教え子のひろ子さんとの再会

　4月中旬、訃報の手紙が届いた。
私が初任で担任した教え子の父親が亡くなったとの報。
家族葬を済ませたとのことだったが、お悔やみに行かなければ、と思いつつ、
日が過ぎていた。14日の日曜日、時間が取れたので、連絡をし訪問。
当時の教え子は小学校１年生であったひろ子さん。あれから５０年。
　ひろ子さん、お母さん、近所に住んでいるお姉さんの３人が歓迎してくれた。
９０を過ぎた父親は、重い障害を持つひろ子さんを一生懸命、育て、見守り、
自身も歩行が困難な中、歩行用具を押して、施設から毎週帰ってくる娘のために
買い物に行き、ひろ子さんの好物を買い求めたという。
　残された母親もお姉さんもとてもしっかりしていて安心。
家族のきずなの強さを話の中から感じ取ることができた。
　またの再会を期してひろ子さんの家を後にした。
５０年来の付き合いがある家族。菩薩のような穏やかなお母さんの変わらぬ笑顔。
聞き取ることは難しいが、しっかり自分の意見を話すひろ子さん。
　遺影のお父さんも安心して見守っているのでは。
　心穏やかなひと時であった。

東京国立博物館の本館展示の仏像。穏やかな表情に心ひきつけられる。

三方ヶ原の合戦 家康 九死に一生を得る

　NHK大河ドラマの「どうする家康」の今回放映作。
家康が九死に一生を得る三方ヶ原の戦い。
　上洛を目指す武田信玄に完膚なきまでに打ち破られ、
命からがら浜松城へ逃げ帰る。
　三方ヶ原は私のふるさと。
戦のあった場所からは６～７㎞南西に行ったところだが、
天竜川が運んできた土砂によって広大な扇状地が作られ
さらに隆起して三方ヶ原台地が作られたとか。
東西１０㎞、南北１５㎞にわたる広さ。
　私の実家のまわりも赤土の大地。茶畑が広がる。
コロナもあり、しばらく浜松に帰っていない。

浜松城。残念ながら今の城はコンクリート造りの昭和城。
石垣だけは往時の面影を残す野面積み。
中は家康と城にまつわる資料が展示されている。

5年間で４３兆円の軍事費 赤ちゃんからお年寄りまで一人３５万８０００円の負担

　岸田政権が進める大軍拡路線。今後５年間で４３兆円の軍事費。
国民一人当たり、いくらになるのか計算してみた。
日本の人口１億２０００万人余り。赤ちゃんからお年寄りまで
国民一人が負担する軍事費はなんと３５万８０００円余。
　これを大軍拡、軍事大国と言わずして何というのか。
戦争をしているロシアをも上回る世界第３位の軍事大国に。
タイム誌の指摘に「抗議」し、一部訂正させたというが、
本質は何も変わらない。事実そのものだから。
岸田政権の大軍拡を止めよう。与党の自民、公明のみならず、
日本維新の会、国民民主党、参政党も軍拡路線推進勢力。
国会の力関係は厳しいが、国民世論は必ずしも
一路、軍拡路線賛成ではない。闘いはこれから。

田んぼに水が張られ、田植えの準備ができた水田にダイサギ。
長い首を伸ばして餌を探す。美しい日本の田園風景。

「ぼくはイエローで ホワイトで、ちょっとブルー」ブレイディみかこ著 新潮文庫

　ブレイディみかこさんの本「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」
新潮文庫を読んだ。
　4月、連休前に用事で都心に出かけ、時間つぶしに本屋さんへ。
その時、目に留まり購入。
　以前、著者のブレイディみかこさんはしんぶん赤旗にも登場し、
この本の紹介をしていた。
「面白そう」と思い、関心を持ったが、忙しさにかまけて
そのままになっていた。電車の移動中などに持ち歩き、読み終わる。
　イギリス在住の著者、息子の中学生活を通して息子とクラスの友人たちの
係り、日々の子育ての記録とイギリスの教育事情を率直に語る。
面白い。「フムフム」と納得すること多い。
日本の教育と比べて、考えさせられる。


　

子どもは子供ではない 「小さい人」と敬意をこめて

　俳優の高見のっぽさんが亡くなったとの報。
NHKの子ども向け教育番組に長く出演。
彼は子どもを「子供」などと決して言わず、
「小さい人」と呼び、一人の人間として対等に接していたという。
　１９５２年結成の日本子どもを守る会も、大人に従属する戦前の「子供」観を
見直し、表記も「子供」ではなく「子ども」としてきた。
　「小さい人」に通じる考え。
「児童は人として尊ばれる」と高らかに謳いあげた児童憲章制定から
７０年以上の歳月が流れた。
　児童憲章、子どもの権利条約に示された権利が国内に行き渡っているだろうか。

八潮市民会館「メセナ」ロビーに掲げられたこいのぼり。