回復期の危機

うつでもっとも危険な時期が回復期です。

うつの人は、自殺したいとよく周囲にもらします。
ブログでも、そうした書き込みがあり、読者があわててコメントをしたりしています。
びっくりしてしまいますよね。

でも、自殺願望を明らかにしている時は、実行することはあまりありません。
（例外もありますから、安心しないでくださいね）
別に周囲の関心を引こうとしているのではなく、うつの最悪期には実行力はなく、ただ言葉で代行しているのです。

一番危険なのは、うつから回復してきた時です。
行動力が出てきますので、少し元気になってきたと周囲が思った時が、実行の可能性が一番高いのです。
このことは，精神科の医師でもベテランにならないとわかりません。

会社に理解があり、職場復帰ができそうならばいいのですが、職を失ったり会社の場所がなくなったりしていますと、将来の不安が出てきます。
うつのひどいときは、そうしたことに考えをめぐらすことができないのが、回復の過程で頭がクリアになっていきます。

最悪期のうつの人が悩んでいるのは、今だけなのです。
過去に失ったものに気づき、未来を思うほど回復した時が、最も危険な状態になります。