D」です。内容は以下の通りです。

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ゴジラ、3D映画でカムバック!2012年公開決定

長い間親しまれてきたゴジラが、ついに3D映画としてスクリーンに蘇ることが正式に決定した。

バラエティ誌によれば、『ダークナイト』(08)や『The Hangover』(09)などの大ヒット作を生み出してきたレジェンダリー・ピクチャーズとワーナー・ブラザーズが再タッグを組んで製作。タイトルは未定だが、『ゴジラ対ヘドラ』(71)の坂野義光監督や奥平謙二プロデューサーも総製作指揮を兼ね、東宝が日本の配給を担当。2012年公開に向けて製作を開始する。

1954年に東宝が生み出した『ゴジラ』は幾度となくリメイクされており、アメリカ公開の最新作としてはローランド・エメリッヒ監督作『GODZILLA』(98)が、全世界で約4億ドル(約360億円)のヒット。その後も、映画のみならずビデオや本などゴジラ人気は健在で、3D映画で新たなファンを取り込めると判断。また、モンスターを主人公にした『クローバーフィールド/HAKAISHA』(08) が、製作費わずか2500万ドル(22億5000万円)で約2億ドル(約180億円)も稼ぎ出したことで、モンスター映画のニーズがあると踏んだようだ。

ゴジラの3D映画化については、5年前くらいにも噂になっていたが、『アバター』(09)やアメリカで大ヒット中の『アリス・イン・ワンダーランド』で3D映画人気が定着してきた今、満を持しての正式発表となった。【NY在住/JUNKO】

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 企画段階ではアメリカ大陸を舞台にした敵怪獣とゴジラの戦いを描いた約80分の作品として考えられていたものです。2006年から製作がスタートされていて、当初は2008年公開を予定されていたのですが、ようやく今こうして情報が表に出るようになって嬉しいですね。まずは正式な詳細発表を待ちたいと思います。
 板野監督もがんばっておられるようなので、応援しましょう!!
 微力ではありますが、弊社としてもできる限り応援したいと思っております。

東京スカイツリー

2010年03月30日 | 代表羽沢のG雑感
ゴジラが破壊する名所がまた増えた?

 東京墨田区に建設中の東京スカイツリーの高さが東京タワーの高さを越えました。
 私の自宅は墨田区で、スカイツリーまでは自転車でも行ける距離にあります。文京区の羽沢組事務所までの通勤途中では電車の窓からちらっと見えるので、上に延びていくスカイツリーを時折確認するように見ています。車で行く時はもう高すぎて先が見えません。

 以前バンダイの方が、新作ゴジラ映画の制作の際はぜひスカイツリーをぶっ壊してほしい(笑)とおっしゃっていましたが、またゴジラに破壊される名所が増えるんだなぁと思っているゴジラファンは他にもたくさんいらっしゃると思います。
 もとそうなったら、大きさが大きさなのでかなり迫力のあるシーンになるでしょうね。

 思い起こしてみると、東京にはまだまだゴジラが壊しがいのある名所はあると思います。「縁起でもない」とか「業務に支障が出るから」「イメージが悪い」等という理由で、企業や民間の建物となると難しい部分もあると思いますが、新鮮な破壊シーンを見たいので、スカイツリーだけではなくいろいろと名場面になるような画面を作っていただきたいと思います。

