WBCが漫画みたいだ、という声が上がっています。
若い世代はわからないでしょうが、我々の世代の「巨人の星」に例えてみましょう。
この時代ですから、大リーグは憧れでしかありませんでした。
大谷のような選手が出てくるどころか、大リーグで活躍する日本人すら、夢の夢の時代でした。
オズマと言う大リーグの選手が出てきます。
スウィングがとても速いと描かれていますが、まさに村上が再現しています。
日本選手がその域に達しているのには、時代を感じます。
いかにも漫画というのが、主人公の飛雄馬が投げる大リーグボールです。
なにしろ大リーグボール1号は、大きく曲がって打者のバットに当たるというのですから。
しかし、大谷がその気になれば、投げられそうな気がします。
ものすごい変化球を投げますからね。
2号は、ありきたりの消える魔球です。
この時代の野球漫画の定番でした。
この球は、大谷のスライダーだけでなく、戸郷翔征や高橋宏斗 が投げたフォークで十分でしょう。
バッターには、まさに消えて見えているでしょう。
3号はバットをよける魔球でしたが、これはナックルですね。
原作者の梶原一騎も、作画の川崎のぼるも、野球を知らずに書いているので、野球よりも感情表現が多く、うざい漫画でした。
僕は、梶原一騎の大袈裟な感情表現が嫌いだったので、甲子園での最後の試合(けがをして花形に負ける)では違和感が大きかったですね。
大リーグボールは、それまでの魔球漫画と同じになってしまったと、愛想が尽きていました。
蛇足
「あしたのジョー」も、力石が死んでから、大袈裟な感情表現だけでなく、トリッキーなパンチが出るようになって、興ざめしました。