
ガブリエル・コルネリウス・フォン・マックス
原題「3匹の猿」
19世紀の画家だが、おもしろいので採用してみた。
ココシュカの絵と比べてみればまた面白い。
猿の形をしているが、目つきや表情が人間の雰囲気を醸し出している。まだ動物の段階にいる猿にはない、馬鹿が見えてきている。
いやなことをしているという、匂いがする。人の前では何もできない弱い猿の振りをしているが、見えないところに行けば、かなりきついことをしているのだ。
何かを盗んでいる。人に嫌なことをしている。それを平気で隠している。
気味が悪い。
だが、こういう者はいるのである。狡猾という言葉を、もっといやなものにしたものを持っている。
愛らしい形を盗み、それで神をだまそうとしているからだ。