 私が一番見たいのは、東京ドーム。羽沢組の事務所はすぐ近くなので、ついでにぶっ壊していただければきっと歓喜しちゃうだろうなぁ……。

ソフビ制作裏話 その173

2010年03月29日 | 制作裏話


PART.3 配色アイディアの一例

■芦ノ湖でのゴジラだけでもネタはいろいろ
 イラスト版劇場ポスターで見られるグリーンのゴジラをヒントにし、芦ノ湖でのビオランテ花獣との戦いのシーンをイメージしたカラーリングにしたのが「芦ノ湖戦バージョン」。
 商品の「こだわり」でも書きましたが、ポスターにあるように上半身部分や背びれ等を黄緑(ライムグリーン?)で塗装する案も検討はしました。イラストとして背景ありきのゴジラの姿でしたので、「カッコかわいい」ディフォルメとしての立体物にした場合はその黄緑が強調され過ぎて、ゴジラとしては違和感を感じるため、商品のようなカラーリングに決定しました。
 後で思ったのですが、背びれだけでも薄めの黄緑なら「あり」かなとも思いました。
 劇中シーンでは、花獣は黄緑(黄色?)の樹液のような液体を吐き出してゴジラに浴びせます。その時の映像としての色のバランスの印象もあるので、商品のどこかに黄緑を使用する事もアイディアとしてはあっても良いのではとも考えました。
 ボディそのものがもっとシンプルなグリーンであればそれもひとつの案として検討の余地はあったでしょう。

 またこの戦いのシーンは、夜の芦ノ湖。しかも霧でぼんやりしている演出が見られます。霧の中での戦いのゴジラは珍しいシーンです。
 実際に行かれた事のある方はよくご存知かと思いますが、この辺は天候に左右されやすく霧や靄が多く発生する地域です。付近の箱根の辺りの山道はドライブルートが多数あるのですが、日中でも霧が良く発生して視界を遮り、運転で苦労する事が多くあります。
 そのため霧が発生している表現は「わかる、わかる、ここはそうなんだよなー」と思わずにはいられません。
 商品展開として、そんな「霧の中の芦ノ湖でのゴジラ」と言うテーマにしても面白かったとも思いました。夜という事もあり、ダークグリーンを中心とした配色で霧で塗れている表現をしてツメや背びれもやや濃いめのカラーで塗装するバージョンも「あり」だなと今では思います。(もっともこの配色にすると現在では「リアルに見えるから」と言う理由で許諾されないでしょうけど……)

 いずれにしても劇中の芦ノ湖での戦いのシーンのゴジラというテーマだけでもこうしていくつかの案が生まれます。
 ほんの少し見方を変えるだけで、いろいろとイマジネーションを膨らませればもっともっと案はあるでしょう。
 ゴジラ映画というものが、それだけ創造をかき立てるだけの魅力的な素材であり存在であると思うし、それを作られた方々に改めて敬意を表わさずにはいられません。

ソフビ制作裏話 その172

2010年03月27日 | 制作裏話


PART.2 シチュエーションカラー



■まだまだ複数のアイディアがあります!
 この「芦ノ湖戦バージョン」は、「ビオゴジ」としてのシチュエーションカラーとしては最初のバージョンとなります。
 劇中のシチュエーションをテーマにしたカラーリングは、Gメモリーズのゴジラ達のカラーバリエーション展開としては一番多いケースです。当然この「ビオゴジ」でもいくつかのパターンを企画しております。
 常連の皆さんや前回の「ブラックバージョン」をお求めいただいた皆様から、いくつか「ビオゴジってそんなにカラバリのパターン(アイディア)は少ないんじゃないですか?」と言われたのが印象的です。
 そんな事ありません。
 個人的な印象ではありますが、『ゴジラVSビオランテ』では、劇中のシーンやシチュエーションでいろんなカラーをイメージさせるゴジラが見られると思っています。
 何人かのお客様に伺った所、皆さんの「ビオゴジと聞いてイメージする色」は、不思議なぐらいバラバラなんです。本等の印刷物や他社さんのフィギュアの影響もあるかもしれませんが、おそらく劇中で印象深かったシーンが人によって随分差があるからではないかと推測しています。
 それだけ名場面の多い作品なのですから、当然それだけカラーリングのアイディアが企画できるわけです。

