散文的で抒情的な、わたくしの意見

大河ドラマ、歴史小説、戦国時代のお話が中心です。

「イニョン王妃の男」雑感

2018年06月20日 | ドラマ
あまり「真面目には」見てないので、内容には踏み込めないと思います。

韓国では2014年に放送され、ネットの情報が正しいならば、あの「トンイ」より視聴率が高かったということになっています。

まず「イニョン王妃」とは誰なのか。少し韓国時代劇を見ている人なら、誰でも知っている、のかな、と思います。

トンイに出てくる「幸せ薄き王妃」です。白い服を着ている。チャンヒビンと南人派に散々な目に遭わされ、粛宗に見放され、幸薄い蟄居生活をいつも送っている、あの王妃です。

最後は王妃に復帰しますが、病気で6年後に死亡。基本トンイには優しい「いい人キャラ」でした。

で、その王妃に「男がいる」という話かというと、違います。

正確には「歴史上の人物であるイニョン王妃を護衛する男と、現代娘の恋の物語」です。

または「現代時代劇においてイニョン王妃を演じる現代女優と、過去からタイムスリップした、本物のイニョン王妃を守る男の物語」です。

簡単に書くと、イニョン王妃を守る男が、現代にタイムスリップ(過去にも自由自在に戻れる)し、ドラマでイニョン王妃を演じる女性と恋におちるという物語です。

「吹き替え版」があるので、あまり画面は見ないのですが、PCに向かって文章を書きながら、音だけ聴いています。

韓国ドラマは吹き替え版が少ないのが難点です。字幕は疲れるし、画面をずっと見ているのは苦痛です。

このドラマ、色々な局で放送されていて、今はNHKです。CMがない。

第一話を見た感想としては「チャンヒビン役の女優が、美しくない」というところでしょうか。「トンイ」では性格は悪かったけれども美しかった。粛宗が心奪われたとしても仕方ない美があった。

このドラマのヒビンは下品な感じで、どうもいただけません。

もっとも粛宗、必ずしも美に心奪われたわけではないとは思います。西人派と南人派の権力バランスをとるため、王妃をコロコロ変えた感じも強くします。

それより「いいね」と思ったのは、久々に見た韓国現代劇の女性の「とびはねている感じ」です。かつての韓国現代劇の女性は「泣いてばかりいた」印象が強いのです。

男性と対等に張り合い、飛び跳ねている。いい感じがします。現代の韓国社会を反映しているとすれば、さらにいいことです。

これがトンイより視聴率が高い理由は全く理解できませんが、そのあたりを探ると、現代の韓国の本当の姿が見えてくるかも知れません。


薩摩寺田屋事件、志士たちの限界について 

2018年06月20日 | ドラマ
薩摩寺田屋事件、、、坂本龍馬が「襲撃されて生き延びた」のも寺田屋なので、薩摩をつけないと区別がつかなくなる場合があります。

寺田屋に集結し、朝廷および幕府の要人を暗殺し、「島津久光が尊王攘夷の旗もと決起せざるえないようにしよう」「久光を無理にでも自分たちの主張に巻き込んでやろう」とした一部薩摩人を、同じ薩摩人が「上意打ち」した事件です。

この段階での薩摩人志士たちの思想は「尊王攘夷」であり、倒幕を明確に意識していたかというと、たぶんそうではない。せいぜい憂国というレベルだったでしょう。幕府を前提にして、久光の武力によって、幕府を「尊王攘夷」に巻き込む、というのが志士たちの限界だったと思います。「幕府の存在が前提」ですから、倒幕というような思想は持っていなかったと思われます。

そんなに多くの人間が死んではいません。特に二階にいた「にせどん」、若者たちは説得されて、結果生き延びました。

その中に、大山巌や西郷従道もいます。どちらも明治政府の柱となっていく人物ですから、彼らが生き延びたことは、後の世にとって幸いだったと思います。

島津久光は馬鹿ではありません。特に漢学の教養にかけては一流の人物でした。が、時代を読む意識は薄く、あえて時代を読まないようなところがありました。

その後も「力づくで徳川慶喜を政治の場に引っ張り出したり」「生麦事件を起こしたり」と、色々と「やらかす」のです。

徳川慶喜にとっては迷惑な話です。政治はあくまで家臣の仕事であり、将軍家族の貴族である慶喜はかかわらない、それが伝統であり守るべきルールでした。だから「力を背景に幕府を脅した」久光の行動は、慶喜を激怒させます。「薩摩が幕政に介入したことは許せない行動である」、この時点で徳川慶喜は明確にそう思ったと考えられます。

徳川慶喜を首相のような地位につけて、久光自身は大喜びでしたが、実はここでも「やらかして」いるのです。伝統的な江戸幕府の政治体制を内側から崩しています。

が、後年になって考えてみるならば、この政治眼がない人物が、色々「やらかして」くれたおかげで、明治維新は結果として早まったと考えられます。生麦事件の結果、薩摩はさんざんイギリス艦隊に砲撃されますが、そこでやっと久光たちは「列強の恐ろしさ」を認識します。「幕府にまかせていては日本が危ない」ことを理解するのです。

大久保がどこまで計算して「久光を操っていたのか」はよく分かりません。でも大久保のような常識をもった人間ではとてもできないようなことを久光は「やらかして」いますから、やはり久光という「おかしな個性」によるところが大きいのでしょう。

明治になって、久光は自分が「やらかした結果」に気が付きます。そして明治政府に対して大いなる不満を持ちます。が、久光が「自分がやってきたこと」に気が付いた時には、もう既に幕府はなく、廃藩も間近に迫っていました。



今見た夢の話 夢一夜

2018年06月20日 | ドラマ
起きたばかりですが、今見ていた夢の話を記録します。どうせ昼には忘れてしまうからです。なんせ「抑圧された願望」(ユング)なので、すぐ自己抑圧してしまうわけです。ユングが正しいならば。

こんな夢をみた

どうやら大学生です。
初デートをしています。彼女の門限は7時という「お堅い」家庭で、しかも親父が家庭の中で絶大な権力をもっている、と彼女はいいます。
彼女が誰かは覚えていないし、実際の人物ではない気がします。
ところが、いつも利用する駅が「新しくなって変わって」しまっているのです。
そこで僕らは迷います。地下4階ぐらいで迷ってなかなか地上に出られません。
やっと彼女の家に着いた時には7時5分ぐらいになっていました。

5分の遅れなのに、親父が鬼のような形相で怒っています。
僕らはただ「うなだれて」説教を聞いています。
ところがこの親父が何か「言ってはいけないこと」を言います。
どんなことかは覚えていません。

僕は「ちょっと待て」と言います。子供の頃に使っていた巻き舌です。
「お前、今、なんて言った、え、もう一回言ってみろ、世の中には言っていいことと悪いことがある、分かってんのか!」とタンカを切ります。
親父はちょっと驚きますが、負けずに言い返してきます。

僕もひるむことはありません。
「一応年上だから顔立てておけば、好き放題いいやがって、娘を自分の所有物のように扱いやがって、もう許さねえ、お天道様が許しても、この俺が許さねえ!」

と言ったところで目が覚めました。

これに「似た体験」は一度もありません。おそらく「ブラックペアン」の二宮君の巻き舌を見て、「あの言葉が使いたい」という「願望」が表出したのだと思います。