ある小説を書いてみました。
簡単にあらすじを話しますと・・
今季J1からJ2に降格し監督の退任が決まったチームがその年優勝した絶対王者と戦う話です。

まず絶対王者から圧倒的な攻撃を受けます。
が、以前その絶対王者に籍を置いていたGKが神となり圧倒的に守り抜いて90分間では決着がつかず、30分間の延長に入ります。

最初の15分間は両チームともゴールをこじ開けられず、後半の延長に突入します
後半の半ば、絶対王者が先制ゴールを決めます。
追い詰められたチームはそれまで守備をしていた選手を攻撃に回します。

残された時間はアディショナルタイム!

なんとその選手が絶対絶命の崖っぷちから同点ゴールを決めるのです。
そしてPK戦に突入。
数十本のシュートを打たれながら
止め続けた守護神が、こんどはサドンデスとなった14本目を止め、勝利し絶対王者を倒す。

そんな物語を書いてみました。
どうでしょう?
もし、私がそんな話を書いたならトリサポ以外からは一笑されるに違いありません。
いやトリサポでも「いくらなんでもそれは書きすぎだよ」と言われるかもしれない内容です。

でももし実現したら・・・
それを人は奇跡と呼ぶのかもしれません。
そしてそんな奇跡を目の前で見ることができたら・・
そんな12月12日の小説・・いや現実に起こった川崎との死闘を振り返ってみたいと思います。
////////////////////////////////////////////
この子の名前は「サラちゃん」
とってもおとなしい女の子です。
うちのおーちゃんとの2ショット!
(ありがとうございました。 サラちゃん、ありがとう!)

今回の等々力スタジアムの外でお会いした皆さんです。

久しぶりの方もいますし

いつもお会いする方もいます。

そしてスタジアムの中でお会いした皆さん。
(Fさんイケメン)






同じくイケメンの緑川さん。

今回は緑川さんの圧倒的ニータンはお留守番でした。

榎社長、ありがとうございました。

偶然とはいえ隣の席でビックリのこぱんつちゃん。

皆さんで一緒に撮った写真です。
(写真は嫁を通して送ります。 一生の記念です、ありがとうございました。)

もう1枚。
試合後に撮った写真です。

記念になります。皆さんありがとうございます

///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
この選手の名前は「俺たちの高木 駿」ではなく「俺たちの高木 神」といいます(笑)

///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
「試合開始」
大分はいつもの3バックから4-3-1-2の4バックに変更。

左からミサ、エンヒキ、ペレイラ、小出。

新太、ヤマトがサイドでコバユウがワンボランチ。

トップ下に北斗で成豪、伊佐の2トップ。

開始から川崎が襲い掛かってくる。
2分、3分、5分とコーナーキックのピンチが続く。

28分の飲水タイムまでに川崎に打たれたシュート5本。

しかしGK高木が神となってゴールマウスを守る。

さらにエンヒキが

ペレイラがダミアン選手に仕事をさせない。

さらにFW陣がファーストディフェンスで川崎のパス回しを阻止する。

それを見守る片野坂監督。
その心中を察することはできない。

川崎の決定機は続く。
37分には旗手選手のクロスを高木、エンヒキが懸命に触りダミアン選手に仕事をさせず

さらに47分にも旗手選手の強烈なシュートをクリアしゴールマウスを死守する。

耐える時間が続く大分。
前半を終えて0-0のスコアレスドロー。

「ハーフタイム」
小林選手とハグするのは高木とヤマト。

「後半開始」
前半を終えて0-0。

後半、20分過ぎ。
伊佐が足をつった。
ヤマトが心配してすぐに駆け付けた。

川崎の選手2人が伊佐の足を持ち、伸ばす。

さらに別の選手は水を取りに行き、別の選手は近くのスタッフ?に水を持ってくるように指示する。

GKも心配して近寄ってきた。
これで川崎の選手総勢5人。

伊佐がその5人それぞれにお礼を言う。

青臭いようだがこれがスポーツマンシップ。
さすがは王者川崎。
選手の立ち居振る舞いがその名にふさわしい。
(選手の皆さん、本当にありがとうございました)