 名場面と言えるシーンをイメージさせるカラーリングは、最初に「ビオゴジ」の原型を作っている時から複数考えていました(考えている時はいつも幸せです)。いずれこれらは実現させたいと思うのですが、その中で最初に選んだのがゴジラと花獣との戦いのシーンの「芦ノ湖戦バージョン」だったのです。
 全体として皆さんがイメージされている「ビオゴジ」は、黒、濃いめのグレー、濃紺、濃い茶色等のようです。いずれもかなり黒に近い色ばかり……暗めの色のようです。
 そう言った色も確かに企画としてはありますし、私自身も「ビオゴジ」そのものの印象としては暗い色をイメージしています。
 が、この「芦ノ湖戦バージョン」のように、シーンやシチュエーションによってはやや明るめの色でもいくつか展開はできると考えておりますので、「ビオゴジ」らしさを失わずGメモリーズのディフォルメだからこそできるカラーリングの企画を今後もいくつか展開していきたいと思います。

ソフビ制作裏話 その171

2010年03月26日 | 制作裏話


PART.1 配色について

今日から昨年4月に発売した「ビオゴジ 芦ノ湖戦バージョン」(完売)の制作裏話を書きます。
 商品についてこだわった所、特に彩色等の配色のコンセプトやテーマ等は2009年4月16~20日に掲載した「こだわり」をご覧下さい。


■彩色での微妙なグリーンの調合
 この商品は、版元様にご理解いただくのにいつもより時間がかかった以外は、特別裏話と言うほど大袈裟なものはありませんでした。配色で若干考える事が多かったぐらいです。

「ビオゴジ」としてのシチュエーションカラーは、これが最初ですからその悩みも楽しいものです。
 一番やり直したのは、やはりボディにスプレーした明るめのグリーンです。最終的な色が確定するまで時間がかかりました。
 ボディに塗っている色は、いつもいくつかの色を調合して色を作って作る事が多いのですが、この時はかなりの数を作りました。成型色がビリジアングリーンですので、同じグリーン系を塗る上で、微妙な濃さの違いで印象が随分と変わるのです。
 濃いめのグリーンですと全体的に色の変化が少なく、暗い感じのゴジラになるし、明るすぎるグリーンにすると軽い印象になってしまいます。
 その加減が難しく、サンプルを作る際にはいつもより塗料が無駄になってしまいました。
 芦ノ湖での植物怪獣であるビオランテ花獣との戦いのイメージでもあり、イラスト版ポスターのグリーンのイメージでもあるので、どちらの印象も持たれるような欲ばった配色で企画したものです。そういう意味では、グリーン以外の部分の色のチョイスも含めて、全体としての色のバランスでかなり考えて作った色となりました。
 試し塗りもいつもより多く、困った時はいつもパソコンの画像ソフトで検討するのですが、微妙すぎて実際に試しで塗って見る方がこの時ばかりは早かったのです。
 いつもの事ですが、そういった悩みや葛藤もある意味作る上では楽しい作業でもあるのです。

 配色のテーマ的な事やイメージカラーと言う点を除いて、単純にグリーンの「ビオゴジ」……「緑のゴジラ」として見ても、新鮮な色になっていると思うのですが、今改めてご覧いただいてお求めいただいた皆様はどんな印象でしょうか。
 Gメモリーズのようなコンセプトのディフォルメだからこそのグリーンのゴジラになったと思っております。

配付チラシ

2010年03月25日 | その他


 本日から配付のチラシです。
 現在発売中の全ソフビ商品、4月25・26日発売の「ファイナルゴジラ エリアGバージョン」を紹介しております。
 通販で商品購入の方に同封致しますので、購入の際のご確認にお役立てください。

エリアGイメージ

2010年03月24日 | Gフォトギャラリー


 4月25・26日発売予定の「ファイナルゴジラ エリアGバージョン」のイメージ画像です。
 劇中の南極にあるエリアGの氷の中に閉じ込められているゴジラをイメージしてみました。

 商品にもれなくついてくるGMSカードは、これを使用してデザインの予定です。お楽しみに!

