眇めオヤジの独り言

初老で始めたブログも、寄る人もないまま、いつしか定年を迎えた。
あいもかわらず、気ままに書き連ねていく。

後期高齢者医療制度

2008-05-16 | Weblog
中国大地震の影に隠れてしまいましたが、表面的だけでなく実質的に今後の日本の行方を占う大きな問題です。

これまでの医療保険制度がまったく問題なかったかというと、そういうわけでもありません。
矛盾だらけの制度ですが、財政破綻が気遣いされるまではうまく機能していたとは思います。

もともと高齢者が多く加入する国民保険は、当然保険金に対し、給付対象となる医療費がかさみます。
そのために、国民保険の不足を社会保険から資金を移動することでで補ってきました。
さほど医療費がかからないにもかかわらず、勤労者の社会保険金がきわめて高額になっていったのです。
本来は、社会保険加入者が診療を受けた時に医療費は無料もしくは一割程度ですまなくてはいけません。

日本の国民はこうしたことに無関心なので、保険金の無駄使いも好き放題役人にやられてしまったわけです。
ただし、高齢者や障害者、低所得者にも、適切な医療を受けさせる義務が国家にはあります。
健康な労働者も、いつかはリタイヤして国民保険に加入することになります。
今までのかけた保険金は社会保険に残っていますが、それが国民保険に回ってくると考えればよいでしょう。

制度が始まった時には、国民保険は自営業を念頭に置いていましたが、今や分ける理由はなくなったように思えます。
収入や資産に応じた保険料を負担することを考えるのが、むしろ妥当ではないでしょうか。
つまり、後期高齢者医療制度というように、さらに細分化するのではなく、すべての医療保険制度を一本化するほうが、すっきりします。

ともかく、お金のないものは医療を受けられないというのは、国として失格です。
このような制度の成立を、法案を通した与党議員も知らなかったというのは職務怠慢というしかありません。

今回は、官僚の作った法案をそのまま通してしまったことによる混乱です。
タレントを選ぶのではなく、もっとまともな政治家を選ぶ知力が、選挙には必要です。

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