■名もなき庶民が日本の主役だった「田中角栄の時代」があった
週刊ポスト 2015.06.30 山本皓一
https://www.news-postseven.com/archives/20150630_332539.html?DETAIL
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かつて「田中角栄の時代」があった。
それは名もなき庶民がこの国の主役だった時代である。
〈政治は、地表を吹きすぎていく風のようなもので、国民にとって邪魔になる小石を丹念に拾って捨てる、それだけの仕事である。理想よりも現実を見つめ、国民がメシを食えるようにすることが大事だ〉──角栄語録の一節には政治の原点がそう語られている。
政治家の役割は、安倍晋三首相のように「オレが最高責任者だ」と国家・社会を自分の思想に染めようとすることではない。
あくまで“政治家は脇役、主役は庶民”という徹底した民主主義の思想がそこにはある。
1972年、「今太閤」「庶民宰相」と呼ばれ、国民の熱狂的な歓迎の中で首相に就任した角栄だったが、人気とは裏腹に、当時の日本社会は高度成長のピークを過ぎ、大都市と地方の格差の増大、公害の深刻化といった社会のひずみが表面化して、国民の閉塞感と政治への失望が広がっていた。
それは現在の日本が置かれた状況と重なる。
あの時代、角栄の目はまっすぐ国民生活の再生に向けられた。
彼の政治手法がそれ以前やその後の門閥政治家、官僚出身政治家と違ったのは、自分たちの役割は国民のためにならない法律、時代に合わない法律をつくりかえて国民生活を豊かにすることにあるという強い信念があったことだろう。
「政治は数、数は力」と自民党内で勢力をのばしながらも、数に驕る手法ではなく、むしろ多様な意見に耳を傾け、自分と意見が違っても有為な人材であればどんどん登用した。
苦労人ならではの人間的な幅広さと奥行きがあった。
だからこそ、多くの政治家が集まり、官僚たちも角栄のブレーンとなって政策の行き詰まりを突破しようとした。
その1人だった下河辺淳・元国土事務次官は角栄登場の意味をこう語っている。
「日本社会のひずみはもはや西洋から輸入された東大法学部の学問、政治、法律では解決できなかった。田中角栄は1人の日本人、新潟県人として発想し、必要なら六法全書さえ否定する行動力があった」
もちろん、「六法全書の否定」とは、安倍首相のように憲法の解釈論をこねくり回して自衛隊を海外に派遣しようという“官僚的ご都合主義”とは全く違う。
角栄は国土や社会のひずみを改めるために、日本列島改造論を掲げて全国に道路をつくり、トンネルを掘り、国土開発を推し進めた。
そうしたやり方は“土建屋政治の元祖”のように批判されるが、今の政治家の公共事業バラマキとは異なっていた。
大都市に集中した産業を地方に分散させて格差をなくすという原則を打ち出し、産業再配置と、こんな社会ビジョンを描いていた。
〈二十代、三十代の働きざかりは職住接近の高層アパートに、四十代近くになれば、田園に家を持ち、年老いた親を引き取り、週末には家族連れで近くの山、川、海にドライブを楽しみ、あるいは、日曜農業にいそしむであろう〉(著書『日本列島改造論』より)
これほど明快な社会ビジョンを国民に提示することができた政治家は後にも先にもいない。
外交面でも、角栄は戦後日本の課題だった日中国交正常化を成し遂げ、エネルギーをアメリカの石油メジャーに依存しない独自のアジア資源外交を展開した。角栄の外交思想を端的に表わした言葉がある。
「人の悪口を言ったり、自分が過去に犯した過ちを反省せず、自分がすべて正しいとする考え方は国の中でも外でも通用しない」
「主張する外交」を掲げながらも芳しい成果を残せない安倍首相は、この言葉をどう聞くのだろうか。
国民が今「角栄の時代」に郷愁を感じるのは、偶然ではない。
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名もなき庶民が日本の主役だった「田中角栄の時代」があった
週刊ポスト 2015.06.30 山本皓一
https://www.news-postseven.com/archives/20150630_332539.html?DETAIL
