雉男くんの話です。
雉男くんが庭に遊びに来てくれました。が何か変です。とても変です。
つい先日庭に来ていた時はペアで来ていました。また彼女が出来たのかと喜んで見ていたのですが、今回は同じ雉なのか分かりませんが、団体様です。4羽いました。よく見ると4羽共に雄の雉です。みんなでじゃれあっているようにも見えます。
最近人間の世の中は、LGBTとか言いながら変に女性らしい男とかTV画面で見るようになったり、自称女が女性トイレや女風呂に入る事が合法だとか権利だとか差別はいけないとか言われているようですし、薔薇族(古い言い方?)のドラマが放送されたりと、私にとっては人間界は風紀が乱れ切っているとしか思えないのが、なんと自然界にも伝播したのかと震え上がったのでした。
でも、これはいくらなんでも考えすぎだとネットで日本雉の生態を調べてみました。すると繁殖期の4月~7月以外は、雄同士、雌同士の群れで過ごしているとの事。繁殖期には雄は自分の縄張りを持ち、雌は単独か数羽で色んな雄の縄張りを渡り歩き気に入った複数の雄と交尾を行うようです。なんとも雌優位な世界かと思いますが、雉が日本の国鳥とされている理由は、雌が雄の縄張りの中に巣を作り子育てしている時、雌はたとえ直ぐそばに人が来てもじっとして動かずに子を守り、逆に雄は勇猛果敢に自分よりも強い相手にも襲い掛かって家族を守るそうで、その夫婦の姿が男は家族を守り女は家を守るという日本の理想の家庭とみられて国鳥になったとの記述もありました。
この事から、なるほど我が家付近を縄張りにしている雉男くんも、彼女がいたりいなかったり、そうかと思うと複数の雌と一緒にいたりと心当たる事もありましたが、少し離れた山奥を縄張りにしている雉男くんは、夏の繁殖期でもいつも雌と2羽で過ごしている様子だし、先日見た雉男くんは雌の雉子さんとこんな真冬でもペア組んでいたしと、ネット情報を丸ごと信用も出来ないなと感じたりもしています。雉の世界も人間が思っているよりも色んな性格を持った個体がいるのかもしれない。奥深い不思議な世界だと思ったものでした。
表紙写真はWikipediaより