Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

大戦争ゴジラグリーンのこだわり その4

2010年11月30日 | 新作商品情報


Part.4 彩色のこだわり

■「キンゴジ グリーンバージョン」と同じ色に!
 今回の「大戦争ゴジラ グリーンバージョン」は、Gメモリーズセレクション商品第1号の「キンゴジ グリーンバージョン」とほとんど同じ配色の商品です。昨日書きましたように川北監督からヒントをいただいて決定したカラーリングです。
 Gメモリーズセレクションは、皆様のおかげでスタートしてもうすぐ5周年を迎えます。弊社にとってもその第1号である「キンゴジ グリーンバージョン」は記念すべき商品ですし、販売個数も多く、たくさんの皆様にお求めいただいた商品でもあります。
 5周年記念という事もありますが、弊社にとって同じカラーリングにする上では、原点回帰、初心に返るという意味にもつながります。
 そして何よりも「大戦争ゴジラ」の新規カラー、今回のテーマとしてぴったりハマっている配色である事が、配色決定の一番の理由です。
 充分にかつてどこかで見たような、それでいて他ではなかった懐かしい雰囲気を持ったグリーンの「大戦争ゴジラ」になったと考えています。

 成型色は「キンゴジ グリーンバージョン」と同じグリーンです。水彩絵の具で言う所のビリジアングリーンに近い色です。
 全体にスプレーしている色はやや明るめのグリーン。一般的に皆さんが目にする緑と草色の中間と判断していただければわかりやすいかもしれません。「キンゴジ グリーンバージョン」と少し変えたのは、今回はほんのわずかだけツヤ消しを気持ち多めにしています。「キンゴジ」とは造形が違うので、より「らしく」するためです。
 また、シェーポーズをした際にいつものように「カッコかわいく」より見えるために、微妙ではありますがそのグリーンのスプレーの際は、部分ごとに強弱をつけて濃く塗られている部分と薄く塗られている部分の差を付けております。その辺も感じていただければ幸いです。
 つめ、背びれ、キバ等も「キンゴジ」と同様にアイボリーで統一しています。他の細部もできる限り同じ色にしています。

 すでに5年も前の配色案でしたから、塗装のための塗料の調合比は記録していなかったのですが、現物を見てほぼ同じものを用意できたと思います。「キンゴジ グリーンバージョン」をお持ちの方は、ぜひ見比べていただきたく思いますし、ない方でも「これと同じ色だったんだな」と思っていただければと思います。

大戦争ゴジラグリーンのこだわり その3

2010年11月29日 | 新作商品情報


Part.3 配色のきっかけ

■ヒントは川北監督から
 懐かしさを感じさせるゴジラのグリーンを表現すべく、商品化の際は配色案をいくつか事前に検討しました。
 カラーリングテーマとしては「決戦ゴジラ レトログリーン」に近いものがありますが、この「レトログリーン」と全く同じではあまり芸もありがたみもないと判断したため、近い色でありながらも違う配色のグリーン、しかもテーマに合うようにどこか懐かしさを感じさせてくれるグリーンを検討して企画したものです。
 実はヒントは意外な所からいただきました。

 某月某日。川北紘一特技監督の事務所にて、監督が「大戦争ゴジラ ブルーバージョン」を触りながらお話させていただいた時の事。だいたいこんな会話がありました。

 監督はいつもニコニコしながら弊社のゴジラたちの手足を変えていろいろポーズを作られます。
監督「これは他の色は作ってあるの?」
私「はい、グレーを基本にしたスタンダードカラーと茶色ベースのブラウンバージョンの2つを今まで作りました」
監督「そうなんだ」
私「この2つは完売してますし、ブルーももうすぐなくなりそうなので、そろそろ次のカラーのものを企画しようと思っているんです」
監督「どんな色、考えてんの?」
私「今度はグリーン系にしようと思っているんですが…」
監督「グリーンはいいんじゃない!?」
私「まだ具体的にどういうグリーンにしたら良いか考えてる所で……」
 監督は事務所内の大きいテレビの上に飾っていただいている弊社商品の「キンゴジ グリーンバージョン」を取って
監督「これ!」
私「!!!」
監督「このグリーンが良いんだよなー。これが一番気に入っているんだよ」
 と笑顔で「キンゴジ」を触って手足を動かしてポーズを作られます。

