北酒場の定番「末廣ラーメン本舗」が新橋に
JR新橋駅の烏森口から歩いて1分。飲み屋街の一角に2024年4月23日にオープンした「末廣ラーメン本舗 新橋分店」へ。本店は秋田市の県庁そばにあるが、そのルーツは京都駅前の老舗「新福菜館」にある。店主夫妻から中華そばの作り方を伝授してもらい、雪国の人々の合うように改良。京都とはひと味違う一杯を作りあげたという。
なお2024年夏現在、秋田市内の本店含め2店舗あるほか、青森市、八戸市、盛岡市、仙台市、河口湖、高田馬場、そして今回訪れた新橋に分店を構えている。都内だと高田馬場店が2009年から営業しているものの、山手線東側へは初の出店なので、個人的な動線の話ではあるが、シメのバリエーションが増えて嬉しいところだ。
店内はカウンターのみ8席。麺メニューは新福菜館のように漆黒スープの「中華そば」を筆頭に、末廣塩中華そば、塩バター、あさり醤油、あさりバター、煮干し中華をラインナップ。それぞれチャーシュー、味玉、生卵、にんにく、のり、バター、メンマを追加トッピング可能だ。麺量により並、大、特大の三段階を用意している。
また、これも新福菜館と同様に、茶色く仕上がった「ヤキメシ」も名物で、ラーメン類とハーフサイズのセットもある。ちなみにヤキメシは生卵の黄身のせ(プラス100円)で食べる人も多い。飯モノはこのほかライス、半ライス、玉子かけご飯、玉子かけご飯バターのせも提供。生ビール、角ハイ、酎ハイ、紹興酒などを飲ることも出来る。
今回は麺に半チャーハンを付けた「中華そば 並セット(1260円)」を注文した。着丼までは7分ほど。中華そばの真っ黒なスープは新福菜館直送の京都の溜り醤油を使ったカエシが由来。豚骨、豚肉、鶏、野菜をじっくり炊いた出汁を重ね、コクと旨味たっぷりのスープに仕上げている。カエシの塩味は強めだが過ぎることなく丁度よし。
醤油の香りもよく丼全体を一段上のレベルに引き上げている。そこに合わせるのはコシがある中細ストレート麺。しなやかさも持ち合わせた旨い麺だ。チャーシューはモモか腕肉か。薄切りで5~6枚ほど。肉の旨味十分で麺との絡みも良し。ほか具材は刻みネギのみとシンプルだが、卓上のネギを自分で好きな量追加出来るので物足りなさはない。
卓上にはブラックペッパーシルバーと七味があるのでお好みで。またヤキメシはラーメンと同じカエシを使っているのが特徴。仕上がりは茶色いが味が濃すぎることはない。醤油の香ばしさに加え、飯粒もパラパラとしっとりが同居し絶妙な旨さである。麺も飯もあっという間に完食した。次回は塩バターあたりで夜を締めくくりに来るとしよう。
<店舗データ>
【店名】 末廣ラーメン本舗 新橋分店
【住所】 東京都港区新橋3-21-2
【最寄】 JR山手線「新橋駅」烏森口徒歩1分