双子について考える。以前、毎日続けていた妙見神社へのお参りを一日休んだ時、自分が双子になっていて、その片割れが死んでしまいそうになる、という夢を見た。だからまたお参りを始めたのだが。
カストルとポルックスはゼウスとレダの息子。双子の兄のカストルは不死身ではなかったので、トロヤ戦争で死んだ。弟ポルックスは神に似て不死身だったので死ななかったのだが、兄の死を悲しんで、神に共に空の星にしてくれるよう望んだという。
ローマの祖、ロムルスとレムスも、ロムルスがレムスを殺している。双子は、協力者としての面、対立者としての面、両方ある。愛と、反発。それは同じコインの両面か。
双子とは、「対立する二つのもの」を現すシンボル。男と女、右と左、上と下、兄と弟、フィジカルとスピリチュアル、肉体と魂。
肉体(カストル)は有限だが、魂(ポルックス)は不滅だ。しかしこの世では、「魂」を殺すこともできる。
ロムルスとレムス、殺されたのは「魂」だったか「肉体」だったか。ローマは大国だがすでに滅びた。イエスの作った魂の王国は今も生きている。
(2001年のメモ帳から)