 この時の私は、昔のマンガのように頭の中で電球がバッとつくような感覚でした。

大戦争ゴジラグリーンのこだわり その2

2010年11月27日 | 新作商品情報


Part.2 配色のテーマ



■グリーンにした理由
 今回はグリーンを配色の基本としたのには理由があります。
 昭和60年代後半から70年代前半のゴジラ映画の情報や資料と言えば、劇場での上映はもちろん、劇場ポスターやロビーカード、プログラムや各地域の映画館で作られるチラシや優待券、たまに掲載される少年誌の特集、ブロマイド等でしょうか。
 その中の印刷物等では実に多く、実際に映像で見られるゴジラの色ではなく人工着色したグリーン(緑)に塗られていて目につきました。
 幼少期にゴジラを好きで見ていながらも大人になって「卒業」してしまった方々が、今になって「ゴジラって緑じゃなかったっけ?」と勘違いされているのは、そういった当時の印刷物の色が今でもインスパイアされているからなのかもしれません。
 つまりその頃の印象にあるグリーンに近い配色にする事で、今回の商品のテーマを実現できると考えました。

 前回の「ブルーバージョン」とテーマ的には同じコンセプトではありますが、前回は配色の基本をブルーとしたのは、子供にとっての親近感を感じられる色としてメインとしたためです。親近感を感じる事で触りたくなる、遊びたくなるといった目的に合う色と判断したものです。
 そして今回はグリーン。前述しましたように、昭和60年代後半から70年代前半の頃の少年たちが印象に残っている各メディア(特に印刷物)で見られたゴジラのグリーンなのです。
 そういう意味でグリーンを基本とする所は、「決戦ゴジラ レトログリーン」(発売中)とカラーリングテーマは同じと言えます。
 また、この「大戦争ゴジラ」に限らず、昭和のゴジラはグリーンをイメージさせる事が多いという点では、「大戦争ゴジラ」でも一度は作っておきたい色とも言えるでしょう。

大戦争ゴジラグリーンのこだわり その1

2010年11月26日 | 新作商品情報


Part.1 コンセプト

 今日から12月1日発売予定の「大戦争ゴジラ グリーンバージョンバージョン」についてこだわった所や商品の詳細について書きます。購入の際に参考にして下されば幸いです。
 ご希望の方は、11月25日の記事をご覧の上、お電話にてお申し込みください。


■ノスタルジックを感じて下さい
 ゴジラの劇中でのシェー!ポーズを実現すべく、発売してきた「大戦争ゴジラ」も今回で4つめのカラーバリエーションとなります。
 皆さんご承知のように、『怪獣大戦争』劇中ではジャンプして空中で何度かゴジラはシェー!をします。しかも手足を左右上下に変えて。
 これまでの各バージョン同様に、その時のゴジラのように、特製スタンドとX星ベースを使用しての「空中でのポーズ」である事と、手足を動かすことにより「手足の左右をどちらも上下に変えられる事」を実現できます。
 もちろん好きな方のシェーポーズをいつでも自由にさせられるので、飾る以外にも実際に触って遊ぶと言う意味でも楽しんでもらえる商品になっております。

 商品としてのコンセプトとしては、前回の「大戦争ゴジラ ブルーバージョン」と基本は同じです。
 昔どこかで見たようなゴジラ玩具、もしくは昔このようなゴジラソフビがあったらよかったのに……、と言ったどこか懐かしさを感じさせ、なおかつそれでいて少年心に帰ってつい触って遊びたくなるゴジラを目指しました。
 昭和60年代後半から70年代前半の頃に怪獣に夢中でゴジラが大好きだった少年たち(現在の40代後半から50代の方々)に喜んでいただける商品として企画していますが、もちろんそれ以上のお兄さんたちやそれより若いゴジラファンの方々にも当時のノスタルジックを少しでも感じていただければ、嬉しく思います。

 全体の色のチョイスですが、前回の「ブルーバージョン」と今回の「グリーンバージョン」は同じコンセプトでありながらも、ブルー系、グリーン系にした理由はそれぞれ別にあります。
 その話はまた明日。

大戦争ゴジラグリーン予約受付開始!

2010年11月25日 | 新作商品情報


大戦争ゴジラ
グリーンバージョンバージョン


本日より予約受付開始です!!