ファイナルゴジラ エリアGバージョン

2010年03月23日 | 新作商品情報


ファイナルゴジラ
エリアGバージョン

4月25日スーフェス52にて先行発売!
4月26日より通販開始!!


「ファイナルゴジラ」の第2弾カラーの発売が決定しました。劇中氷の中に閉じ込められていたゴジラをイメージした「エリアGバージョン」です。4月25日のスーパーフェスティバル52にて先行発売、翌日26日より電話にて通販の受付けを開始致します。たくさんの皆さんのお求めをお待ちしております。

G メモリーズセレクション
「ファイナルゴジラ エリアGバージョン」

●ソフトビニール製
●全高約17cm ノンスケール ディフォルメタイプ
●価格 4620円(税込)
●発売日 2010年4月25日スーパーフェスティバル52にて先行発売
 4月26日電話にて通販受付け開始
●販売個数 50個(予定)
●登場作品 東宝映画『ゴジラ ファイナルウォーズ』2004年作品
 (C)2004 TOHO PICTURES INC.
 TM&(C)2004,2010 TOHO CO.,LTD.


 今回お知らせするのは、ゴジラ最後の作品となった『ゴジラ ファイナルウォーズ』に登場したゴジラ「ファイナルゴジラ」。その新規カラー(エリアGバージョン)です。

 劇中ゴジラは、南極において地震と旧轟天号の攻撃により氷山に閉じ込められてしまいます。その後、人類によってエリアGと称されるその地帯を管理され、眠りにつきました。X星人の襲来に伴い、多数の怪獣達が出現。それを倒すべく新轟天号によってゴジラは復活させられるわけですが、その間の氷の中でじっと次の戦いを待っている状態のゴジラをイメージして企画したのが今回の商品です。

 低温の氷の中の状態をイメージして成型色はクリア(半透明)ブルー。シルバーとグリーンの細かいラメを入れて体表の冷たさを表現しています。冷たさの表現と共に、全身がキラキラとした綺麗な独特の雰囲気を見せているボディとなっています。
 さらに深みを表現すべく、キラキラの金モールを内蔵することで、見る時の光の反射次第で輝きが増したり厚みを感じさせたりと、雰囲気を変えて見る事ができるものです。
 ツメはメタリックグリーン、キバはシルバーで塗装。
 背びれはシルバーとメタリックグリーンのグラデーションでスプレーしています。

 もちろん今回の商品も、これまでのシリーズで発売したゴジラ同様、その怪獣の持つ個性を強調する羽沢組ならではのディフォルメタッチでアレンジし、「Gメモリーズセレクション」のテーマでもある「カッコかわいく」から外れる事ないようなバランスで造型、配色して遊べるソフビとして制作するものです。
 この商品の販売は2010年4月25日発売。
 4月25日開催のスーパーフェスティバルで先行発売、翌日より電話にて通販の受付けを開始致します。

ソフビ制作裏話 その170

2010年03月22日 | 制作裏話


PART.6 同時発売してみて

■お求めいただいたお客様の反応
 お陰さまで「ビオゴジ ブラックバージョン」「ギドゴジ ブラックバージョン」は、好評をいただき早めに完売しました。特に「ビオゴジ」の方は希望される方が多く、すぐに追加販売したぐらいです。
 今もなおこの2つは、たまに再販はないのかと言われる時があります(ごめんなさい、予定はございません)。

