当院ではメタボ男性DM症例で先行治療抵抗性の症例群(12例)に対して、
SGLT2阻害剤であるトホグリフロジン(デベルザ)を追加して、その臨床効果
を検討した。結果、6か月後には平均HbA1cは-1.3,BWは-4.2,各脂質では
LDL-C、HDL-C&TGではそれぞれ-11.3,1.6,-65.6とかなりの改善効果を
認めた。本症例群では75%の症例がスタチンあるいはゼチーアを投与されてい
た。また、問題となる重大な副作用はなく、脱水傾向を示す症例(1例)では水分
摂取指導を強化し改善した。この結果から、BW減量(約4kg)に伴う血糖および
脂質プロファイルの改善効果が十分期待できることが分かった。同時に血中ケトン
体も測定したが、最高値(2~8倍)は3ヶ月後が主体で、6ヶ月後にはベースライン
まで改善した。ただし、デベルザ使用にかかわらず、過食などでBWが減らないある
いは増加した症例もあり、その効果は減弱した。ですから、SGLT2阻害剤使用時
には食事療法も同時に強化すべきでありましょう!