母 かずえ 得意科目

軽い脳梗塞で入院してから1ヶ月半、そろそろ食事にも飽きてきたようで、たまに差し入れする、手作りのおかずを楽しみにしております母かずえ。（ホントはおかずの差入れは禁止）あと10日ほどで次のリハビリテーション専門病院に転院となります。

日曜日は母の日でしたからね。病室に飾るには、鉢植えは憚られますし、とにかく狭くて置く場所がありません。小ぶりですが、感謝のカーネーションを。お花が大好きなので、こんな小さな花束でも、とても喜んでくれました。

こちらの病院でも、リハビリは行われています。身体を動かすこともですが、ぬり絵をしたり、折り紙を折ったり。でも一番好きなのは、どうやら昔とった杵柄。

母かずえの得意科目は国語だったのです。漢字テストに燃えるようで、私が病院に行くのを待ち構えたように、直ぐに採点済みのテストを手渡してきます。でもこれは満点じゃありませんね。稚拙（ちせつ）が読めなかったようです。95点か～。

ピントが上手く合っていなくてすみません 中学・高校生向けのテストらしいのですが、これも95点。横柄が読めなかったようです。「あの人、横柄な人よね～」とか、本人よく言ってましたが「これ、何て読む？」と聞いたら「よこがら」ま、確かにそうも読みますが～。「な態度」と続きますからね～ それを言ったら、本人大爆笑しておりました。

にゃ～に～　おばあちゃん　わりかし　かんじ　よめるにょ～？
失礼なこと言っちゃいかんよ、ポンちゃん。さっきのことは直ぐ忘れるけど、お婆ちゃん、昔のことはよく覚えてるんだよ～

これは100点かぁ。
まぁでも、そんなに難しい問題はなさそうですよね。

え？！これも100点？どーした、どーした。お婆ちゃん、線が繋がってきたのか～？（何気に失礼）

ポンちゃんは～　かんじ　どうでもいい～　なでなでが　いい～
しょだね～、なでなでたくさんしようね～

まぁ読みはね～、何とかなりますよね～。でも、これも100点か～。右手に少しマヒが出てるので、筆圧が弱くて文字が薄いです。

あらあら、リハビリの先生に、よく出来ましたの絵まで書いて頂いて 豚？犬？・・・ねこかぁ～

でも、よ～く見ますとね、途中、あ、ここで寝たな。っていうのが分かります。「う」の最後が途轍もなく長～くなってたりしてね。でも寝ながらでも間違えてはいないんですよね～。
おばあちゃ～ん　かる～く　ばかにしてたにょ　ごめんしゃ～い

お！今度は読み仮名じゃなくて、漢字を書くテストね。
あれ、ちょっと待ってよ。あ・・・あたし、書けない漢字あるよ～
牽引の牽、何で書けたの～？
読めるよ、読むのは大丈夫だけど～、書けないよ～

重度のアルツハイマー認知症でも、得意科目は変わらず得意科目なのですね。「良く出来たね～、凄いね～」と褒められるのが大好きな母かずえ。嬉しいとね、鼻の穴膨らんじゃいますから

「長生きしてもええことないねぇ。覚えることが出来んようになってしもた。自分で自分が情けないわ～」と、後ろ向きなことを言うことも多くなっていましたが、漢字テストで一気に元気を取り戻しました。やる時ゃやるよ 母かずえ

皆さんにこんなに沢山のテストをご覧頂けて、とっても喜ぶと思います、鼻の穴膨らませながら・・・ね。　(￣●●￣)v

いくつになっても褒められると嬉しい そんな母かずえに
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ポチ、ありがとうございました～