気の緩み?からか、ガードに使っていたラティスの間から廊下に出て、聞いたことのない声(ウワーオンと叫ぶような声)で鳴きながら、6階へ降り、最初は右に行きそうになり、行き止まりと分かり、左に行きもう一方の階段を2階分降りて(元の階段に行き、更に降りて行き)、1階の2mもある非常扉をよじ登り、外の歩道を駆けて行った。
遅れて出ると、隣の工事予定の原っぱを駆けて横切り、商工会議所の駐車場のフェンスをよじ登り、行方不明となった…
フェンスの向こう側の道に出てみたら影も見えなかった。
帰還するまでの45日間の始まりでした。
ペットレスキューを頼んだが発見できず10日間程過ぎると「見つからないのが当たり前」と考え始める程気持ちも弱くなった。10日間ペットレスキューのガイドに従い、夜間11時過ぎに猫砂とカリカリ少々を両方の玄関脇の茂みに置き、翌6時30分頃回収していた。夜出すと続けてご近所を40分程かけて見回りをしていた。見つけられないまま10日間が過ぎて、とても弱くなっていた。
「生きていて見つけて欲しい」と思っている事を信じる事は飼い主しか出来ない!と妻から言われた。諦めてはいけない!生きている事を信じられるのは飼い主だけだ!
簡単に諦める事をしてはいけない事を知らせる言葉だった。
(全く誤っていた場所を捜していたのだが…)
しばらく(合計2週間?)は、どこをどう探せばよいのか手詰まりとなった。
自宅から1Kmになる地域から目撃情報が入って来た。10日間で3件ほどあった。そのたびにレンタルの電動自転車(15分70円)で猫を探しに行った。猫自体が現れず、居ても茶色の猫ではなかったり…通報の度に行っても見つからない。通報場所の近くの駐車場に1日停めて、1時間ごとに見に行ったりした。通報の1件の猫は見つける事はやっと出来たが、模様が違う茶トラだった。
疲れる探しを繰り返していたら、日吉体育館から夜間クローズしようとしたら(21時30分頃)駐輪場で鳴いている茶色の猫が居たと通報。早速自転車(自分のママチャリで)行ったが確認出来ず。守衛さんの情報ではコネちゃんらしく思われた。しかし、それまでの通報と同じで、目視確認が必要!ガッカリして、通報には感謝しつつ帰宅した。
数日後、鳩林荘で鳴いている茶色の猫が居ると通報があった。
行ってみた。コネ!と呼んだら灌木の葉っぱの影からコネ?が出て来た!食事をあげたら、普段の3倍の量を鳴きながら食べた。見失ってから1ヶ月過ぎていた。十分?食べると奥の方に行ってしまった。翌日、翌々日、同じ場所で同じ頃しばらく呼んでみたが出て来なかった。その後朝の散歩の人が鳴いている茶色の猫が居るとの事で直ちに行ってみた。8時30分頃?同じ場所に近づくとコネちゃんが鳴きながら出て来た。食事をあげると、それなりに食べると、また奥に行ってしまった。呼んでも振り返らずに…
11時頃昼ご飯。16時過ぎ夜ご飯。行ってしまった後に翌朝の朝ご飯としてカラカリを置き餌として置いておいた。鳩林荘の管理の方に餌やりと置き餌をしばらくの間大目に見て頂けるよう許可を得た。実は、2回目に見つけた時邸内に入らせて頂き、保護しようとして、永山の時と同じ様に失敗して手に怪我をしてしまっていた。悪いことに保護を手伝って頂いた(段ボール箱の蓋を閉じようとした)方も同じ様に手を怪我した。
邸内は関係者以外は立ち入り禁止の場所。外から食事を与えるだけしか出来ない!ペットレスキューは保護ケージで捕獲するため1日与えず、餌で釣って保護しようとしたが、最初の1粒、次の2粒目で終わって入らない。人通りが少なくなる19時30分過ぎにトライを始めたが21時にはコネちゃんはくれないなら帰る素振り。奥に行ってしまった。トライを諦める、再度呼んだら出て来たので、この日だけは遅い夕食となった…
食事は与えられるが保護出来ない!
「今日の日曜日は先週の日曜日と比べれば生きてあの場所に居る」保護出来なくても確かに生きている。安心感がある。毎日通い続ける決心はしていたが(永山では2年半休まず通い続けた)保護出来ない事で弱気である事に気付いた!
10日間昼夜通い続けて年末の29日の日没後午後6時頃保護!
私の心が試された45日間だった。帰って来たコネちゃんは毛艶も無く、耳も汚れ、鼻も真っ黒!近くに水飲み場が無いと地面の湿気を食べる様にして水分を取って居る事を知った!
細かい事は、まだまだ沢山有る!
帰ってきて3週間が過ぎて、最初の日に病院で血液検査、ノミトリ薬の実施、爪切りをして、脱水症が少し有ると言われたが、以前より水を飲むようになった。耳の汚れが最初に取れた。毛艶が、ブラシをしている事の効果?かかっていた砂も取れて出て来た。最後に、鼻くそが取れて来た。
よ・か・っ・た!