 本日より「大戦争ゴジラ グリーンバージョンバージョン」の先行予約受付を開始致します。ご希望の方は弊社までお電話でお申し込み下さい。

 本日昼12時から「大戦争ゴジラ グリーンバージョンバージョン」の予約受付を開始致します。
 劇中のゴジラの「シェー」ポーズのように、特製スタンドとX星ベースを使用しての「空中でのポーズ」と、手足を動かすことにより「手足の左右をどちらも上下に変えられる事」を実現できます。商品はゴジラと、空中姿勢を実現するための特製スタンドと、X星の怪しげな地表をイメージしたベースの3点セットとなります。
 商品のお申し込みは弊社までお電話にてお申し込み下さい。
 他の業務に影響いたしますので、お申し込みのお電話は、おそれいりますが昼12時以降にお願いいたします。

TEL 03-5802-4316

 たくさんの皆様のお申し込みをお待ちしております。
 お申し込みの際に、ご意見、ご感想等ございましたら、お寄せいただけると今後の参考にさせていただきます。よろしくお願い致します。

■本日予約受付商品

G メモリーズセレクション
「大戦争ゴジラ グリーンバージョンバージョン」

●ソフトビニール製(スタンドのみプラスチック製) 彩色済みの完成品
 ゴジラ、スタンド、X星ベースのセット商品
●全高約19センチメートル(ゴジラのみ) ベース、スタンド付属時全高約23センチメートル
 ノンスケール ディフォルメタイプ
●価格 5880円(税込)
●発売日 2010年12月1日発売予定
●登場作品 東宝映画『怪獣大戦争』1965年作品
 TM&(C)1965,2010 TOHO CO.,LTD.

 配色のテーマは、「子供の頃にどこかで見たゴジラフィギュア」。昭和40~50年代の町の小さな模型店や駄菓子屋の片隅に飾られていそうなイメージです。明るいグリーンの全体でありながら、どこかに懐かしさを感じさせるように、塗装全体ももシンプルにして、「昭和のゴジラ」っぽさを表現しました。
 商品の詳細は11月5日の記事をご覧下さい。

■お申し込みをされる方へ
 通販ですので商品代金の他にそれぞれに別途都道府県別に送料をいただく事になります。
 他商品との同時購入も可能です。(合計4個以上で送料はサービス致します)
 お申し込みをされた方は、申し込まれた日よりできる限り2週間以内のご入金をお願い致します。入金後の報告のお電話は必要ありませんが(確認は弊社の方で行ないます)、不安な方はご連絡いただいても構いません。
 電話でのお申し込み後、入金前のキャンセルや入金が遅れる場合は必ず連絡して下さい。もし入金が遅れる場合は、事前におっしゃっていただければ、取り置きしておきますのでお申し出下さい。
 入金は銀行振込み、郵便振込み、現金書留の中から、お客様のご都合のよろしいものを選択してお願いします。代金引き換え、後払いでのお求めはできませんのでご了承下さい。
 配達時間、日付けの指定を希望される方は、お申し込みの際にお知らせ下さい。

 発送は12月1日より入金確認順に行う予定でおりますが、諸事情により現在成型生産が予定より遅れております。そのため発送が12月1日以降1週間前後遅れる場合もございますので、あらかじめご理解のほどよろしくお願いいたします。

●銀行振込みを希望される方(お申し込み後、以下にお振込下さい)
 三井住友銀行 小石川支店(店番号813) 普通3635003
 口座名儀 有限会社クリエイティブデザイン羽沢組
●郵便振込みを希望される方(お申し込み後、以下にお振込下さい)
 記号10090 番号13066541
 加入者名 ユ)クリエイティブデザインハザワグミ
●現金書留での送金を希望される方(お申し込み後、以下に送金願います)
 〒113-0033
 東京都文京区本郷1-33-19グリーンハイツ本郷103号
 有限会社クリエイティブデザイン羽沢組
 TEL/03-5802-4316

■その他のソフビ商品について
 現在発売中の他の商品と同時購入を希望される方は、通販情報をご覧いただき、ご希望の商品をご確認下さい。
 中には一部数が少なくなってきたものもございます。あとわずかの物はなくなってしまう可能性もありますのでご注意下さい。今日現在、残りが少ないものは以下の商品です。

