Chat(チャット)GPTのGPT-4とは?何がすごい?無料版はどこで使える?
創業手帳編集部 より 230408
Chat(チャット)GPTのGPT-4はGPT-3と違い,格段に性能が向上!何ができるのか解説
連日メディアを騒がせているChat(チャット)GPT。これまで使われていたのはGPT-3、あるいはGPT-3.5でしたが、最新のモデルであるGPT-4(ジーピーティー・フォー)が公開され、その性能の向上に多くの識者たちが驚きの声を挙げています。
東大の太田邦史理事・副学長は、東大のポータルサイトの中で「人類はこの数ヶ月でルビコン川を渡ってしまったかもしれない」とまで語りました。
MITメディアラボ元所長でテクノロジーに造詣が深い伊藤穰一氏はYouTube動画「【GPTと人間の共存する未来】Chat-GPTの解説や活用方法、AIを使った教育、web3とGPTの新たな関係性などを解説します」の中で、 ChatGPTの頭脳のレベルについて「GPT3っていうのはまあまあ頭いい小学生っていう感じでGPT-4になると大学生のレベルだよね」と述べています。
実際に、GPT-4はアメリカの司法試験で上位10%に入る成績を叩き出しています。かなり賢い大学生、といったレベルまで達している、と言って良いのではないでしょうか。 そんなChatGPTの最新モデル、GPT-4についてご説明します。
創業手帳では、ChatGPTの可能性を探った『ChatGPTガイド 2023』をリリース!ChatGPTとは何か、から、ChatGPTと専門家との対決や、ChatGPTのAPIを創業手帳アプリに連携させた内容など、ChatGPTを事業に活用させようと考えている方は必見です!無料でご覧頂くことができますので、是非ご活用ください。 [toc]
⚫︎Chat(チャット)GPT-4(ジーピーティー・フォー)とは?
Chat(チャット)GPTとは、テキストベースのチャットAIです。質問や要望を投げかけると、それに応じた回答を返してくれます。そして、その最新モデルが、GPT-4です。
GPT-4は、これまで使われていたGPT-3よりも大幅に性能を向上させています。例えば、GPT-3の状態では、一度に2,500文字程度までしか入力できませんでしたが、GPT-4ではまとめて25,000字まで入力できるようになっています。
GPT-4の大きな特徴は、マルチモーダルであることです。画像や文章、音声などの手段を問わず、その内容を理解して、文章としてアウトプットすることができます。例えば、画像を入力すると、その画像がどのような意味を持っているか、文章として出力することも可能です。画像→文章だけでなく、音声→文章のようなことも可能ですが、現在公開されているサービスとしてのChatGPTの機能では、文章を入力して文章を返すことしかできません。
しかし、能力としては、そのようなことも可能だといいます。 GPT-4はMicrosoftの検索エンジンであるBingに搭載されています。また、今後、MicrosoftのオフィスソフトであるWordやExcelなどやTeamsなどのソフトにも搭載される予定です。
TeamsにGPT-4が搭載されると、TeamsでWeb会議をした音声から自動的に文章の議事録を作成できる機能などが使えるようになるそうです。音声から文章を作成できるのは、まさにGPT-4ならではの機能となります。
⚫︎Chat(チャット)GPTは誰が作ったのか?
ChatGPTは、アメリカのAI研究会社であるオープンAI(OpenAI)によって作られました。Twitterを買収したイーロン・マスク氏も創立メンバーに名を連ねています。
しかし、 ChatGPTの性能に革命を起こしたと言われている、「step by step」の考え方を思いついたのは、実は日本人です。東京大学大学院博士課程に在籍する小島武氏により発見されました。 日本はこの分野において、今、最先端を走り始めている、と言っても良いでしょう。
⚫︎GPTとはどういう意味?
GPTとは、Generative Pre-trained Trensformer(ジェネレーティブ・プリ・トレーニド・トランスフォーマー)を略したものです。直訳すると、「事前学習をする生成的なトランスフォーマー」という意味になります。より噛み砕くと、自発的に学習をして、アウトプットを生成するAI、程度の意味です。
⚫︎Chat(チャット)GPT-4は何がすごい?何ができる?東大松尾研の整理
東大でAI研究をリードしている松尾豊教授の研究室が出したレポート「AIの進化と日本の戦略」に紹介されていた、ChatGPTができる得意なこと5つをご紹介します。
▶︎文章の添削・校正
ちょっとした文章を添削したり、校正したりする場合には、ChatGPTに文章を投げてみると便利です。ほぼ完璧に添削・校正をこなしてくれます。上司や顧客にメールや文章を提出するときなどに使ってみると良いかもしれません。
▶︎文章や概念の要約
SNSなどでも「便利だ」という声が上がっているのが、文章や概念の要約機能です。 GPT-3では2,500文字の文章までしか一度に要約できなかったものが、GPT-4になると25,000文字まで要約できるので、非常に便利になっています。
▶︎壁打ち、ブレインストーミング
ChatGPTを壁打ちやブレインストーミングに使うのも有効な活用法です 。例えば、「〇〇という商品を顧客に売るための方法を考えてください」などと投げかけると、さまざまなマーケティング手法を提案してくれます。
▶︎リサーチ、論点の洗い出し
GPT-3の段階ではまだあまり精度が高くありませんでしたが、GPT-4になり、リサーチの精度が格段に向上しています。 複雑な制度や法律について調べなければならないようなことなども、ChatGPTで調べると素早く回答してくれます。
▶︎アイデアの提案
ちょっとしたアイデアが欲しい際に、ChatGPTに質問してみるとアイデアを返してくれます。キャッチコピーや新規事業の考案など、さまざまなものを試してみると良いでしょう。
⚫︎Chat(チャット)GPT-4とGPT-3の違いと使い方
GPT-4とGPT-3の一番大きな違いは、マルチモーダルかどうかです。 画像を入力して文章を返したり、音声を入力して文章を返したりなどはGPT-3ではできませんが、GPT-4ではできるようになっています。
ただし、一般のユーザーが利用できるChatGPTでは、まだマルチモーダル機能は利用できません。 また、知識量や思考力も大幅に向上しています。GPT-3.5の段階では、アメリカの司法試験で下位10%に入る成績しか取れなかったChatGPTですが、GPT-4では上位10%に入る成績を取れるようにまで能力が向上しています。
また、上述したように、入力できる文字数は2,500文字から25,000文字まで増加しました。 なお、学習データの期間は、GPT-3もGPT-4も同じで、2021年9月までのデータです。現在のインターネットの情報をリアルタイムに利用しているわけではありません。