 毎回、新規造形、特に第一弾カラーは、お客様の反応はとても気になって不安でいっぱいです。たくさん弊社なりのこだわりや手間、思い入れを入れても、あくまで商品ですからお客様に受け入れられなければ意味がありません。
 特に最近は、弊社商品をお求めいただいている皆様、ベテランのゴジラファン、若いファンの方々問わず皆様が目が肥えていらっしゃいますし、それぞれも思い入れの強い方もいらっしゃいます。人気のあるゴジラは他社さんでもソフビが発売されてますから当然比較はされます。なので、ちょっとやそっとではいい意味で驚いてはいただけません。
 ですからたった一言でも「良かった」とおっしゃっていただけると本当に嬉しく、安心しますし「作って良かった」と実感します。
 この時は、2商品同時発売と言う事でいつもより不安も多かったので、好評をいただいて本当に嬉しかったのを覚えています。
 特に平成VSゴジラとしてのそれぞれの区別化に理解していただき、「こういう事をしてくれる所を待っていたんです」とおっしゃって下さった方々のお声がとても印象的です。同じゴジラファンとして同じ事を考えていたんだ……という嬉しさもありました。
 思い入れの強い若い平成ゴジラファンの方々に喜んでいただいたのも嬉しかったのですが、昭和のゴジラ中心にコレクションされているベテランのファンの方々にもお求めいただき、お誉めいただいたのも嬉しかったです。
 皆様、本当にありがとうございました。

 また、最初が「ブラックバージョン」だった事もあり、早くから劇中シーンのシチュエーションのアイディアやリクエストもいただいて、今後も楽しみにして下さっているのがわかり、大いに励みになりました。皆様からいただいたシチュエーションのバージョンはちゃんと考えておりますので、それまでのんびりお待ち下さいませ。

 何年先になるかはまだわかりませんが、まだ作っていない他の平成VSゴジラもきっちりそれぞれの特徴や個性を入れて、区別化して造型してみたいと思います。自分でも今から楽しみですので、それまで気持ちを暖めておきたいと思います。

ソフビ制作裏話 その169

2010年03月20日 | 制作裏話


PART.5 全体の配色について

■黒成型にした事と彩色
 ご覧いただいておわかりかと思いますが、成型にツヤを消している場合の多いGメモリーズのゴジラ達ですが、この「ビオゴジ」「ギドゴジ」はツヤがあります。理由は単純です。
 どちらも劇中で、ゴジラの表面が塗れている、もしくは塗れているような表面に見える場合が多いからです。
 商品発売後、何人かのお客様に「(ツヤありにしたこだわった)理由があるんですか?」と聞かれたのですが、これ以上の理由はありません。
 後になってから川北監督に直接教えていただいたのですが、撮影中でもバトルや火薬の被弾等で破損や傷があれば修繕し、色を重ねて塗り、汚れや泥、ホコリ等を取るためにその都度全体的に水をかけていたそうなのです。だからいつも塗れているような表面に映っていたんですね。
 それを聞いて、ツヤありにして良かったと思ったものです。
 
 彩色そのものに関しては、意図やテーマ的な事は以前「こだわり」に書いたので、特に裏話としてのエピソードはありません。
 本音を言えば、あえて同じ塗装にしたかったのが個人的な希望でしたが、同じ黒の成型色で、近い形の商品、しかも同時発売でしたので、どうしても区別化しなくてはならない事情がありました。版元様の許諾事情と購入される方が混乱、誤解のないようにするためです。
 それでも平成ゴジラ全体のイメージとしての「ブラックバージョン」でしたから、ある程度は納得しての配色です。これはこれで良かったと思っています。

 何が何でも……とは思ってはいませんが、平成以降のコジラのほとんどは真っ黒のイメージの「ブラックバージョン」にしても違和感がないと思うので、今後もし作る事になったらぜひ企画したいと思います。その時はぜひこの「ビオゴジ ブラックバージョン」「ギドゴジ ブラックバージョン」と、そしてそれ以前、以降に発売したゴジラ達の各「ブラックバージョン」と並べてみて楽しんでいただければ嬉しいです。


ソフビ制作裏話 その168

2010年03月19日 | 制作裏話


PART.4 造形のバランス(2)