●「ミレゴジ ファイアーバージョン」あと5個
●「GMKゴジラ 横浜激戦バージョン」ラスト1個
●「GMKゴジラ クライマックスバージョン」あとわずか
●「GMKゴジラ 熱戦ダメージバージョン」あとわずか
●「大戦争ゴジラ ブルーバージョン」あと4個
●「ギドゴジ ギドラ撃退バージョン」あと5個
●「ギドゴジ 電撃拘束バージョン」あとわずか
●「モスゴジ ブルーグリーン」あとわずか
●「ファイナルゴジラ ブラックバージョン」あと2個
●「キングギドラ シャイニングゴールド」あとわずか
●「キングギドラ 出現バージョン」あとわずか

 上記以外の他の商品はまだございますが(詳細は「通販情報」をご覧下さい)、全体的に少なくなってきましたのでご注意下さいませ。あとわずかになったものはここ数日でまた変動がある可能性がありますので、気になるものにつきましては早めにご検討下さい。
 現在合計4個以上の同時購入の場合、送料をサービスさせていただいております。こちらのサービスもぜひご利用下さい。
 ではたくさんの皆さんのお求めをお待ちしております。
 お申し込みの際、ご不明な点やご意見、質問等ございましたらお気軽にお尋ね下さい。

■特典プレゼント実施中
 現在3種類の特典プレゼントを実施しております。こちらもぜひこの機会にご利用ください。

1『モスラ対ゴジラ』ミニポスタープレゼント
 「モスラ幼虫」を2点以上お求めの方に、非売品特製ミニポスター(A3プリント出力)をプレゼントしおります。
 詳細は6月8・9日の記事をご覧ください。

2『GMK』ミニポスタープレゼント
 「GMKゴジラ クライマックスバージョン」「GMKゴジラ 熱戦ダメージバージョン」を同時購入の方に、非売品特製ミニポスター(A3プリント出力)をプレゼントしおります。
 詳細は8月23日の記事をご覧ください。

3『大戦争ゴジラ』ミニポスタープレゼント
 「大戦争ゴジラ グリーンバージョンバージョン」を年内購入の方にのみ、非売品特製ミニポスター(A3プリント出力)をプレゼントしおります。
 詳細は11月8日の記事をご覧ください。

(2010.12.29)
「大戦争ゴジラ グリーンバージョン」購入特典ポスタープレゼントは終了致しました。ありがとうございました。
(2011.1.8更新)
「ファイナルゴジラ ブラックバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。
(2011.2.7更新)
「GMKゴジラ 横浜激戦バージョン」(追加販売分)は完売致しました。ありがとうございました。再販・追加販売はございません。ご了承下さい。
(2011.3.12更新)
「ギドゴジ ギドラ撃退バージョン」は完売致しました。ありがとうございました。
(2011.4.30更新)
「ミレゴジ ファイアーバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。
(2011.5.13更新)
「モスゴジ ブルーグリーン」は完売致しました。ありがとうございました。

大戦争ゴジラGMSカード

2010年11月24日 | 新作商品情報


大戦争ゴジラ グリーンバージョン
明日から予約受付開始!!




 明日より「大戦争ゴジラ グリーンバージョン」の先行予約を開始いたします。
 ご希望の方は明日以降お電話にてお申し込みください。
 たくさんのお求めをお待ちしております。

 上の画像は、「大戦争ゴジラ グリーンバージョン」にもれなくついてくるGMSカードです。
 コレクションにぜひお加えください。

ゴジラのシェー! その3

2010年11月22日 | 羽沢組的怪獣見聞録
大戦争ゴジラと「シェー!」

■初めて吊られたゴジラ
 古くから東宝特撮映画では飛行機や円盤、怪獣が空を飛んだりする場合は糸で吊られて撮影されてきました。改めてここで書くほどの事ではありませんが、これは皆さんご存知でしょう。当時はこれがなければ実現しなかったシーンは多数あります。
 では、ゴジラが初めて吊られて撮影したシーンはどれなのかご存知の方はどれぐらいいるでしょう!? 中島氏の証言によるとこの「シェー!ポーズのゴジラのシーン」なのだそうです。
 シェー!のシーンはある意味ゴジラ映画の中での歴史的瞬間でもあったわけです。
 劇中シーンでは、ジャンプしながら左右の手足を変えて何度かポーズをしているゴジラ。モスゴジから決戦ゴジラへ、そしてこの大戦争ゴジラへと同タイプでありながら改修、軽量化されたとはいえ、シェーポーズ自体ゴジラスーツでするのは難しいはず。ジャンプの高さもある事から、それをいとも簡単にしているように見せているのはまさに中島氏だからこそのなせる技量と言えます。

