あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

褒め言葉に混ざる優越意識

2010年06月29日 22時38分44秒 | 国際
 ウチの会社の連中とか、よく中国人やアメリカ人を、日本人と比較して褒めてたりするけど、どっちの国にせよ、日本で活動する技術者は自国内でもトップレベルの人間だ。出来て当たり前なんである。
 俺はドイツやら中国・韓国やらの人とも一緒に仕事をした経験があるので、その中堅ぐらいの実力も目の当たりにしているが、技術はともかく、その最終納品物の精度については、日本人が超がつくほどダントツだ。

 日本人の真の実力とは。モノ作りであれば、その最終的精度を生み出す思考手順なのではないかと思う。決して小手先ではない。

Most 'made in U.S.A.' cars are Japanese
大部分の " メイド・イン・USA " カーは日本車
http://shirouto.seesaa.net/article/154785297.html

 このブログでは、アメリカにおける日本車の評価が紹介されていた。元記事はCNN。
 まあご想像の通りで。この間までメディアによる異様なトヨタ・バッシングが行われていたとは思えない程の、日本車ベタ褒めが含まれた記事だった。

 もっとも褒めているの記事ではない。
 記事については、組み立て拠点がアメリカの日本メーカー車が、アメリカの自動車トップ10に山ほど顔を出しているという、ただそれだけの話だったのだけど。
 この記事についているアメリカ人のコメントが、日本を褒めているのだった。ちなみに、日本の技術力を褒めているのではなく、日本人気質を褒めているのだ。

 総括すると、こんな意識をアメリカ人は持っているのではないかと思う。

「日本車でもアメリカで組み立てられたものと日本で組み立てられたものでは次元が異なる。
 ただしエンジンは同レベル。エンジンは日本で作られたものが送られてくるから。日本人は『正しくあろう』とする傾向が強すぎる。通りを掃いたり、スタバのテーブルを拭くといったつまらない仕事ですら真面目だ。
 全ての手順が決まっているので創造性や柔軟性は欠けるが、類を見ない程に信頼性が生まれる。
 何故トヨタにクオリティの問題があるのかわかろうものだ。粗悪なアメリカ部品に足を引っ張られたんだ」

 いや気持ち悪いったらないな。ここまで褒められると。
 コメントしてるアメリカ人の言は、そこそこ正しいと思う。本人もすごい日本人を褒めてるつもりだろう。

 ただ、絶対に誤解していると思う部分があったので気になった。
 そこが、「全ての手順が決まっているので創造性や柔軟性は欠ける」である。

 違う…。日本人は、スタバのテーブルを拭くにせよ、「どうやったらテーブルが美しく・かつ効率的に拭くことができるか」を楽しんで考える事ができる民族なのだ。
 テーブルを拭くことを「つまらない仕事」と言ってのける段階で、ちょっと違うと思う。

 日本人は、なんでもかんでも職人技術化したくなる人々だ。
 でも、そんな事を言ってしまうと日本人は完璧になってしまう。信頼性に、創造性や柔軟性までも加わってしまうのだから。言うまでもなく、楽しんで考える事は創造性や柔軟性につながっているのだから。

 そもそも、創造性や柔軟性がなければウォシュレットやらジャパニメは存在しない。
 こういうアメリカ人は、無意識のうちに、創造性や柔軟性はアメリカの方が上だと思っているかもしれないが、俺はこのあたり、日本人がアメリカ人に劣っているとは思わない。

 そろそろ、アメリカ人は、無意識のうちに日本人に「想像力や柔軟性がない」と考える傾向を改めたらどうかと。で、日本人は無意識のうちに「日本人より中国人やアメリカ人の方が優っているはず」と考える傾向を改めたらどうかと思う。

 必ずしも、日本人>アメリカ人ではないにせよ。優秀度の平均については、俺は日本人ほど突出した民族はないと思う。
 ただ、アメリカ人に、日本人と比べて創造性や柔軟性がないとは言わない。彼らは彼らの思う「つまらなくない仕事」については、日本人に勝るとも劣らない創造性や柔軟性を、ある意味先鋭して発揮しているだろうとは思う。