都内で増殖中。いま話題のローストビーフ麺
赤坂みすじ通りに、ローストビーフを使った油そばの店「ビースト」がオープンした。大阪王将や太陽のトマト麺を展開するイートアンドの新業態で、赤坂は歌舞伎町、西新宿、秋葉原、新橋に続く5店舗目。老舗「赤坂ラーメン」の隣という、なかなかアグレッシブな立地だ。
こちらではローストビーフを盛りつけた油そばを中心に、丼もの、おつまみメニューなども提供している。油そばは肉量により並盛からキングまでの4段階。味も醤油ダレ、辛味噌、クリームの3種が用意されている上、アボカドやパクチー、チーズ、温玉などトッピングも豊富ときた。
まずは礼儀として「キング」を注文。並盛80gに対してのキング450gは、もう未踏の地。なんでもローストビーフを50枚ほど使用しているという。そしてこの店、カウンターが若干高めなので調理の様子がほぼ見えない。一体どんなビジュアルで登場するのか。ワクワク感がたまらない。
そして目の前に現れたのは山。ふぁ~、これは想像の上を行く険しさだ。まず麺には目もくれず、山の頂きから一枚一枚はがしていく。レア感もあり、肉の味もそこそこ良いが、ゆっくり味わっている暇はない。これは己との戦いだ。うかうかしていたら満腹中枢のクレバスに落ちてしまう。ピッケル片手に、酸欠覚悟でいざ行かん。
卓上の茎ワサビを頼りに六合目まで到達。さて、ここで忘れていた麺の登場だ。どうせ「肉ありき」だろうと侮っていたが、弾力があり思いのほか旨い。立ちはだかる麺、肉、麺、肉の断層。八合目に差しかかる頃には呼吸が…。これが高山病か。
そしていよいよ頂きへ。押し寄せる安堵感と満腹感。感動の渦。なお、登頂を成し遂げた者にはご褒美として「追い飯」が授与される。ぜひ肉を1枚残した状態で頂上へ。初のビースト岳、厳しい戦いとなった。次回登頂時にはシェルパとしてアボカド先生とパクチー師匠の力もお借りしたい。私は挑戦を続ける。そこに山がある限り。
<店舗データ>
【店名】 ローストビーフ油そばビースト 赤坂店
【住所】 東京都港区赤坂3-13-4
【最寄】 東京メトロ千代田線「赤坂駅」徒歩2分
★2017年8月末日をもって閉店。
★他の支店は営業中。赤坂には馴染まなかったか…