一見大分のペースに観えるこの展開。
しかし冷静に考えるとそうでもない。

息を殺し薄氷の上を歩いているのは間違いなく大分の方なのだ。

四方八方から飛んでくる矢を全部止め切るのはどんな剣の達人でも至難の業。

それでも止めるのが高木駿。

大分のホーム最終戦で『片さん、大分は大丈夫です。強くなります』と言ったキャプテン高木。

そのキャプテンが天皇杯の準決勝で神となる。

普通ならこの時点で3〜4点決められていてもおかしくはない。
そんな圧倒的な支配を続けた川崎。
打っても打っても決めきれなければ焦りが生まれる。
焦るから余計に決めきれない。
フリーで打ったシュートがわずかに枠を外れる。

耐えて粘って凌ぎ、ややもすると川崎に微笑みかけようとする勝負の女神を懸命に繋ぎ止める。

個の力は間違いなく川崎が上。
チームの力はさらに上。

では大分の強さは何か!
それは耐えることを知っているチーム。

90分間耐え続ける精神力。
1年間耐えて耐えて粘って粘って凌いできた大分。
決して切れない気持ちの強さがある。

跳ね返す強さ、泥臭さがある。

それは時に相手の焦りを生み、勝利への運を削り取る。
リーグ戦ならば決められるコース。
決められたゴール。

それがわずかに枠の外に外れる。

それでも王者川崎だ。
先制ゴールを決められた!

絶対絶命のピンチ。

2021シーズン、ホームでは無敗の川崎。
大分はこのシーズン0-2.0-2と1点も獲れず完封負けをしている。
おそらく川崎はこれで勝利を確信したことだろう。
それは決しておごりではなく実績から考えれば至極当然のこと。
とはいえ何があるか分からないのがサッカー。
一瞬で攻守が入れ替わる。
『勝負の行方は決した』
と安堵したスタジアムの空気。
油断というにはあまりにも酷なことかもしれない。
しかしその時、センターサークルでじっとボールを持って戦闘態勢を保っていたのが大分だった。

90分+30分が過ぎアディショナルタイムに入った。
これで今季が終わるのか!
片さんと共に戦った6年間が終わるのか!
北斗が中を見た!
フリーだ!

クロスをあげる。

エンヒキが左手で相手を押さえながらヘディング。

ボールは綺麗に弧を描き、そのままゴールに吸い込まれた。

目の前で起こった奇跡。
90分間戦い決着がつかず、前半の延長15分までスコアレスのまま。
最後の15分で先制点を入れられ万事休す!
そしてその15分も過ぎたアディショナルタイム。
ここで奇跡の同点ゴールが生まれた!

両手を挙げサポーターにアピールするエンヒキ。
こんなことがあるのか?
今、目の前で起こったのは本当なのか?
呆然としながらもカメラを覗く。

ここでカメラのバッテリーが突然落ちた(笑)
ウソ~!
残量は半分以上ある、それでもシャッターが切れない!
「このタイミングかい!」
今ならそうツッコミを入れるがその時はそんな余裕があるはずもない。
それでも裏技がある。
一旦OFFにして素早くONにすると数枚だけ撮れる。
が、すぐに落ちる。
これを繰り返してなんとか凌ぎ、新たにバッテリーを入れ替えた(笑)

