AKB48の旅

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”After rain”が指し示すもの

2013年07月28日 | AKB
"After rain"を、映画館で最初に聞いた時は、正直ぴんとこなかった。ほとんど印象に残らなかった。少なくとも、やはり前年の映画館で「ファーストラビット」を最初に聞いた時のようなインパクトはなかった。その後も、"NO FLOWER WITHOUT RAIN"のブルーレイで聞いても、状況は変わらなかった。

それが劇的に変わったのが、リクアワ2013の3日目のアンコールで、フリ付きで披露されたものを見た時だった。まさかこんな「意味深」なフォーメーションだとは思いもしなかった。そこに込められたものは紛うことなく、組織としてのAKB、それも高橋さんを顕彰した上での、高橋AKBそのものだった。

これは今一度考え直さなければならない。フォーメーションがはっきりと高橋さんを指し示してるということは、この"After rain"という曲も、高橋さんを意識して作られてるんじゃないか。考えてみれば、前作に当たる「ファーストラビット」も、明記されてはいないけど、ほぼ前田さんへの当て書きだった。これについては、後に作られたMVで確定することになる。

私の認識で間違いなければ、"After rain"の歌詞は、正式にはまだテキストとしては公開されてない。"NO FLOWER WITHOUT RAIN"のエンディング、そして特典ディスクにドキュメンタリー版MVとして、フルバージョンが納められており、そこから文字おこししてみた。

この歌詞の中での「雨」は、「苦難」そして何より「涙」の比喩であることは明らかだろう。涙といえば高橋さんなわけで、この歌詞全体が高橋さんへの当て書きとして「読み下す」ことができるのではないか。というか、我ながらなんで気づけなかったのか、自身の馬鹿さ加減に呆れるけど、去年の高橋さんがAKBメンバーとして、そして個人として置かれた状況と照らし合わせれば、この歌詞の背後に、高橋さん個人への当て書きが、容易に読み取れる。1番はまだしも普遍性を担保してるけど、2番はもうまんまとしか。それはもう、去年の「ファーストラビット」のような「隠された」ダブルミーニングですらなかった。

こういう歌詞になる、こういう歌詞を贈る。AKBと高橋さんの関係性は今更だけど、これまでにも増して高橋さんと秋元氏との関係性が、なんとも興味深い。ビジネス関係のようでいてそうではない、かと言って単なる信頼関係とか愛情では済まない、どこか突き放した感があるようでいて、一周して戻って来る感じ。

件の時、すべては水面下の出来事だったんで推測でしかないけど、秋元氏は高橋さんを全力で守り切った。類似の行動はさっしーの時もそうだったと理解するけど、そして秋元氏がそのような行動を取ったのは、この二人に対してだけのようにも思うけど、これをビジネスと解するのか、それとも深い愛情故と受け止めるのか、それともどちらでもないのか。秋元氏のポーカーフェイスの裏側はどうなってるんだろう。