東埼玉病院 総合診療科ブログ

勉強会やカンファレンスでの話題、臨床以外での活動などについて書いていきます!

H27年度 蓮田市在宅医療推進フォーラム

2015-11-15 17:54:17 | 在宅医療連携推進事業

 

   写真は開始前のようすです。

 今日は、今年度の蓮田市在宅医療推進フォーラムがありました。市民の方向けに、在宅医療・介護の啓発を行うことを目的に市が中心となって行っています。今回で3回目になります。今年は1部で「認知症」・「家での看取り(がん)」の2つのテーマをもとに、各専門職と患者さんの家族がQ&A方式で発表を行っていきました。2部ではジャズシンガーの綾戸智恵さんの講演がありました。

 1部では、今永がコーディネーターという形で司会進行などをさせていただきました。2つとも重いテーマでもありましたし、短い時間のなかでしたが、少しでも市民の方々にとって、認知症の方の在宅療養・介護、看取りのイメージなどが広がればよかったなあと思います。

 2部は、綾戸智恵さんのトークがすごく面白く、あっという間の1時間でした。そのなかでも、「いのち」や「親を介護すること」に対する綾戸さんの哲学を感じましたし、共感しました。エイジズムに関連するようなお話しもしていて、すごく興味深かったです。

600名以上の参加者があり、このような機会は在宅医療・介護のことについて市民の方に知っていただく非常に貴重な場であると感じました。


今年度3回目の在宅医療連携推進協議会

2015-10-03 23:56:01 | 在宅医療連携推進事業

今週の火曜日に今年度3回目の在宅医療連携推進協議会が行われました。

今回は、東鷲宮病院の水原章浩先生に、創傷処置や褥瘡処置について講演いただきました。その後、褥瘡に関するグループワークを予定していましたが、講演と質疑応答が白熱し、今回は時間の都合上行いませんでした。

水原先生は、褥瘡のラップ療法含めて、創傷治癒に関してのエキスパートであり、著書も多数あります。こんな著名な方が、(地理的に)近くにいらっしゃって幸運でした。

アンケート結果をみると、消毒しない・湿潤環境をつくるなど現在の創傷治癒の基本を多職種で共有できたようでした。皆さん関心が高く、講演中も必死にメモを取られている方を多くみかけたのが印象できでした。水原先生と協議会メンバーとのつながりもでき、今後の褥瘡に関する地域連携につながっていけばよいなと感じました。

 


今年度2回目の在宅医療連携推進協議会

2015-07-27 20:54:29 | 在宅医療連携推進事業

 7/24に今年度2回目の在宅医療連携推進協議会がありました。今回は、地域で活躍されている民生委員さんたちに参加していただきました。

①民生委員・児童委員との意見交換について報告

  蓮田市と白岡市の民生委員さんに、事前に事務局でインタビューを行い、今、地域がどのような問題点を抱えていて、どのようなことに困っているのかをお聞きし、まとめさせていただきました。まず、その内容について報告させていただきました。個人的に感じたのは、やはり地域では老々介護や独居の方が増えてきていること、また介護サービスや医療へ結びつけることが困難なケースなども多いのだなと再認識しました。そのような中で、長い年月にわたり、根気強くかかわりをもつ民生委員さんたちの大変さを感じました。

②グループワーク『地域で問題になるような事例を通して介入方法を考える』

 地域で問題となるような1つの事例を提示させていただき、それに対してどのような介入を行っていけばよいかを多職種でディスカッションしていただきました。難しい事例に対して、参加者の皆さんが様々な視点で介入方法を考えて、発表してくださいました。民生委員さんたちもグループワークに加わっていただき、非常に貴重な意見もお聞きすることができました。

 

 この事業も3年目に入り、今までの経緯でだいぶ多職種連携が推進されつつあると感じていますが、地域社会との連携はまだまだ課題でした。まず、現在のこの地域の現状はどうなのか、民生委員さんや自治会の方々などが地域でどのような活動をされていて、どのようなことで困っているのかなどを共有し、そのなかで、医療・介護職がどのように地域社会と連携していけばよいのかを考えるきっかけになればよいなと思い、今回のテーマにしました。アンケートなどを拝見すると各専門職の方々にとってそのようなことを考える1つのきっかけにはなったのかなと手前味噌ですが、感じました。参加してくださった民生委員の方々には、心から感謝いたします。また、今後ともこのような関わりを広げていければなと感じました。


今年度1回目の在宅医療連携推進協議会

2015-06-11 20:00:48 | 在宅医療連携推進事業
 一昨日に、今年度1回目の在宅医療連携推進協議会がありました。
 協議会のはなしを書くのははじめてなので、簡単にこれまでの経緯を説明すると、下記のようになります。

・厚労省のモデル事業「H24年度在宅医療連携拠点事業」を当院で受託
・医療福祉従事者の「顔の見える関係」の構築、在宅医療における連携上の課題の抽出及びその対応策の検討を目的に多職種が一堂に会する「協議会」を発足。
・協議会メンバー:医師・歯科医師・薬剤師・看護師・介護福祉職・理学療法士・歯科衛生士・介護支援専門員・ヘルパー・医療ソーシャルワーカー・施設職員・行政
・「医療機関数」「訪問看護ステーション数」「在宅療養支援診療所数」、同じ医療圏、同じ保健所管内など勘案し、蓮田・白岡・宮代の2市1町で開始。
・H25年度からは蓮田市から委託をうけ、引き続き東埼玉病院が協議会運営に関わらせていただいている。(2市1町の枠組みのまま継続)

 1回に60~80名程度の多職種が集まり、グループワークなどを中心にあついディスカッションが行われます。昨年度は実際に在宅医療・介護における施策の提言がなされ、一部は今年度着手がはじまっています。その他、協議会以外にも行政の方と協力しながら在宅医療・介護推進のための事業を行っています。
詳しくは、http://www.esaitama-hosp.jp/zaitaku/index.htmlを参照願います。

 ところで、今回第1回は、昨年度の後半におこなった蓮田市の代表者会議の報告や在宅医療連携ガイドのアンケート調査の報告を前半に行い、後半は「看取り」に関するグループワークを行いました。「看取り」に関してはそれぞれの職種などにより感じ方やとらえ方が違う部分もあるかと思い、それをまず共有することを目的としました。いろいろな視点のはなしが出てきて、個人的にも発見がありました。
 次回は民生委員さんたちに参加してもらい、地域の問題点の共有や、そこにどのように在宅医療・介護がサポートしていくか、連携していくかをディスカッションできればと思っています。