障がい者施設「津久井やまゆり園」殺傷事件から8年。犯人により、入所者19人が殺害され多くのけが人も。犯人は「障がい者は生きている価値がない」と犯行に。
なぜ、こんなことに至ったのか。犯人の思想形成に至る道はどんなだったか。その考えは間違っていると言い合える関係者がいなかったのか。疑問は尽きない。
事件の裁判に至る過程で、また慰霊碑を現地に建立する過程で、犠牲者の名前を明らかにすることを望まないケースが出てきたことも、私たちのこの社会の底流に横たわる障がい者差別の根深さを垣間見る思いが。
この国では、重い障害を持つ家族を抱えて生きていく大変さは想像をはるかに超える。その大変さ、困難さは、それぞれの家族によって異なるが、「みんな違ってみんないい」などときれいごとでは済まされない。
家族が抱える負担を社会がしっかりとサポートする、そんな社会の実現を。道のりは遠い。