化石
干乾びた稜線に圧し掛かる呪いの夜 瞳孔の奥底に釈然としない精神とともに刻まれたのは 動...
絡みつく思考の蔓を解く釈然としない遅い午前のサンプル
お前の胸にしがみついた小さな悔恨のことについて考える覚悟はあるか?俺は悔いてばかりい...
古い苔むした忌々しい橋を渡るとき麻痺した頭で僕が考えることは
古い苔むした忌々しい橋を渡る スニーカーなんかで来たことを僕は後悔する 古い苔むした忌々...
残骸、陳列する衰退の午前
唇に滲ませた血はもはや熟れ過ぎた果実酒のそれに似て 鮮明に鋭角する自己保存の独房の致命的なしきたり 眠気は眠ることそれ以上に意地の持続を軟化させて 俺は温いまま横たわる束の間の死...
跡形も無いに違いない
草を刈る老人 犬を引く少年 疲れた若い母親 壊れた古い自販機 時を打つ時計 車椅子の男...
唄おう、客の無いピエロ
唄は 泣き叫びながら 見たことも無い路地の向こうへ消えてゆく 昨日ばらまいた言葉のうち ...
夢の向こうの少女
鼻を突く嫌な臭いが 排気ガスに隠れてく 息の出来ない川面に 集まる魚は何も無い 瀕死の...
夏のきらめきのワルツ
新しくなった海沿いのカフェ サーフ・ボードを抱えた 小麦色の肌の彼氏彼女 カフェオレの...
水が溜まる
混乱した疾患がすべからく俊敏に脳髄の根幹に潜り込む明け方 俺には君の為に吐いてやれる言...
早い秋の手紙
どんな言葉を 交わしただろう どんな思いを 残しただろう ゆっくり色を 落とし始めた 木...