■難しさと楽しさと後につながる経験
 昨日書いたように造形作業の一番気を使った所はパランスです。
 当然ながら立体物を作る場合は、イラストや絵のような紙や画像で見るものとは違い、360度どこから見てもそれとわかるものにしなくてはなりません。カッコ良いものはどこから見てもそう見えなくちゃならないし、見る方向によってそのキャラクターと判断できなくなる場合があったり……となっては意味がありません。
 顔はもちろん、スタイル、ボリューム、細部の形状……etc。
 この「ビオゴジ」「ギドゴジ」はバランスとしては、とてもカッコ良いゴジラなので、そのカッコよさを消さないように「カッコかわいく」アレンジする事は、悩みながら、何度もやり直しながらの作業の難しさと共に「あーゴジラを作ってるー!!」と言う楽しさも強く感じました。
 私事ですが、とても幸せに感じる瞬間です。

 新規造形としては、この前がシェーポーズの「大戦争ゴジラ」で、さらに前が「キングギドラ」でしたから、通常の立ちポーズのゴジラとしては久しぶりでした。しばらく「立ちポーズのゴジラを作りたい」というストレスもたまっていたので、作業自体はたくさん悩みややり直しがありながらも嬉しさや楽しさの方が遥かに勝っていました。
 いずれにしてもこの2つのゴジラの造形作業はとても勉強になったし、良い経験になったと思います。
 後々この経験は「ファイナルゴジラ」を作る時に大いに役立ちましたから。

 余談です。
 この「ビオゴジ」「ギドゴジ」は、商品になってから川北監督に見ていただきました。
 受け取っていただいて喜んでいただいたのですが、「ビオゴジ」「ギドゴジ」としての姿勢の甘さを指摘していただき、納得。まだまだ勉強不足を感じ、次はもっとがんばらねばと励みになりました。直接ゴジラ映画を作られた方からこう言った事をおっしゃっていただくのは本当に幸せな事です。
 さらにその姿勢の甘さを解消すべくアイディアもいただきました。感謝してもしきれません。
 ですから今後「ビオゴジ」「ギドゴジ」の新規カラーを発売する時は、ちょっと違った感じになる予定です。まだいつになるかは一切決まっていませんが、詳しい事はその時にまたお知らせ致します。

ソフビ制作裏話 その167

2010年03月18日 | 制作裏話


PART.3 造形のバランス(1)



■Gメモリーズのパターンとは真逆のゴジラ達
 造形について細かくこだわった所は以前書いた「こだわり」を読んでいただくとして、造形作業で一番難しかったのは「カッコかわいい」ディフォルメにするためのバランスを取る事でした。
 体型的には以前作った「デスゴジ」に近いわけですから、その経験があるので比較的作りやすいかなとは思っていたのです。
 が、作業を始めてみるとその逆でした。

 平成VSゴジラ6作の違いはしっかり出したいという気持ちがありましたから、「デスゴジ」とほとんど同じに作るわけにはいきません。
 第一「ビオゴジ」「ギドゴジ」は「デスゴジ」ほど全体的にボリュームはなく、かと言って細いわけではないのです。「デスゴジ」と比較すると、全体的に太い部分と細い部分の差が「デスゴジ」「モゲゴジ」「ラドゴジ」より大きく、そのフォルムが大きな特徴でもあります。
 ぶっちゃけボテっとした体型、太めの体型の方がGメモリーズのディフォルメパターンとしては作りやすいわけです。ですから「ビオゴジ」「ギドゴジ」は体型的には、ディフォルメアレンジとしては難しい方の部類に入るのです。
 それは顔にしても同じです。
 Gメモリーズのパターンでは、頭部造形の際は、かわいく見せるために目を大きく、キバも大きく、どうしても4~5頭身になりますので大きめに作らざるを得ない頭部を大きく見えないようにアレンジして作っています。
 この「ビオゴジ」「ギドゴジ」は、目は小さめ、キバも細か目(しかも2列)、頭は小さめの造形のゴジラです。つまりGメモリーズのパターンの真逆で構成されている作りです。

