創世記の、天地創造の物語は、人間と、他の動物や植物や、さらには広大な
宇宙との関係を考えるにあたって、多くの示唆に富んでいます。その一つに、創造
の順序があります。神さまは、天地を造り、植物や動物を造られたあと、最後に人
間を造られました。これは、人間が地球環境を汚染してとても住みづらくなってきて
いる現代にこそ、もう一度謙虚に受け止めなければいけないことです。何でも人間
が一番先と思ってきた結果が、このような状態を生み出したのですから。
もう一つ大切な示唆として、人間は、土から造られたもので、神の息を吹き入れ
られて、生きるものになったと言われていることです。土に過ぎないものが、神の
息、すなわち聖霊をいただいて、人間となったのです。 ここでは、土に過ぎないと
いう人間の低さ、もろさ、弱さへの洞察があると同時に、聖霊をいただいて、霊的
存在として神さまに生かされている人間の尊さが示唆されています。この両面を
新緑の美しい季節に、子どもたちにも感じとっていただきたいと思っています。
札幌礼拝堂の「ルーテル教会学校だより」6月号から重富牧師のメッセージ
6月21日の礼拝案内
*聖霊降臨後第3主日
説教題 「人間の自由」 重富 克彦牧師
聖 書 旧約聖書 「サムエル記」上 6章1~6節
「コリントの信徒への手紙二」 4章7~18節
新約聖書 「マルコによる福音書」 2章23~28節