札幌往復の列車のなかで、昨年末に亡くなっ
た宇江佐真理氏の代表シリーズ「髪結い伊三
次捕物余話」の第1巻を読んだ。
釧路駅の古書店にあったものだ。
久しぶりに読んだ。
剣豪などスーパーマンは出てこない。
主人公はじめ、下町で生きている人間群像だ。
伊佐次が岡っ引きではなく、同心のたんなる
「小者」扱いというのがおもしろい。
1話完結で物語が進行していく流れは、「御
宿かわせみ」と同じ構成だが、人間関係がも
っと濃い気がする。
また改めて読んでみようと思った。
時代小説は、、現代の人間関係そのものが投
影している。どんなに時代考証しても、その
時代そのものではない。
だからこそおもしろいというべきではないか。
現在の社会が、「時代小説」となるのはいつ
か。そのとき、今の政治や社会をどうみるの
であろうか。
核兵器で人類を何十回も殺せるほど大量に作
り出し、自由と民主主義を標榜して、再び戦
前への道を歩んでいる自公政権。
私は歴史のジグザグはあろうと、必ず自由と
民主主義は発展していくと確信している。
今はその入り口にいる。
「五党合意」を誠実に実践していくことだ。