 ディフォルメとは言え、そのゴジラの特徴や個性は欠かせませんし、そのゴジラだと断定できる容姿にしなくてはならない事から離れるわけにはいきません。「○○ゴジ」と名乗る以上は大前提だと思うのです。ゴジラファンのお客様に商品化されたものをご覧いただいて「これビオゴジじゃないじゃん」「これってギドゴジか?」なんて言われるようでは意味がありません。
 この個性や特徴をなくさず、それでいてそのゴジラの容姿と断定される事を第一としながら、Gメモリーズのパターンの「カッコかわいい」アレンジにしなくてはならないわけです。
 ひとつどこかのバランスが崩れると、全体に影響が出ます。そういう意味では難しい造形でしたし、バランスの大事さを痛感しました。と、同時に改めて「ビオゴジ」「ギドゴジ」のフォルムのカッコよさも改めて実感しました。

ソフビ制作裏話 その166

2010年03月17日 | 制作裏話


PART.2「ギドゴジ」を作ったきっかけ

■「ビオゴジ」の共通パーツ使用で「ギドゴジ」も!!
 いつもの事ですが、原型制作前には資料を集め、メモやスケッチを取り、簡単な図面を書きます。成型の抜き方向や角度、ワックス原型の時の制作行程も加味して、各パーツの形を確認しながら書いていきます。
 ディフォルメとは言え、そのゴジラの特徴や個性、全体のバランスやフォルムは、できる限り全てしっかり把握しておきたいし、可能な限り造形に取り込みたいのです。
 書籍、ムック本等はとても役に立つ資料ですが、一番の材料はやはり映像です。メモやスケッチの段階では何度もこれらを見るのですが、止まっているもの(写真等)でわかる部分もあれば、動いている映像でわかる部分もあります。さらには川北監督をはじめとする関係者の方々のお話や書籍等のコメントがヒントになってわかる場合もあります。

 この「ビオゴジ」の場合、スーツのひとつは全作「84ゴジラ」の一部パーツ流用ですし、次作「ギドゴジ」は「ビオゴジ」スーツの流用・改修です。(詳しい事は前に書いた「こだわり」を!)
 いろいろと「ビオゴジ」について調べていくとこういったスーツの流れもわかるわけです。
 出版物や映像と照らし合わせて確認していくのですが、時には矛盾も多く感じます。その原因のほとんどは出版物です。ライターさんや編集者さんが推測、良く知らない、もしくは確認しないでの記載箇所が多々あるのです。
 そういった間違いや個人の推測に惑わされない用にするのも大切な事だと日々思ってい調べています。
 また、他社製品の造形(ソフビ、ガレキ問わず)となるとディフォルメされているし、造型された方の癖がありますから全くと言っていいほど参考にはできません(参考にするのはたまにするソフビの時のパーツの抜き方向の確認ぐらいです)。
 造形の際は、弊社なりに確認、本当の事を見つけなれればならないわけです(これは「ビオゴジ」に限った事ではなく、これまで発売してきた弊社の全商品にも当てはまります)。

 そして「ビオゴジ」について調べていくうちに、「ギドゴジ」も一緒に作れるんじゃないかと思うようになりました。それぞれ実際に劇中スーツは複数あるわけですが、ほとんど頭部改修での流用のものとして作られたバージョンがあるので、弊社商品でもパーツ流用で作れる事に気がつきました。
 つまり「ビオゴジ」を通称「陸(おか)用」にすれば、頭部パーツだけを別に作れば「ギドゴジ」の「新宿戦スーツ」として可能になると言う事です(この辺の詳しい事も「こだわり」をご覧下さい)。

ソフビ制作裏話 その165

2010年03月16日 | 制作裏話


PART.1「ビオゴジ」を作ったきっかけ

 今日から昨年3月に発売した「ビオゴジ ブラックバージョン」「ギドゴジ ブラックバージョン」(いずれも完売)の制作裏話を書きます。それぞれの詳細、こだわった所は2009年2月18~28日掲載の「こだわり」をご覧下さい。

