重量鉄骨構造で建築中の現場での、防水工事の現場管理状況をお届け致します。
2階以上のベランダの防水として『FRP防水』工法を採用しています。
「繊維強化プラスチック」のFRPを用いた防水工法、
ガラス繊維を混ぜたプラスチック樹脂防水で、
『軽さと強度』が最大の特徴なのです。
浴室内の浴槽や 船の船底等、高い水密性・防水性を求められる箇所に使用される防水です。
デメリットと言えば、コストがやや高め というところなのですが
しかし経年しての劣化状況を考えれば お客様のメリットを優先して
使わない選択肢はありません。
昔の「FRP防水」は固い材質と言われていましたが、
現在採用している『FRP防水材』は『軟質のFRP防水材』ですので
建物が揺れたりしても割れる心配はありません。
木造のベランダにも採用しております。
10年経過後のアフターメンテナンス点検時でも
ほぼ100% 問題が無いのが 『FRP防水』の最大のメリットなのです。
・・・では実際の施工状況をご説明致します。
防水工事の前に 下地コンクリートの含水率の測定です。
下地の乾燥度を示す『含水率』は3.6%でした。
基準は8%以下なので、合格です。
下地が湿っていては、せっかくの高性能防水でも 役に立ちません。
壁の立上り部との隙間をシーリング材で埋めてから
立ち上がりの壁部から FRP防水層を2層にかけて張り付けていきます。
平場部分(コンクリート)の含水率を確認して施工を始めましたが
例え僅かな水分でも、その水分で防水層がめくり上がらない様に
『脱気盤』を設置し、下地の水分が外に抜ける様にする『通気工法』を採用しています。
壁の立上り部に『脱気盤』を設置するのです。
2層にわたり施工する際には、表面を研磨して より平滑になるように下地処理を施していきます。
2層構造のFRP防水が施工された その上に
保護塗装のトップコート塗装を 更に2回施工して 防水工事は完了です。
仕上がってしまいますと、当然ですが 下地の施工工程は見えなくなってしまいますので
工程をしっかり写真に撮って、
防水材料の出荷証明書、保証書類も 揃えてお客様に報告致します。
現場では 外壁工事も進んでいて
その外壁の目地への防水シーリング工事も進められています。
施工箇所には 必ず下地用のプライマー剤を塗布して
外壁材に合わせたシーリング剤を施工していきます。
先程の防水材料とも含めて 仕様した材料は全て検収して写真を撮っていきます。
使用済の材料だって その数量が分かる様に 写真におさめています。
前回の外壁工事の際にも ご報告致しましたが
防水工事でも、『下地処理』が『要』となります。
一つ一つの工程を丁寧に繰り返す作業です。
私たち現場監督の役目は、その作業を怠らずに繰り返す事を指示してチェックする事ですので
引続き 気を緩めずに 管理をしてまいります
以上、重量鉄骨新築工事現場より お届け致しました。
アイ・ディー・スリー
池田建設株式会社
・本 社
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