腹痛を訴える新患患者(75歳男性)が来院した。腹部を触診して診ると圧痛や張りはなく、いわゆる胃炎類似症状(潰瘍やびらん性胃炎,GERD)の典型例では無いなと思いながら、念のためECGを即施行したところ、心室性期外収縮を伴った下壁心筋梗塞であった。この患者さんは通常ECG検査の際は仰臥位で測定する訳であるが、その肢位を取ると苦しがったため、半仰臥位で測定した。下壁梗塞の場合はこのような肢位の苦悶と腹部症状を伴い易く、腹部症状が優先しても必ず心電図はとるべきであります。これを見過ごし、安易にブスコパンなどの抗コリン剤を投与した場合は悪化・急変して死亡に直結する場合も想定され、細心の注意が必要である。特に糖尿病患者や高齢者の腹痛は心血管疾患の存在を常に念頭に置かなければならない。その患者さんは直ぐに救急車で市立病院に搬送されたが、同診断にて弘前の大学病院に向かったそうです。
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