延長後半アディショナル。
大分 起死回生の同点ゴール。
振り出しに戻った。
と同時にスタジアムの空気が変わった。

PKに備えて全員が集まる。

円陣の中の選手、スタッフから笑顔が観える。

こうなると勝負は分からない。
勝ったという気持ちから、もしかすると負けるかもしれないに変わった時、そのプレッシャーはPKを蹴る選手に重くのしかかる。

サッカーはメンタルの競技と言われる。
失うものがない大分と負けるわけにはいかない川崎。
とはいえそのプレッシャーの大きさはしょせん蹴る本人にしか分からない。

そのとき、片さんがゴール裏に向かって両手を上げサポーターを煽った。

あの片さんが煽ったのだ。

もしかして気が付かないトリサポもいたかもしれない。

歩きながら突き上げる拳。

その拳に込められた想い。

それは6年間のトリニータに対する”愛”だったに違いない。

///////////////////////////////////////////////////////////////////////
ここからは「PK方式」で雌雄を決する。

監督をはじめコーチ、スタッフが肩を組んで並ぶ。

1本目。
北斗だ。

北斗の蹴ったボールはポストに当たって跳ね返ったがGKの頭に当たって入った。

この少しラッキーな1本目が入ったことがもしかすると勝利の女神が微笑んだ瞬間だったのかもしれない。

ゾクっときた2本目。
知念選手に高木がボールを手渡したシーン。
それでも知念選手が決めた。

1-1

3本目、4本目はお互いが外し、迎えた5本目。
レイチェルが貫録で決めた。

さらにエンヒキが決め

三竿が決めた。

サドンデスの13人目。

ヤマトが落ち着いて決めた。

そして14人目。
逆を突かれたが高木が右手1本ではねのけた。

大分が勝った!!

28本のシュート打たれ、枠内は20本だった。

高木が神となり止めなければ間違いなく負けていた。

川崎からすれば思いもしなかったPK。
無かったはずのPK、だったのかもしれない。

もう何が何だか状態(笑)

ピッチ内でピッチ外でさまざまなことが同時進行していた(笑)

勝った瞬間ピッチ内に入る選手やスタッフとは逆の方向に1人ピッチの外に走ったのはヤマトだった。
西山GMと喜びを分かち合った。
そういえばヤマトが契約更新の中で「西山GMには本当に助けて貰いました。
この恩も返したい気持ちでいっぱいです」とあった。

その2人のハグの向こうでは片さんが 「逆カメノザカ」になっていた(笑)
のしかかるコーチ陣。

スタッフとの仲の良さがよくわかり微笑ましい。

もう一組。
高木と吉阪コーチの仲も(笑)

応援してくれたサポーターに挨拶をするスタッフ。

彼らの縁の下の力があったから勝てたのは間違いない。

まだまだ片さんと共に戦いたい。

まだまだ片さんの笑顔を観たい。

そんなサポーターの気持ちが勝利を手繰り寄せた。

と同時に選手もそんな気持ちを感じ取っていたに違いない。

あの時の全員の諦めない気持ち。

あの気持ちこそが大分。

大分の選手は虎視眈々と狙う。
1本のクロス。
1本のシュートでゴールをこじ開ける。
それが勝利へ繋がることをリーグ戦でいやというほど知っている。
決して切れない。
チャンスは来る。
我慢の時間は徹底的に我慢をする。
そしてエンヒキがこじ開けた。

試合後の片さんの「芝刈り機」は壊れることなくこの日も絶好調(笑)

もう一回観たい。
今度は新国立の大舞台でその勇姿が観たい。

大分にACLを!
と言ったレイチェルの言葉もリーグ戦では叶えられなかったが天皇杯を獲れば現実となる。

大分トリニータ初の天皇杯決勝!

Jリーグ九州勢としても初めての快挙!

