たそかれのあしたにぞ来るものありて道の辺に見るあをきさくらを 蘭
人里にしのび住む猿風の音に呼ぶ声を聞くよもつへぐひと 蘭
空よりもあをあをと咲く桜木を見ばや人世は穢れを知らむ 夢詩香
薄紅のうらがへりたる青桜まさかあるとはおもひもすまい 葡萄式部
やそ神のちぎりの玉の桜花あをき桜は裏桜とふ 葡萄式部
青桜あだにはあらず裏桜見ゆるものこそよもつへぐひぞ 葡萄式部
裏桜さくらにあれど散らぬとぞ聞きしものなるとこしへの坂 夢詩香
たまちはふ神にたまひしおのが身を穢れとせしをへぐひとぞいふ 百合
青桜見れば心も凍てはてむまよふ闇路を戻れ人の世 大火