急性鼻副鼻腔炎は細菌感染によるものであり、抗菌薬が考慮されます。昨年(2010年)、日本鼻科学会から診療ガイドラインが出されました。耐性菌の増加に対応して、抗菌薬を必要ないときは使わず、必要なときにはしっかり効く薬を選んで使うための、ガイドラインです。
慢性鼻副鼻腔炎に対しては、1990年頃からマクロライド療法が行われるようになり、効果を上げています。マクロライド系の抗菌薬には、細菌に対する作用だけでなく、いりいろな抗炎症作用があって、これを少量長期間使うと、今まで使われていたどの薬よりも、慢性鼻副鼻腔炎に効果があるとされています。
他に消炎酵素剤や粘液溶解剤が使われることもあります。アレルギー性鼻炎を合併している場合には、抗アレルギー薬も、使われます。