あるウソつきのブログ

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財務省が叩かれる理由

2014年11月19日 22時16分36秒 | 政治(安倍政権)
 多少、誤解されてそうな気がするので、この場を借りて述べておきたい事がある。

 財務省の件である。アレを叩くための俺の考え方の事だ。

 まず。財務省はなくならない(後述するが、分解することはできる)。財務省は、家族内で表現すると、立場は「オカン」である。財布の紐を握っている人。

 連中が、「ウン」と言わねば政策決定ができないのだ。まさにオカン。あと、親父から収入をプールして、小遣い渡したり家計簿書いたりしている。まさにオカン。

親父「最近物騒だから、ホームセキュリティに加入したい。これは必要な措置だ」

 と言っても、

オカン「我慢しなさい!どこにそんなお金があるの!」

 とオカンに言われれば、いくら一家の大黒柱たる親父(総理)であろうとも、そして親父が正論を言っていても、予算執行はできないのである。無い袖は振れない。オカンが金がないと言えばないのである。

 麻生太郎は筆頭オカンの役割を担うことになってしまったので、彼の昨今の財務省寄りはしかたがないと言えるのは、そういう事だ。
 それでも麻生は、まだ他の大臣に比べれば財布の紐がゆるいのでマシで、オカンのブレーンたる財務省官僚は、「そんなにカネを使うなら、もっと収入を増やしなさいよ」ってなっているわけだな。
 そう。これが昨今花盛りの、消費税増税談義なのだ。

 だから、麻生が「消費税増税はちゃんとやってほしい」って要望をあげてくるのは、仕方がないっつーか理解はできるんだけど…。

 さて。ここまでが「まだ納得できる財務省の言い分」である。

 で、じゃあ財務省のどこが許せないの?と言われると。
 増税の意味がまったくない時に増税をしようとしている事が許せないのである。
 オカンの立場上、口曲がりが「消費税増税はやらな、必要な支出をさせてもらえんし、やってくれないかなぁ」って言うのはわかるっつっても、それとこれとは別である。

 わかりやすい例で例えるとね。

 日本の収入が元々1000円だったとして、消費税8%を徴収すると、消費税は80円である。これを、消費税10%にして、日本が疲弊して、収入が半減したとしよう。収入500円。
 すると、消費税が2%増税して、20円税収が増える算段だったはずなのに、税収は50円。30円の減収になるのである。

 増税して税収が減り、日本国民に憎まれ、日本国民も弱体化する。
 これのどこが正しいの。

【参考・NHK】安部総理「税収を増やすために税率を上げるわけであって、景気が腰折れして税収が落ちていけば元も子もない」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141116/k10013244221000.html

 これが、景気回復して、収入が1200円になったとすると、税収は消費税8%で96円である。1円も増税せずに16円の増収になるのだ。

 財務省の憎たらしいところは、増税による財政均衡の事しか考えていない点で、それが彼らの省益である点だ。

 奴らの言いなりを続けると、増税→税収減→国民激怒&疲弊→税収減→増税→税収減と、無限螺旋の悪循環になってしまうのだ。

 なぜなら、プライマリーバランスが黒字化する事はありえないからである。

 プライマリーバランスが黒字化した事は、日本の場合1回だけ。
 それは、不動産バブル時代である。景気が無限に拡大し、好景気によってプライマリーバランスが黒字化したのだ。
 つまり、プライマリーバランスの黒字化こそ、「バブル」の兆候なのだ。

 財務省はそんな事も理解できていないのかの如く、消費税増税を迫り続ける。連中、本当にそこまでアホなの?と問われれば、それは違う。

 理解できているなら、なぜ消費税増税を迫り続けるのか?決まっている。連中、国益なんぞ知ったことではなく、省益で動いているからだ。財務省の得になるから動いているのである。

 そこが、彼らの邪悪なところなのだ。「増税しなけりゃ収入は増えない。収入増えないからこれ以上の歳出は許さない。つまり政治をさせないとか、まるで脅迫である。で、財務省に従っていると、デフレ期は決して税収は増えない。それは上記説明で自明だろう?むしろ彼らは不景気を望んでいるのだ。景気拡大で税収改善とか、自分達のアイデンティティの崩壊につながっているのだから。

 ガチで省益だけなんだよ。

 民主党が政権をとったとき、何を期待されていたかというと。
 言うまでもなく、「官僚政治打破」が期待されていたのだ。日本の「失われた20年」からの脱却が期待されていた。連中の主張からも、それができると判断した識者は多かった。そういう識者は、俺らと逆だったのである。

「デフレ脱却できるなら、多少の売国は目を瞑ろう」

 ちなみに俺らは

「売国を許すぐらいならデフレでも構わない」

 である。嗚呼。俺が如何に苦渋に満ちた「消極的自民党支持者」であったか、わかろうものである。

 民主党最大の誤算は、「財務省が財布の紐を緩めねば何も実行できない」という事を、政権とってみるまで知らなかった点なのである。
 俺は、民主党政権になってヘタに景気が回復してしまうのを恐れたのだが…。結果は杞憂だったのだけどな。
 はっはっは。連中アホだから、「官僚政治打破」を打ち出して官僚を遠ざけたまではよかったけど、自分達のやりたい政策の、予算執行の為にどうしても財務省官僚にだけは話を聞かねばならず、結果的に財務省官僚だけが権限増強できてしまうという状況に陥ってしまったんだよな。いっちゃん遠ざけねばならない官僚だったのにな。

 まとめるが。
 財務省を解体すんのは極めて難しい点はわかると思う。財務省がなくなっても、財布の紐を管理するやつが必要なのは同じだからだ。第2の財務省が誕生するだけ。
 では、財務省に文句を言わせないようにするにはどうすればいいかだけど、つまり連中、増税する事が省益につながっているわけだから、増税が省益に繋がらないようにすればいいのである。

 そこで出現したのが、民主党政権最晩年に打ち出された「歳入庁構想」なのだ。つまり税収管理を行う歳入部門…財務省から国税庁を取り上げるという考え方だ。
 連中の仕事を、歳出コントロールのみにできるなら、かなりの弱体化が期待できる。後の問題は歳入庁メンバーを誰にするかなんだけどな。財務省の外局になんぞなった日にゃ、単なる財務省の焼け太りになってしまう。

 そんなわけで。
 憎ったらしい財務省を刹那的に叩くのではなく、ちゃんとどういう方向へ向けば正しいのかを、財務省の問題点をちゃんと認識した上で、今後とも叩いていければと思っている。

 というか、財務省が憎たらしいと思うだけでなく、どうしたらいいかを考えられる人が増えれば増えるだけ、連中が動きにくくなると思うので、それを啓蒙していけたらと思っている。

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