■商品化されているシェー!ポーズのゴジラ
 この「大戦争ゴジラ」は、比較的多く商品化されているゴジラです。しかもその多くはシェー!ポーズです。
 弊社以外にもシェー!ポーズでの塗装済み完成品ソフビで商品化された所はいくつかありますし、食玩にも複数あります。もしかしたら一番多いかもしれないのがガレージキット。ほとんどがディフォルメタイプで、メーカー、個人問わず複数種類があるようです。
 前にも何度か書きましたが、大戦争ゴジラは、モスゴジを流用改修した決戦ゴジラのさらにまた流用改修のスーツです。ですからシンプルな構えたポーズとしては面白みには欠けてしまう印象があるのかもしれません。塗装済み完成品としてはどうしてもシェー!をしているポーズのものが多くなってしまうのは仕方のない事かもしれません。
 それだけゴジラのシェー!が浸透している事の現れなのでしょう。そしてシェー!をしていなかったらこれほど大戦争ゴジラそのものが商品化されていたのかは疑問です。
 ちなみに弊社のお客様でも多いのですが、お求めいただく時のほぼ半数は「シェーゴジラ」と呼ばれます。商品名は「大戦争ゴジラ」なので(「シェーゴジラ」では東宝さまからの許諾はおりません)、弊社としてはちゃんと言わなくちゃならない立場なのですが、私もつい「シェーゴジラ」とつられて呼んでしまいます。多数種類ゴジラを発売しているので、その方がお客様に混乱させない場合の方が多いのです。ですから「シェーゴジラ」と言う事があっても大目に見て下さい。

■余談
 最後に一つだけ余談です。
 今年8月に行われた中島氏の自伝「怪獣人生」の出版記念パーティーでの事(9月7日の記事を参照)。
 パーティーのラストで参加者全員での記念撮影の時、幹事の方が「皆さんでシェー!をして撮りましょう」と。ゴジラを演じられた中島氏の名場面の一つとしてチョイスされたアイディアなのだと思われます。
 大勢の方々が皆さん笑顔でシェー!をした写真になったのですが、ひとりだけ「いやだよ!」「やりたくないよー!」と笑顔の中にも頑なに拒んでおられた方が私の隣にいらっしゃいました。
 富山省吾プロデューサーです。
 長年中心となってゴジラに関わられた方が、なぜそこまで拒否されていたのか今でも不思議に思う私です。

ゴジラのシェー! その2

2010年11月20日 | 羽沢組的怪獣見聞録
ゴジラの「シェー!」の影響

■ゴジラや俳優さんたちも「シェー!」
 スチール写真等の宣伝材料の中には、ゴジラ以外にも出演された宝田明さんや水野久美さんをはじめ、多数の俳優さんたちもシェーポーズをしているものがあります。
 ゴジラがシェー!をする事になったのは、おそらくは撮影が始まってからと思われるので、事前に決められていた事ではありません。つまりゴジラや俳優さんたちが宣材用にシェー!をしたのは、ゴジラのシェー!のシーンの撮影が終わった後、作品が完成間近、もしくはそれ以降の宣伝活動の中で撮られた写真と思われます。俳優さんたちの写真の中には、撮影の合間のスナップ写真でのシェー!もいくつかあるようですね。
 また、以前紹介した少年サンデーのグラビアでもあったように(「大戦争ゴジラブラウンバージョン」の時に記載)、雑誌やイベントなとでもゴジラのシェー!の写真は複数存在します。
 もしゴジラがシェー!をしていなかったらと考えると、これほど各種メディアで取り上げられたのかは疑問です。いずれにしてもシェーポーズが宣伝効果に大いに役立っていたのは間違いない訳です。
 そして今でも『怪獣大戦争』を語る時に、必ずと言っていいほど、劇中でゴジラがシェー!をした事が話題になったと記載される訳ですから、まさに「シェー!」恐るべしと言えるでしょう。

