あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

産経のキモさとTPP頓挫予報

2011年10月26日 22時36分38秒 | 経済
 現在、TPPはメディアによって絶賛中なんだが。
 基本的に中立を是とするメディアの人々は、

「基本的にウチはTPP賛成なんだけどねー。専門家の一部とか、各種利権団体は既得権益を死守する為に反対みたいだねー」

 みたいな感じでバランスを取ろうとしている。でも。

 俺は、最近はちょい忙しくて、産経しか読んでいないんだが、少なくとも産経のTPP礼賛がマジでキモい。ガチで全然バランスなんてとれてねぇ。

 産経新聞を読み、ワシントン特派員である古森義久氏のブログも読んでいる俺は、このキモさを端的に伝える方法を知っている。

「ここ最近の古森記者のブログエントリを紹介すりゃー、凄いわかりやすい」

 しかし、俺はこのキモさをあえてエントリにはしたくなかった。
 何故なら俺は、産経を応援しているからだ。誰が何と言おうと、産経は朝日や変態に比べれば遥かに俺好みのメディアなのだ。

 産経が、櫻井よし子氏が、麻生総理時代に総理をクソミソに叩きまくった時、麻生叩きに走る連中を俺はブログで何回か批難した事がある。

「保守的政治家のピンチに、大衆に迎合して保守的政治家のアラを全力で叩いてどうする」と。

 俺が今、産経を叩くのは、弱り目に祟り目なんだろうか。
 でも、もー嫌だ。頭おかしいんじゃねーの産経。俺、こんな連日産経を叩きたくないんだけどマジで。

 とりあえず、ここ1週間の古森記者エントリタイトルを列挙する。
 キモい事請け合いである。

TPP反対論のデマの数々
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/2487578/

TPPを安全保障から考える
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/2487454/

TPPは「強い安保」につながる。
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/2482531/

米韓同盟の強化で日米同盟がかすむ
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/2486414/

小沢一郎氏がTPPに賛成
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/2483534/

日本は一刻も早くTPP交渉へ
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/2483730/

TPP反対派の虚論
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/2483448/

TPPを拒むと日本は空洞化する
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/2481450/

TPP反対は愚だ!
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/2480253/

 で、トドメに最後の「TPP反対は愚だ!(屋山太郎氏の論説)」のコメントを引用する。
 古森氏とizaの一般ユーザとのやり取りが、これまたキモい。

Commented by hoisassa さん

>ベテラン論客の屋山太郎氏も最近は民主党政権を支持して、私もけげんに感じてきましたが

古森さんもそう感じてましたかw
屋山さんはあれで結構評判落としましたね。

しかし、賛成派は相変わらず関税の話しか持ち出しませんね。
世界最低の関税率を誇るアメリカ相手に僅か数パーセントの関税をゼロにしてもらったところで、そんなものは為替変動で吹き飛んでしまうではないですか。しかも、製造業の多くはアメリカ国内やメキシコで生産して既に関税を回避しているのに、なぜ経団連が関税に拘るのか理解できません。円安になる様に政治力を発揮する方が余程理にかなっています。
また、日本の企業の多くが海外生産にシフトした為に、家電製品に至っては日本は既に輸入超過国となっていて輸出立国ですら無い状態なのに、「関税撤廃!」と主張する状況はさらに説得力に欠きます。

それとご存知の様に、TPPは農業意外にも金融や保険、サービス等、24の部門があり、かなり広範囲なものです。労働者の移動の自由化まで含まれているにもかかわらず、この辺の詳細な情報が一切公開されていません。
国のあり方のかなり大きな変化となりうる協定なのに、ほとんど情報が国民に知らされていないうちに締結することなどはあってはならないことです。

・国債潮流に乗り遅れたと言いますが、日本はTPP対象国のうち既に数カ国と貿易協定を結んでいます。また、日本はユーロとも交渉していますが、ユーロ側が「既に関税率の低い日本と貿易協定を結んだところでメリットがない」として、逃げ回っているのが実際です。

