
先日のブログの話題に出た和箪笥の写真が見つかったので懐かしく見た。
この箪笥はもともと布団箪笥で奥行きが70cm近くある事、また上下あり
上側の箪笥を外して下の引き出し箪笥だけを応接間でインテリアとして
使いたいという事であった。
そのために奥行きを70cm→45cm程度にカットしまた痛んだ金具などを
補修、塗装も補修してほしいという依頼であった。
同時に上箪笥を外すと上部が空いてしまうので天板も追加してほしいとの事。
奥行きをカットするのは技術的なことだけで問題ないのだが、難しいのは
本体及び天板の塗装である。
実はこの依頼主様が以前にも家具屋に天板取り付けを頼んだのだがなんと
出来てきたのがフラッシュ合板であった。
よく市販の家具の側板などで使用されている、枠に薄い化粧合板を貼り付けた
物である。まあ、よく打ち合わせをしなかった依頼主にも責任があるのだが
業者も常識的にこの箪笥にフラッシュ合板の天板を取り付けるのはいかがな
物だろう。
難しいのはケヤキ材に漆塗りをしているところだ。漆塗りなんていまだ未経験
である。
それは無理なのでそれに近い塗装方法であるカシュー塗装とした。
天板はケヤキ材の厚板を準備しカシュー塗装するのだが、色あわせからして
大変苦労した。何とか完成し、依頼主の家にお納めしたが、大変喜んで
頂きホッとした。苦労した甲斐があったものだ。
上部の箪笥は頂いたので、改造し今は我が家のテレビ台として存在感を
漂わせている。