■ゴジラがシェー!をする事って……
 当時子供だった私の周りでは、ゴジラがシェー!をする事は子供たちの間では賛否両論(私が見たのはおそらくチャンピオンまつり版)。現在40代後半から50代にかけての人たちにとって、当時「シェー!」は定番のギャグでした。幼少の頃にシェー!をしている写真がある方も多いと思います(笑)。「ゴジラ」も「シェー!」も当時の子供たちは大好きでしたが、その組み合わせはどうかという疑問を持った人も多かったようです。
 後々書籍等で多くの方(自称評論家さん、ファン、特撮ライターさんたち)が語られていますが、中には「シェー!」からゴジラが地に落ちた等と辛らつな言葉を語る方もいます。同様に当時の関係者の方々でも意見が分かれているのは、今日までに活字になって残っているものが多々あります。
 すでに初公開から45年も前の作品ですし、今更ゴジラのシェー!を反対する事に熱くなっている人は皆無だと思います。が、ゴジラがあの時シェー!をしていなかったらメディアへの露出も少なかったはずですし、「大戦争ゴジラ」と言えばすぐにシェー!をしているゴジラを思い浮かべられるぐらいファンにとっては印象が深い訳です。弊社商品を始め、ソフビやガレージキットでも多数シェー!ゴジラは商品化されていますので、そういう意味でも必然性は十分あったのだと今では言えると思います。

ゴジラのシェー! その1

2010年11月19日 | 羽沢組的怪獣見聞録
「シェー!」のシーンきっかけは?

 今日は「大戦争ゴジラ グリーンバージョン」発売前という事で、『怪獣大戦争』の中で見られたX星でのキングギドラを撃退した後のゴジラのシェー!のシーンについての話をいくつか。

 以前ここでの「見聞録」で「シェー!」についていろいろ書いてみました(2008年10月8~10日の記事を参照)。ギャグの一つにいろいろと理屈っぽくなるのもナンセンスと思いつつも、今回「大戦争ゴジラ グリーンバージョン」を制作するにあたって、また改めて映像や資料を見直してみると、いくつか発見する事や思う事がありました。

■日本国中シェー!だらけ?
 この「シェー!」が赤塚先生のキャラクターのイヤミのギャグである事や、かつて流行したギャグである事は多くの方々がご存知の事と思います。が、現在40歳前半以下の方々にとってはどれほど当時世間に浸透していものなのかはピンとこない方も多いでしょう。
 流行していた頃は、テレビや雑誌を見れば、至る所でタレントや役者さんたちがシェー!をしています。『怪獣大戦争』と同時上映だった『若大将』の中でもシェーが見られるのは有名です。皇族の方も公の場でシェー!をしたというエビソードもあったぐらいですから、当時大人から子供まで日本国中でシェー!をしていたというのがわかります。
 ゴジラが劇中でシェー!をしたというのはインパクトが強く、今でもシェー!を語る上で、必ずと言っていいほど出てくるエピソードであるのはご承知の通りです。
 ちなみにアメリカではシェー!の意味が分からないため(そもそも意味はないんですが……笑)、公開された時(『サンダ対ガイラ』と同時上映)からゴジラのシェー!のシーンは「ダンシングゴジラ」として今でも語られているそうです。
 イヤミを知らない外国の方にシェー!を説明しろと言っても難しそうです。

■シェー!のシーンはどこから生まれた?
 劇中でのこのシェー!のシーンは、とういうきっかけで誕生したのか。以前から諸説様々でした。一番多く語られているのが円谷監督のひらめきでやってみようとなったという事。これが一般的に多く広まっていますが、ゴジラを演じられた中島春雄氏のアイディアで円谷監督が0Kしたとという説、現場にいた撮影スタッフのその場のアイディアという説……と、これまで多くの書籍、ムック、サイト等で違う内容で語られています。
 アイディアが出ても、中島氏が楽しんですぐできたという話もあれば、渋々やらされたという話もあり、これまたどれが事実なのかは定かではありませんでした。
 今年発売された中島氏の自伝「怪獣人生」で、氏が語られているように、アイディアの出所はやはり円谷監督。ゴジラのスーツでする事は他の方では難しいと思われるようなこのポーズも、氏にとっては大変ではなかったそうです(詳細は「怪獣人生」の方をどうぞ)。どうやらこれが真実のようです。
 円谷監督の流行に敏感な所やそれを取り入れようとするひらめき、中島氏の才能がわかるエピソードです。
 それにしてもどうしていろんな説がこれまで飛び交ってきたのでしょう? 不思議でなりません。