・米韓FTAについて、これまた韓国を褒めちぎって、乗り遅れるだのと脅してきますが、韓国側の不利な条件等のことには一切触れずじまいであることも、賛成派の論調ではお決まりです。因にFTAと韓国の電気事情は何の関係もないはずです。更に言うと韓国の電気は原価割れで電力会社は赤字経営で、先日大停電を起こした様に、電力が安定しているとは言えません。

もちろん私も東レ等の企業が韓国に流出することは危惧しますが、それは僅か数パーセントのTPPの関税のせいでは無いはずです。
全ての多くの問題は、円高に起因していることは間違いありません。
欧米が露骨にドル安、ユーロ安を演出しているというのに、日本政府の何と無能なことか…

Commented by 古森義久 さん
hoisassa さん

ご意見の要点はよくわかりました。
こういう冷静な筆致での議論は建設的だと思います。
しかし野田首相もTPP交渉に加わる方向へ大きな一歩を踏み出した感じですね。

Commented by hoisassa さん
To 古森義久さん

>しかし野田首相もTPP交渉に加わる方向へ大きな一歩を踏み出した感じですね。

何か勝利宣言みたいですねw
交渉に参加してから「やっぱ止めた」というのはかなり困難だと思いますが、古森さんはどう思いますか?

Commented by 古森義久 さん
きんちゃん さん

日本はそのTPPの内容をこれから交渉をして決めようという手順です。その手順は条件闘争です。どうしても自国に不利とわかれば、加盟しなければ、よいでしょう。その内容を知るための作業が交渉です。
医療には関係がないということは、日本国の外務省が発表してますよ。


 エントリと、コメントの返信を読めば、古森氏は完全にTPP賛成派だ。
 真摯な一般ユーザのコメントに対しても、返信がこれまた酷い。「のれんに腕押し」みたいな返答だ。
 そして、ちまたで噂される「TPPに参加するわけじゃない。交渉に参加するだけだ。」論を常識のように操っている。
※この件については、TPP超絶賛成派・経団連会長ですら最近否定している。(まあ経団連の会長がアホで空気が読めてないだけだけどな)

 ちなみに。コメントで古森氏が言うように、医療は関係ないと外務省が発表はしてはいるものの、これは単なる見通しであり、それこそTPP交渉が始まってから解る話であろう。今断言している時点で、古森氏も外務省をおかしい。

 そして。医療は関係ないと言われた日本医師会は、古森氏の弄するような甘言や外務省の方便を信じてはいない。

【痛にゅー速報】JAや日本医師会等TPP交渉参加の反対数が日本人口の10分の1を超えるも「まずは交渉してから」と政府・民主は考えを変えず
http://itainewssokuhou.seesaa.net/article/232189463.html

 なんと署名を、日本の人口の10分の1に匹敵する数集めているのである。
 無論、政治家でも反対の人は多い。しかもその数が国会議員の総数の過半数を有に超えている。

【NHK】自民議連 党はTPPに反対を
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111020/t10013408931000.html

 この記事では、「自民党はTPPに反対する議員が6割」と報道している。

【農協】TPP、参加表明反対の緊急決議 民主党の「TPPを慎重に考える会」
http://www.jacom.or.jp/news/2011/10/news111021-15226.php

 こちらは210名の民主党議員(この会派は212名)が反対している。
 他にも、TPP反対キャンペーンを、党をあげてやってる共産党もここにカウントされる。

【中国】公明幹事長が反対表明 TPP参加、「農業守る」
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201110260140.html

 公明党も、党を代表する幹事長が反対を表明している。


 上記エントリで「小澤がTPPに賛成」としておきながら、小澤が「報道は間違っている」と否定している点はエントリしないし…。わかるだろうかこの温度差。

 まさに、産経が今とっている路線が、「報道しない自由」路線なのである。これをキモいと言わずして、なんと言えばいいのか。


 ま。(人任せはいかんとは思いつつ…ああ俺はウォッチャーなんだなぁ)みんな安心するといいと思うよ。
 俺、この状況下でTPP交渉を始める事なんて、今の政府にできるわけないと思うもの。そんなに神経太けりゃ「見殺し総理」なんつー二つ名では呼ばれないよ。

 これだけ「TPP当然」っつー流れで挑む古森氏をはじめとする連中(特に産経)は、TPPが真実頓挫した時、どんな顔をするのかね。今から楽しみだ。

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