■平成VSシリーズゴジラをちゃんと区別して「ビオゴジ」を!!
 この時から新規造形として「ビオゴジ」と「ギドゴジ」の第一弾カラーとして両「ブラックバージョン」を発売したのですが、原型制作前に最初に考えたのはまずは「ビオゴジを作ろう」と言う所からでした。

 何度かここでも書いた事があるのですが、弊社がソフビ事業をスタートさせた頃、塗装済完成品ゴジラソフビの中心は「初代ゴジラ」「キンゴジ」「モスゴジ」でした。平成ゴジラではいくつかのメーカーさんが「ビオゴジ」を作られていたものの、他の平成以降のゴジラはバンダイ以外数えるほどしかありませんでした。
 その「ビオゴジ」ですら、どちらかと言うと「ビオゴジ」というよりは平成VSシリーズゴジラ全体のイメージのようで、「ビオゴジ」としての大きな特徴や個性を重視して造型されている印象はありませんでした。理由としてはレトロタイプと言う枠として作られていたからなのかもしれませんが、「ビオゴジ」とう言う名の商品でありながら「デスゴジ」のようなカラーリングのバリエーションを展開したりと、あまりVSシリーズとしての区別化を意識されているようには感じませんでした。
 実際に「ゴジラは初ゴジ、キンゴジ、モスゴジ以外は売れないし、平成ゴジラなんてみんな同じだからビオゴジひとつあれば良い」と言うメーカーさんのお声を聞いていたし、ベテラン(?)のソフビコレクターさん達もそれでいいというような傾向があったように思います。特に昭和のゴジラ以外は認めないと言ったベテランファンはそう思われていたかもしれません。

 私自身コレクターとして、全シリーズゴジラが大好きでしたから、ひとつひとつに区別化されたゴジラが欲しいわけです。ゴジラは昭和の作品だけを絶賛しているおじさんゴジラファンだけではないと思うし、平成ゴジラには平成ゴジラファンが老若問わずいると思うのです。
 平成ゴジラ6作だって、似てはいるものの違いはちゃんとあります。区別は付けられるのです。ゴジラに詳しい方、思い入れの強い方には当然の事でも、思い入れの薄い方、ビジネスライクだけでゴジラを作られている方々にとってはどうでもいい事だったのでしょう。
 ですから弊社が作るとしたら平成VSゴジラはきちんと6作共に区別がつくように造型したいと思うようになりました。「キンゴジ」の次に「デスゴジ」を作った理由のひとつでもあります。

 そして昨年、その時の思いはずっとあり、そろそろ次の平成VSゴジラを作ろうと思ったのです。公開からちょうど20年、平成VSゴジラの第一弾でもあるし、他社さんでの「ビオゴジ」ソフビの発売はここ数年なかったので、「ビオゴジ」に決めたのです。

「ファイナルゴジラ」雑誌掲載報告

2010年03月15日 | ニュース


「ファイナルゴジラ ブラックバージョン」各誌掲載中!

 3月1日から発売された「ファイナルゴジラ ブラックバージョン」に関する情報が、現在発売中の雑誌各誌に掲載されましたので報告致します。

 HOBBY JAPAN 4月号(ホビージャパン)
 電撃ホビーマガジン 4月号(アスキーメディアワークス)
 ハイパーホビー 4月号(徳間書店)
 フィギュア王 145号(ワールドフォトプレス)

 各誌担当の皆様ありがとうございました。

※一部雑誌前号では、「ファイナルゴジラ」の紹介記事中の写真が原型の物が掲載されておりましたが、今回は当サイトでも紹介している彩色サンプルです。

「ファイナルゴジラ ブラックバージョン」は、現在発売中です。希望の方は弊社までお電話でお申し込み下さい。