ソフビ制作裏話 その213

2010年11月17日 | 制作裏話


Part.4 お求めいただいて

■喜んでいただいた皆様のお声
 ある意味、個人的に欲しかったバージョンと言うわがままで商品化させていただいた事については恐縮するしかないのですが、お求めいただいた皆様からは予想していた以上に喜んでいただけたのは安心しました。
 制作時期は年末という事で、スケジュールが大変だったのは前に「モスゴジ 電撃A作戦バージョン」「同 B作戦バージョン」の「裏話」でも書きました。時期的にもそうですが、かなり手間のかかった「熱戦バージョン(1)」よりもさらに塗装がかなり大変な事になるだろうと予想されていたので、福袋同封の「モスゴジ」よりも先に塗装作業は進めていました。完成がギリギリでしたし、皆さんの評価も良かったので本当にほっとした商品でした。

 いただいた感想で一番多かったのは「羽沢組らしくない色だけど、これはこれでよかった」「たまにはこういうのもいいですね」と言うお声。完売してからかなり経ちますが最近でも何人かの方々に言われています。
 個人的には「羽沢組らしくない」とは思わないのですが(笑)、またテーマに沿った効果の一つとしてメタリック系の塗装をボディにスプレーしたゴジラで喜んでいただけるように企画していきたいと思っております。

 また、福袋のシークレット商品でしたから、完売後ここで正体を公表したのですが、それから「単品で再販してほしい」「やっぱりAセットを買えばよかった」等のお言葉もいくつかいただきました。あくまで福袋在中商品ですし、単品販売も再販もできません。お求めいただけなかった方には「ごめんなさい」なのですが、「欲しかった」と言われるのもちょっと申し訳なさ半分、嬉しさ半分です。

 テーマ的に「ゴジラの熱線放射」というのをチョイスできるのは当然「GMKゴジラ」だけではありません。
 他のゴジラでも効果的に熱戦放射を表現できるテーマが見つかりましたらまた挑戦してみたいと思います。
 また、同一テーマでの続きとしてのカラーリング商品というのも機会がありましたらまたこちらにもトライしてみたいと思います。

ソフビ制作裏話 その212

2010年11月16日 | 制作裏話


Part.3 塗装について(2)

■テーマ表現の効果としての一つの手段
 以前、3つの実験カラーを「キンゴジ」で発売した後になって反省する部分はありましたが、後ろ向きでいた訳ではありません。
 全体的にメタリック系で塗装する事については、やり方次第できちんとGメモリーズセレクションのテーマに沿った表現はできるものであるという事にも気がつきましたし、経験値としては十分プラスにはなっています。その経験はこの「熱戦バージョン」2種でも生かされていますし、今年発売した「クライマックスバージョン」や「熱戦ダメージバージョン」でも大いに役立っています。

 近年、怪獣ソフビ、特にレトロタイプ系のものでは全体的に(もしくは部分的に)ボディにメタリック系の塗装をしている商品が多く見られます。前にどこかで見た感じやなぜこんな色にしたんだろうという疑問を感じるものも多くはありますが、一部のマルブル系のディフォルメタイプではそういったカラーリングは、テーマ云々抜きにして効果的にデザインの一つとして表現できていると感じられるものもあります。
 が、Gメモリーズセレクションでは常にテーマを持って配色を決めていますので、それと同じ塗装コンセプトにする訳にはいきません。

 ご承知の通り、Gメモリーズセレクションは「カッコかわいく」をテーマに、独自のディフォルメタイプとして企画しております。それは造形部分においての事だけではありません。配色や企画テーマそのものでも「カッコかわいく」でありたいという独自色で展開していきたいと考えています。
 世の中に数多くあるリアルタイプやレトロタイプディフォルメの流れとは全く別のものでありたいと考えています。
 ですから同じメタリック系にするにしても「カッコかわいく」を表現するための手段の一つとしてするべきと今は考えております。

 配色や塗装の詳細は前に書いた「こだわり」をご覧いただくとして、結果的に「熱戦バージョン2」では、あくまでゴジラの熱戦放射の表現(「バージョン1」からの)の続きとして反射効果の表現のためにそう見えるような塗装にしたつもりです。

ソフビ制作裏話 その211

2010年11月15日 | 制作裏話


Part.2 塗装について(1)



■メタリック系で塗装する事
 前に発売した「バージョン1」は、塗装にかなりこだわって時間と手間をかけてゴジラの熱戦放射の表現をしました。特にこだわったのは背びれです。
 この「バージョン2」でもそのこだわりは生かしつつ、プラスアルファの表現にしたいと考えました。熱戦放射の発光表現に加えて、ゴジラの体そのものへの発光反射で強調するという方法を取る事にしたのです。
 その手段としてメタリック系の塗料を効果的に使用する事で表現する事はすぐに思いつきますが、その塗装そのものの方法で多少考え込んでしまったのは事実です。