次々に歴史を塗り替えてきた片野坂大分の最終章!
奇跡の先にあるのがカタノサッカー!
最高の舞台、夢の舞台へ連れていってくれる片野坂監督および選手の皆さん、そして榎社長を始め大分トリニータに関わる全ての皆様に感謝いたします。

トリニータの歴史の扉!
夢の扉を開ける瞬間に立ちあおう!
さぁ、行こう!
新国立へ!
頑張ろう! 大分トリニータ!
頑張ろう! 大分サポーター!
『テッペン獲るぞー!』

簡単にあらすじを話しますと・・
今季J1からJ2に降格し監督の退任が決まったチームがその年優勝した絶対王者と戦う話です。

まず絶対王者から圧倒的な攻撃を受けます。
が、以前その絶対王者に籍を置いていたGKが神となり圧倒的に守り抜いて90分間では決着がつかず、30分間の延長に入ります。

最初の15分間は両チームともゴールをこじ開けられず、後半の延長に突入します
後半の半ば、絶対王者が先制ゴールを決めます。
追い詰められたチームはそれまで守備をしていた選手を攻撃に回します。

残された時間はアディショナルタイム!

なんとその選手が絶対絶命の崖っぷちから同点ゴールを決めるのです。
そしてPK戦に突入。
数十本のシュートを打たれながら
止め続けた守護神が、こんどはサドンデスとなった14本目を止め、勝利し絶対王者を倒す。

そんな物語を書いてみました。
どうでしょう?
もし、私がそんな話を書いたならトリサポ以外からは一笑されるに違いありません。
いやトリサポでも「いくらなんでもそれは書きすぎだよ」と言われるかもしれない内容です。

でももし実現したら・・・
それを人は奇跡と呼ぶのかもしれません。
そしてそんな奇跡を目の前で見ることができたら・・
そんな12月12日の小説・・いや現実に起こった川崎との死闘を振り返ってみたいと思います。
////////////////////////////////////////////
この子の名前は「サラちゃん」
とってもおとなしい女の子です。
うちのおーちゃんとの2ショット!
(ありがとうございました。 サラちゃん、ありがとう!)

今回の等々力スタジアムの外でお会いした皆さんです。

久しぶりの方もいますし

いつもお会いする方もいます。

そしてスタジアムの中でお会いした皆さん。
(Fさんイケメン)






同じくイケメンの緑川さん。

今回は緑川さんの圧倒的ニータンはお留守番でした。

榎社長、ありがとうございました。

偶然とはいえ隣の席でビックリのこぱんつちゃん。

皆さんで一緒に撮った写真です。
(写真は嫁を通して送ります。 一生の記念です、ありがとうございました。)

もう1枚。
試合後に撮った写真です。

記念になります。皆さんありがとうございます

///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
この選手の名前は「俺たちの高木 駿」ではなく「俺たちの高木 神」といいます(笑)

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「試合開始」
大分はいつもの3バックから4-3-1-2の4バックに変更。

左からミサ、エンヒキ、ペレイラ、小出。

新太、ヤマトがサイドでコバユウがワンボランチ。

トップ下に北斗で成豪、伊佐の2トップ。

開始から川崎が襲い掛かってくる。
2分、3分、5分とコーナーキックのピンチが続く。

28分の飲水タイムまでに川崎に打たれたシュート5本。

しかしGK高木が神となってゴールマウスを守る。

さらにエンヒキが

ペレイラがダミアン選手に仕事をさせない。

さらにFW陣がファーストディフェンスで川崎のパス回しを阻止する。

それを見守る片野坂監督。
その心中を察することはできない。

川崎の決定機は続く。
37分には旗手選手のクロスを高木、エンヒキが懸命に触りダミアン選手に仕事をさせず

さらに47分にも旗手選手の強烈なシュートをクリアしゴールマウスを死守する。

耐える時間が続く大分。
前半を終えて0-0のスコアレスドロー。

「ハーフタイム」
小林選手とハグするのは高木とヤマト。

「後半開始」
前半を終えて0-0。

後半、20分過ぎ。
伊佐が足をつった。
ヤマトが心配してすぐに駆け付けた。

川崎の選手2人が伊佐の足を持ち、伸ばす。

さらに別の選手は水を取りに行き、別の選手は近くのスタッフ?に水を持ってくるように指示する。

GKも心配して近寄ってきた。
これで川崎の選手総勢5人。

伊佐がその5人それぞれにお礼を言う。

青臭いようだがこれがスポーツマンシップ。
さすがは王者川崎。
選手の立ち居振る舞いがその名にふさわしい。
(選手の皆さん、本当にありがとうございました)