■鳩山一郎、石橋湛山、田中角栄……。今こそ聞きたい、日本の「自立」を追求した政治家たちの言葉
ハーバー・ビジネス・オンライン(扶桑社)2019.07.26
https://hbol.jp/197871
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・トランプ安保破棄発言こそ対米自立の好機
6月のG20直前、Bloombergが「トランプ大統領は日本との安保条約を密かに破棄すべく熟考中」と配信した。(参照:Bloomberg)
菅義偉官房長官が慌ててトランプ発言を否定したが、その直後にトランプ大統領は「日本が攻撃されれば、アメリカは第三次世界大戦を戦い猛烈な犠牲を払うことになるが、日本はアメリカが攻撃されているのをソニーのテレビで見物するだけだ」と発言した。
トランプ大統領の日米安保条約破棄発言は、決して気まぐれや思いつきではない。
同種の発言は3年前の大統領選当時にもあったし、欧州各国にも「アメリカに頼むなら応分の負担をしろ」と言明している。
『月刊日本』8月号では、こうしたトランプ大統領の「日米安保条約破棄」発言を奇貨として、我が国は自国の安全をどう確保すべきか、虚心坦懐に考えるチャンスだとして、「トランプ安保破棄発言 対米自立の好機」という特集を組んでいる。
今回はその中から、戦後の日米安保体制の中にあって、日本の自立を追求した政治家について論じた同誌編集部の論考を紹介したい。
・モノマネされる安倍総理
「先ほどアメリカのトランプ大統領と電話で会談をしました。私たちの思いは一致しました」
これは安倍晋三総理の言葉ではない。東北出身のお笑い芸人・サンドウィッチマンの伊達みきおさんが、テレビ番組で披露した安倍総理のモノマネである。
伊達さん扮する安倍総理は、どんな話題を振られても「先ほどトランプ大統領に電話しました」としか応じない。
新元号や景気回復など、直接アメリカと関係のないことを聞かれても、トランプの話しかしないのだ。
司会者から「すぐトランプに電話するやん」とツッコミが入り、番組は笑いの渦に包まれた。
「沖縄タイムス」はこのモノマネに注目し、安倍総理の対米従属ぶりを連想させる「爽快な風刺」と指摘した。
しかし、伊達さんに安倍総理を揶揄する意図はなかったのではないか。
単に安倍総理の特徴を忠実にマネしているだけのように見える。
番組の観覧客や視聴者たちも、モノマネが風刺として優れていたから笑ったわけではあるまい。
日頃マスコミに出てくる安倍総理の特徴をうまく捉えているから面白かったというだけだろう。
逆に言えば、国民の間にも、安倍政権を支持しているかどうかはともかく、安倍総理がトランプ大統領べったりという印象が広がっているということである。
安倍総理はトランプ政権が誕生して以来、トランプ大統領に徹底的に媚を売ってきた。
安倍総理がトランプ大統領の前で見せる顔は、有権者に愛想を振りまく政治家の顔に似ている。
政治家は票のためなら土下座もいとわない。
安倍総理の振る舞いにはそれに近いものがある。
事実、戦後の日本では、アメリカから支持を得た政権は長期政権を築いてきた。
安倍総理もそのことをよく理解しているから、国民よりもアメリカの意向を重視するのだろう。
戦後の日本はアメリカと同盟関係にあるため、どうしてもアメリカの行動に引きずられてしまう。
それは安倍政権に限った話ではない。
しかしそうした中でも、日本の自立を追求した政治家たちがいたことも忘れてはならない。
以下では、その中でも、特に現代的に価値があると思われる政治家たちの言葉を見ていきたい。
まず、鳩山一郎である。
鳩山は第一次鳩山内閣における施政方針演説で、次のように述べた。
「今日わが国の最大の課題は、すみやかにわが国の自主独立を完成いたし、独立国家の国民としての自覚を高め、わが国の自立再建を達成することにあると信じております。このため、政府は、まず、外交においては、世界平和の確保と各国との共存共栄を目標とし、広く国民の理解と支持とによる積極的な自主平和外交を展開しようとするものであります。(中略)変転する国際情勢のもとにあつて、わが国の自主独立の実をあげるためにも、国力の許す範囲において、みずからの手によつてみずからの国を守るべき態勢を一日も早く樹立することは、国家として当然の責務であろうと存ずるのであります。従つて、防衛問題に関する政府の基本方針は、国力相応の自衛力を充実整備して、すみやかに自主防衛態勢を確立することによつて駐留軍の早期撤退を期するにあります。」(1955年1月22日「施政方針演説」)