 これまでGメモリーズセレクションの展開として、全体的にゴジラにメタリック系の塗装をしている商品の数は少ししかありません。
 トラウマというほど大げさなものではありませんが、躊躇していた部分はあったのです。
 弊社商品の初期に「キンゴジ」の展開として、全身をメタリック系の塗装をした3つの「実験カラー(メタリックグリーン、メタリックブルー、エメラルドグリーン)」(いずれも完売)を発売しました。
 Gメモリーズのソフビ展開として、全体的にメタリック系に塗装したものが似合うのか、そのゴジラのイメージを壊す事になるのではないか、そしてお求めいただく皆様に喜んでいただけるものなのかという懸念がありました。そのためあくまで「実験カラー」として個数限定で発売させていただいたのです。
 おかげさまで早めに完売し、好評をいただき安心しましたが、しばらくして見直してみると、本当にこれで良かったのかという100%の自信はなかったのです。
 このような事を今更言うのは、お求めいただいた方々がご立腹されるかもしれませんが、配色や塗装そのものについては無意識に他社さんで多く見られるレトロタイプでの塗装表現に影響されてしまっていたと後で気がつきました。
 同じメタリック系の塗装表現にしても、もっと独自の方法があったはず……と。
 色の組み合わせがきれいだから、かっこいいから、なんとなくこんな色が欲しかったから………それではまるでどこかで見られたレトロタイプソフビと同じコンセプトに思われても仕方がありません。
 喜んでいただけた事は素直に嬉しいし感謝もしておりますが、私個人の気持ちとしてはその反省がずっと残っていたのです。

ソフビ制作裏話 その210

2010年11月14日 | 制作裏話


Part.1 発売のきっかけ

 今日から今年1月に発売した「GMKゴジラ 熱戦バージョン2」の制作裏話を書きます。この商品は「新春ゴジラ福袋2010 Aセット」(完売)にシークレットとして在中していた商品です。単品販売商品ではありませんでした。
 詳細は2010年1月25日の記事、2月16~18日の「こだわり」をご覧ください。

■続きとしての熱戦放射の表現展開
 以前にも書きましたが、この商品は前に発売した「GMKゴジラ 熱戦バージョン(1)」(完売)のマイナーチェンジ版。
 この「バージョン(1)」の制作裏話を書いていた時にひらめいたカラーバリエーションです。

 ゴジラの熱戦放射は、ほとんどの作品においてインパクトのあるシーンとなっています。ゴジラの攻撃武器としての最大の特徴でもあるという事で、演出面でも意識して作品中で効果的に描かれている場合が多く見られます。
 昭和のゴジラの中期から後期にかけては、作品によっては熱戦そのもの(プラス背びれ発光)のみの特殊効果による合成のみで、乱発されてしまっている印象のするものもありました。映像技術の進歩や、演出意図の違い等で平成になってからは次第にゴジラの熱戦放射シーンがだんだん印象深くなってきた感があります。特にミレニアム以降となれば、CGの発達が素人目にも顕著にわかり、より強力に、より破壊力を増して描かれている印象があります。
 その中でも『ゴジラ モスラ キングギドラ 怪獣総攻撃』(以下GMK)でのゴジラの熱戦放射のインパクトは実に大きいものでした。
 それを弊社なりのやり方で表現したく、「熱戦バージョン(1)」を企画、発売したのですが、もっと別の方法、もしくはその延長上でも表現できるシチュエーションであると感じていました。

 あくまで「熱戦バージョン(1)」の続きの企画である事、そしてそのゴジラの熱戦放射の発光等をより強調する表現にする事をテーマとして「バージョン2」を企画しました。
 これまで「バージョン2(それ以降も含む)」モノのカラバリ展開としては、「デスゴジ」等でも行ってきましたが、厳密には同一テーマでありながらも別表現の手段としてのバリエーション展開でした。
 が、この時は完全に続き物としての配色となります。そういう意味での「バージョン2」は初めての展開でもあるのです。
 中には「バージョン1」を前に買ったから「バージョン2」はいらなかったと後から言われる可能性もあります。このような言い方をするのは購入していただいたお客様に対して大変失礼かと思いますが、私個人がやりたかったという配色展開でしたから、ある意味実験的企画でもあったのです。