一見大分のペースに観えるこの展開。
しかし冷静に考えるとそうでもない。

息を殺し薄氷の上を歩いているのは間違いなく大分の方なのだ。

四方八方から飛んでくる矢を全部止め切るのはどんな剣の達人でも至難の業。

それでも止めるのが高木駿。

大分のホーム最終戦で『片さん、大分は大丈夫です。強くなります』と言ったキャプテン高木。

そのキャプテンが天皇杯の準決勝で神となる。

普通ならこの時点で3〜4点決められていてもおかしくはない。
そんな圧倒的な支配を続けた川崎。
打っても打っても決めきれなければ焦りが生まれる。
焦るから余計に決めきれない。
フリーで打ったシュートがわずかに枠を外れる。

耐えて粘って凌ぎ、ややもすると川崎に微笑みかけようとする勝負の女神を懸命に繋ぎ止める。

個の力は間違いなく川崎が上。
チームの力はさらに上。

では大分の強さは何か!
それは耐えることを知っているチーム。

90分間耐え続ける精神力。
1年間耐えて耐えて粘って粘って凌いできた大分。
決して切れない気持ちの強さがある。

跳ね返す強さ、泥臭さがある。

それは時に相手の焦りを生み、勝利への運を削り取る。
リーグ戦ならば決められるコース。
決められたゴール。

それがわずかに枠の外に外れる。

それでも王者川崎だ。
先制ゴールを決められた!

絶対絶命のピンチ。

2021シーズン、ホームでは無敗の川崎。
大分はこのシーズン0-2.0-2と1点も獲れず完封負けをしている。
おそらく川崎はこれで勝利を確信したことだろう。
それは決しておごりではなく実績から考えれば至極当然のこと。
とはいえ何があるか分からないのがサッカー。
一瞬で攻守が入れ替わる。
『勝負の行方は決した』
と安堵したスタジアムの空気。
油断というにはあまりにも酷なことかもしれない。
しかしその時、センターサークルでじっとボールを持って戦闘態勢を保っていたのが大分だった。

90分+30分が過ぎアディショナルタイムに入った。
これで今季が終わるのか!
片さんと共に戦った6年間が終わるのか!
北斗が中を見た!
フリーだ!

クロスをあげる。

エンヒキが左手で相手を押さえながらヘディング。

ボールは綺麗に弧を描き、そのままゴールに吸い込まれた。

目の前で起こった奇跡。
90分間戦い決着がつかず、前半の延長15分までスコアレスのまま。
最後の15分で先制点を入れられ万事休す!
そしてその15分も過ぎたアディショナルタイム。
ここで奇跡の同点ゴールが生まれた!

両手を挙げサポーターにアピールするエンヒキ。
こんなことがあるのか?
今、目の前で起こったのは本当なのか?
呆然としながらもカメラを覗く。

ここでカメラのバッテリーが突然落ちた(笑)
ウソ~!
残量は半分以上ある、それでもシャッターが切れない!
「このタイミングかい!」
今ならそうツッコミを入れるがその時はそんな余裕があるはずもない。
それでも裏技がある。
一旦OFFにして素早くONにすると数枚だけ撮れる。
が、すぐに落ちる。
これを繰り返してなんとか凌ぎ、新たにバッテリーを入れ替えた(笑)