これはのちに自民党の党是へつながっていく。
自主防衛態勢の確立や駐留軍の早期撤退といった議論は、現在から見ると実に隔世の感がある。
次に石橋湛山の外交戦略を見てみよう。
石橋は総理をやめたあと、「日中米ソ平和同盟」という壮大な構想をぶち上げた。
アメリカとソ連、中国の間にある不信感を拭い去り、地域の平和を確保するために、日米間の同盟関係を日米中ソの四か国間まで広げるべきだと主張したのだ。
「……わが国としては、社会党のように、今にわかに米国を『日中共同の敵』ときめつけるのは、従来の歴史を顧みない突飛な行動で、非常識きわまりないと言わざるをえない。日本としては、米国を仇よばわりする前に、米国とソ連、中国の間を仲介し、現在、日米二国間だけに適用されている安全保障条約を、日中米ソ四国間にまで拡げて、相互安全保障条約の方向に努力することが賢明な策である。こうしてはじめて、東洋の平和を保ちうるのみならず、世界平和をも回復できるのである。私の主張する日中米ソ四国の平和同盟というものは、以上のごとく、実はわが国にとって、ソ連および中国との関係から是非とも必要なのである。」(石橋湛山「日中米ソ平和同盟の提唱」)
最後に注目したいのが、田中角栄である。
田中角栄は新潟日報東京報道部記者だった小田敏三氏に対して、「裏安保なんだよ、日中は」と述べ、次のように続けた。
「日米安保によって日本は、国防を米国に任せ、自分たちは経済繁栄を享受できた。これからは分からん。米ソ関係が悪いと日本に軍備の強化を要求してくる。米とソ、日本とソ連の間にいる中国の数億の民が壁になったんだ。中国と組んだから軍事費はいまも一%以内なんだ。そうでなけりゃ三%ぐらいだ。米国が要求するから。米国は二等辺三角形の底辺なんだよ。」(新潟日報編『入門 田中角栄』)
この「日中裏安保論」は、池田勇人総理の秘書官だった伊藤昌哉によると、池田の持論だったという。
池田が大平正芳にこの話をしていたので、それが田中に伝わった可能性があるようだ。
小田氏によれば、アメリカから日本に対してベトナム戦争派兵への圧力が強まったときも、田中角栄は「どんな要請があっても、日本は一兵卒たりとも戦場には派遣しない」と述べた。
官僚たちが「アメリカからの強い要請がある」と強く言っても、「そういうときには、憲法9条を使えばいい」と返したという(『週刊新潮』2019年6月20日号)。
安倍総理にはぜひ角栄の爪の垢を煎じて飲んでいただきたいものだ。
・同盟に忠実であることの危険性
もとより、安倍総理が何から何までトランプの言いなりだと言うつもりはない。
たとえば、2018年7月に北村滋内閣情報官は北朝鮮のキム・ソンヘ統一戦線策略室長とベトナムで極秘裏に接触した。
これに対して、アメリカの政府高官は、日本が事前に会談のことをアメリカに伝えなかったとして不快感を示した。
トランプが板門店で金正恩と会談することを日本に事前に伝えなかったのも、その意趣返しだったのかもしれない。
とはいえ、安倍政権の北朝鮮外交には一貫性がない。
北朝鮮外交に限らずそうである。
端的に言って、場当たり的なのだ。
安倍政権はどのような国を目指し、国際社会の中でどういう役割を果たそうとしているのか、明確なヴィジョンが見えない。
これに対して、たとえばロシアのプーチン大統領は「ユーラシア共同体」という確かな構想を持っている。
これはヨーロッパとアジアの間で独自の空間を築くとする考え方だ。
この構想は、ほぼ実現したと言っていいいだろう。
また、元CIAのマイケル・ピルズベリーが『China 2049』で強調しているように、中国は「中国共産党革命100周年に当たる2049年までに、世界の経済・軍事・政治のリーダーの地位をアメリカから奪取する」という100年計画を持っている。
その目標はいままさに達成されつつある。
