あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

愚直な政治家

2010年05月24日 22時50分34秒 | 政治(鳩山政権)
 記者会見の記事とかは、当然記者クラブに所属しているから読み合わせをしているものと思われ、全新聞紙面が似たような内容になる。
 俺は昨日今日と久しぶりに大阪の自宅に帰っていたので、産経新聞で、例のバイアスがかかりまくった東国原知事を初めて紙媒体で読んだ。

 まあどこも同じように、酷い内容だったのだろうと思うが、産経新聞でも酷いものであった。
 例の酷い質問をした、「東国原が悪」ありきの記者は、要するに「いつも地方分権を主張してんだから、いざって時に国を頼るのかよサイテー」という気分だったようだが、老害は消えうせろと思う。見苦しい。

 東国原氏は、種牛の移動の時、自らの政治生命をかけた「ルビコンの決断」を下している。なにせ今の状況下では、牛の移動は国の許可が必要なのに、それを独断で断行してしまったのだ。国はそれを追認したに過ぎない。しかしそれは、結果論的には、裏目に出てしまっている。まるで種牛を追いかけるようにして、口蹄疫が広がっているからだ。

 この点については、種牛を感染させようとするなんらかの悪意の人が、ウイルスを持ち込んでるとか、陰謀論を展開したくなる気持ちもわかるんだが、俺は東国原知事の脇があまいと思う。実はもう1回、移動場所を極秘で移動しているそうなんだが、やっぱそういう悪意について、回避を試みているのだろうな。「見えない敵」と戦っている様子が伺える。

 何度も言うが、この件については東国原知事の脇は甘い。しかし、これは宮崎県民を想っての事であり、腹をくくって行動しているだけである。人は、これを本当の意味で、「愚直な政治家」と言うのだと想う。
 鳩山はただのルーピーであり、本人の言うような「愚直な政治家」ではありえない。本当の意味で愚直な東国原氏に謝れとか思う。

 さて。この献身的な県の動きと対比しての国なんだけど。
 先日もエントリしたように、ワクチンでもって感染拡大を少しでも遅らせ、全頭殺処分と考えているようだ。
 どうも思いつきで話をしているような気がしてならない。
 このワクチン投与が間違っているのは、みなさんご存知の通りだ。

 改めて、この問題点については書いておこうと思う。
 まず、ワクチンのタイプは7種類+亜種があり、これが一致しないとほとんど効果がない。ワクチンの摂取は獣医師がやるのだが、その人数は国からの派遣を含め、200人程度。200人前後で30万頭のワクチン接種を行うのは不可能か、ほぼビッチリのスケジュールでワクチン接種をやらなくてはならなくなる。
 なんと無意味の可能性が高いワクチンを、対象患畜全部に、獣医師に処置してもらうと、肝心の殺処分関連にまわせる獣医がいなくなってしまうのだ。
 それに、殺処分用地の確保もまだできていない。ワクチン接種対象は殺処分で、殺処分対象が大幅に増えているにもかかわらずだ。

 どうもやっぱり、俺には国が足を嬉々として引っ張っているとしか思えない。
 見かねた海外の団体が、「口蹄疫対策をよくしらない」日本に「口蹄疫対策をレクチャーする準備がある」とか言われる始末である。

 あのー。ほんの10年ほど前、世界一の口蹄疫対策をしたと世界から賞賛された国とは思えないんですが。

 そして、その過去の遺産は、「自民党政権の過去の汚物」という位置付けで、対策マニュアルを全部破棄し、「自民党有力団体」という理由で畜産振興事業団の基金は事業仕分けで国庫に返納しているわけですね。わかります。

 まるで中華王朝の切り替わり時期のようだな。過去王朝の焚書処分。
 過去の遺産を連綿と引き継ぐのが、日本の美徳ではないのか。