延長後半アディショナル。
大分 起死回生の同点ゴール。
振り出しに戻った。
と同時にスタジアムの空気が変わった。

PKに備えて全員が集まる。

円陣の中の選手、スタッフから笑顔が観える。

こうなると勝負は分からない。
勝ったという気持ちから、もしかすると負けるかもしれないに変わった時、そのプレッシャーはPKを蹴る選手に重くのしかかる。

サッカーはメンタルの競技と言われる。
失うものがない大分と負けるわけにはいかない川崎。
とはいえそのプレッシャーの大きさはしょせん蹴る本人にしか分からない。

そのとき、片さんがゴール裏に向かって両手を上げサポーターを煽った。

あの片さんが煽ったのだ。

もしかして気が付かないトリサポもいたかもしれない。

歩きながら突き上げる拳。

その拳に込められた想い。

それは6年間のトリニータに対する”愛”だったに違いない。

///////////////////////////////////////////////////////////////////////
ここからは「PK方式」で雌雄を決する。

監督をはじめコーチ、スタッフが肩を組んで並ぶ。

1本目。
北斗だ。

北斗の蹴ったボールはポストに当たって跳ね返ったがGKの頭に当たって入った。

この少しラッキーな1本目が入ったことがもしかすると勝利の女神が微笑んだ瞬間だったのかもしれない。

ゾクっときた2本目。
知念選手に高木がボールを手渡したシーン。
それでも知念選手が決めた。

1-1

3本目、4本目はお互いが外し、迎えた5本目。
レイチェルが貫録で決めた。

さらにエンヒキが決め

三竿が決めた。

サドンデスの13人目。

ヤマトが落ち着いて決めた。

そして14人目。
逆を突かれたが高木が右手1本ではねのけた。

大分が勝った!!

28本のシュート打たれ、枠内は20本だった。

高木が神となり止めなければ間違いなく負けていた。

川崎からすれば思いもしなかったPK。
無かったはずのPK、だったのかもしれない。

もう何が何だか状態(笑)

ピッチ内でピッチ外でさまざまなことが同時進行していた(笑)

勝った瞬間ピッチ内に入る選手やスタッフとは逆の方向に1人ピッチの外に走ったのはヤマトだった。
西山GMと喜びを分かち合った。
そういえばヤマトが契約更新の中で「西山GMには本当に助けて貰いました。
この恩も返したい気持ちでいっぱいです」とあった。

その2人のハグの向こうでは片さんが 「逆カメノザカ」になっていた(笑)
のしかかるコーチ陣。

スタッフとの仲の良さがよくわかり微笑ましい。

もう一組。
高木と吉阪コーチの仲も(笑)

応援してくれたサポーターに挨拶をするスタッフ。

彼らの縁の下の力があったから勝てたのは間違いない。

まだまだ片さんと共に戦いたい。

まだまだ片さんの笑顔を観たい。

そんなサポーターの気持ちが勝利を手繰り寄せた。

と同時に選手もそんな気持ちを感じ取っていたに違いない。

あの時の全員の諦めない気持ち。

あの気持ちこそが大分。

大分の選手は虎視眈々と狙う。
1本のクロス。
1本のシュートでゴールをこじ開ける。
それが勝利へ繋がることをリーグ戦でいやというほど知っている。
決して切れない。
チャンスは来る。
我慢の時間は徹底的に我慢をする。
そしてエンヒキがこじ開けた。

試合後の片さんの「芝刈り機」は壊れることなくこの日も絶好調(笑)

もう一回観たい。
今度は新国立の大舞台でその勇姿が観たい。

大分にACLを!
と言ったレイチェルの言葉もリーグ戦では叶えられなかったが天皇杯を獲れば現実となる。

大分トリニータ初の天皇杯決勝!

Jリーグ九州勢としても初めての快挙!

次々に歴史を塗り替えてきた片野坂大分の最終章!
奇跡の先にあるのがカタノサッカー!
最高の舞台、夢の舞台へ連れていってくれる片野坂監督および選手の皆さん、そして榎社長を始め大分トリニータに関わる全ての皆様に感謝いたします。

トリニータの歴史の扉!
夢の扉を開ける瞬間に立ちあおう!
さぁ、行こう!
新国立へ!
頑張ろう! 大分トリニータ!
頑張ろう! 大分サポーター!
『テッペン獲るぞー!』