場当たり的な外交はときに危険をともなう。
アメリカと中国の対立関係が強まっている現在では、なおさらそうである。
仮に米中間で軍事衝突が起こった場合、日本は日米同盟によって中国と戦争しなければならなくなる。
明確なヴィジョンがない安倍政権には、角栄のように憲法を盾にアメリカの要求を突っぱねることはできないだろう。
もちろん現在の米中に戦争の意思はない。
近い将来、米中戦争が起こるとは考えにくい。
しかし、物事には偶然というものがある。
そのことは常に想定しておかねばならない。
かのキッシンジャーは、第一次世界大戦は各国が同盟を破ったからではなく、各国が同盟を忠実に守ったために始まったと述べている。
同盟は自国の安全を確保するだけでなく、自国を危険にさらすこともあるのだ。
トランプが日米安保破棄に言及したことは、日本にとっては幸いである。
私たちは今後の日本のありかたを考えるためにも、一度立ち止まり、日米同盟のありかたについて議論すべきではないか。
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■鳩山一郎、石橋湛山、田中角栄……。今こそ聞きたい、日本の「自立」を追求した政治家たちの言葉
ハーバー・ビジネス・オンライン(扶桑社)2019.07.26
https://hbol.jp/197871
■コロナ禍だから響く「田中角栄の7金言」元秘書が明かす
日刊ゲンダイ(講談社)2021/01/01
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/283358
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2020年はコロナに直撃された一年だった。
一体、このコロナ禍はいつ終わるのか。
出口が全く見えない。
国が災難に見舞われ、国民が不安を強めている時こそ、リーダーの力量が試される。
もし、田中角栄が生きていたら、国民に何を訴え、何を考え、どんな行動を起こしていたのだろうか――。
角栄の金言を振り返るとともに、秘書を23年間務めた朝賀昭氏に話を聞いた。
「子供が10人いるから羊羹(ようかん)を均等に切るってのは共産主義。自由主義は別だよ。羊羹をチョンチョンと切ってね。一番年少の子にでっかい羊羹をやるんだ」――。
オヤジさんがよく言っていたこの言葉の意味は、明日食うのに困っている人にこそ手を差し伸べるべきだ、ということです。
コロナ禍では、非正規や女性など、弱い立場の人たちほど苦しみ、命を絶つ傾向が強いようです。
「自分だけ置いていかれているんじゃないか」「もう生きていても楽しいことはない」といった絶望感と不安感にさいなまれてしまうのでしょう。
オヤジさんなら、一番困っている人に一番手厚く予算を使うでしょう。
「国難の時は、国はなんぼ借金をしてもいい」っていう発想に立ち、気が遠くなるような借金をしたのではないか。
借金は稼げば返せる。
しかし命は一度失えば人の人生が終わってしまいます。
オヤジさんなら「でっかい羊羹」をいち早く弱い立場の人に配ったはず。
オヤジさんは、学歴もなく、本当に苦労した人でした。
自分が苦労しているから人の痛みがよく分かる。
苦労しない人は、「頭」では人の苦労が分かっても、実体験として湧かない。
困っている人、弱っている人に手を差し伸べるのは、政治家として当たり前ですよね。
いま何より必要なのは、国民へのメッセージです。
オヤジさんだったら「日本中が苦しいんだから、皆、心配しなくていい。焦らないでいこうや。今年と来年はもう休憩をしよう」「金のことは心配しなくていい。国がいっぱい借金するから」「働ける人は働きなさい」――というようなメッセージを送ると思います。
まず、国民の不幸を取り除こうと考えたはずです。
・田中角栄の7金言
①「子供が10人いるから羊羹を均等に切るってのは共産主義。自由主義は別だよ。羊羹をチョンチョンと切ってね、一番年少の子に一番でっかい羊羹をやるんだ」
②「我と思わん者は遠慮なく大臣室に来てください。そして、何でも言ってほしい。上司の許可を得る必要はありません。できることはやる。できないことはやらない。しかしすべての責任はこの田中角栄が背負う。以上」
