クロスバイクで元気

念願叶った定年退職の身は、先立つ物は細く時間は太くの狭間。
歩いて、自転車に乗って感じたことを、気ままに書き続けます。

Lee Sun Heeさんが描き出す世界は、覚醒した息遣いに満ちている

2015年10月09日 14時07分18秒 | 美術展
Lee Sun Hee SOLO EXHIBITION(李宣喜 個展)を見てきました。

画家の思いが、ぎゅぎゅっと詰まった絵画たちに付いているタイトルは「現代人の実存(現在進行形)」。
画家からいただいた説明書きの結句には『<現在進行形>は、現代人に向ける深い省察を導き出すことによって、その内面の声を聞いてみようと試みるものである。』とあります。

画面一面にはひび割れたような細かなモザイク状の断片が四方八方に連綿と繋がっています。
一片一片の色合いも、隣の断片との密なる協調、疎なる協調とバラエティに富んだ組み合わせが、画家の覚醒した息遣いを鮮明なものにしています。

ところどころに秘められた人の目の抽象化された登場が、画家の現代人に対する複雑な好悪の思いを斑状に表しています。

遠くから1枚1枚を眺めてみれば、見慣れない形、色合いが醸し出す情感が、いつしか画家の狙い通りに引き出されてしまっていると感じます。
画家の次の作品も是非とも見てみたいものです。

Lee Sun Hee SOLO EXHIBITION(李宣喜 個展)は、名古屋市中区錦一丁目のギャラリー名芳洞で11日(日)まで開催中です。

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