③「選挙で人の悪口を言っても札(票)は増えんぞ。勘違いするなよ。敵をたくさんつくってどうする。槍衾(やりぶすま=大勢の者が槍を隙間なく突き出して構えること)になるぞ」
④「(政治とは)事をなすことだ」「政治家は学者や評論家とは違う。実践するために行動することだよ」「いつまでもあると思うな親と金。ないと思うな運と災難」
⑤「有名大学の学長とか教授などそういう人ばかりに上級叙勲をしている。けしからん。人間の基本をつくるのは、一番教育の難しい小学校の教員にこそあるんだ。そこのいわゆる幼年期の教育を恵まれない環境でやっている先生に、最大の敬意を表して最高の環境をつくってやらなきゃダメだ。そうならなきゃ日本は良くならん」
⑥「一分考えて答えの出ないものは、一生かかっても答えは出はせんよ」
⑦「そこに困った人がいて、何かをしてやろうという気持ちが起きない人間は政治家などになってはいけない」「国民に対して情を持たない者は、政治家になるべきではない。政治家はなりたくてなるものではない。政治家になって何をするかというものを持ってない者は、政治家になるべきじゃないんだ」
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コロナ禍だから響く「田中角栄の7金言」元秘書が明かす
日刊ゲンダイ(講談社)2021/01/01
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/283358
■消費税撤廃、アジア版列島改造、そして格差是正……ニッポン経済復活へ、田中角栄ならこうする
週刊現代 2016.06.01
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/48754
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・アジア版列島改造論をぶち上げる
まず多くの識者が指摘したのが、「日本の売り込み」を、アジア中心で一気に進めていくだろうということである。
「田中角栄さんがいま生きていたら、安倍政権とはまったく逆のことをするでしょう。安倍政権は中国を脅威と捉えて対立していますが、田中さんならばうまく取り込んでいく。
なにせ中国は13億人以上の人口を抱える巨大マーケット。
日本国内の内需が人口減少で縮んでいくのなら、中国、さらにこれから中国をも上回ってくる巨大市場のインドを取り込もうと考えるのが田中流です。
1972年に田中さんは中国の周恩来首相と会談し、歴史的な日中国交正常化を実現させました。
いまならば田中さんは訪中して習近平国家主席と握手をし、そこで『日本列島改造論』に代わって、『アジア列島改造論』をぶち上げるでしょう」
そう語るのはジャーナリストの田原総一朗氏。
聞くだけでワクワクするような構想だが、『アジア列島改造論』とはどのようなものなのか。
田原氏が続ける。
「田中さんが日本列島改造論で提唱していたのは、日本中が一つの都市のように結びついて、北海道から九州までが一日で往復できる『一日経済圏』『一日生活圏』となることで日本全体が発展するというもの。
そのために新幹線と高速道路をめぐらせ、各地に地方空港を作り、さらに日本の4つの島をトンネルと橋で結ぶことが不可欠だと彼は説いた。
『アジア列島改造論』は、同じことを中国やインドまで含めたアジアのスケールでやるものになる。
アジア全体を巨大なマーケットとして結びつけるために、最新鋭の空運、海運、陸運の交通網が莫大なスケールで整備される。
ヨーロッパがEU(欧州連合)や共通通貨のユーロを作ったように、アジア共同体やアジア版ユーロのような共通通貨も新しく生まれてくる」
田中角栄の外交力は、グローバル時代のいまであればなおさら、存分に発揮される。
実際、「現代の田中角栄」が政府専用機に乗って地球全体を飛び回り、世界の首脳たちとのトップ外交で次々と商談をまとめていく姿は容易に想像できる。
田中の首相秘書官を務めた木内昭胤氏も言う。
「田中さんは『人気絶頂の時にこそ、一番難しいことにチャレンジする』と言って日中国交正常化を実現させたので、現在のように官邸が強い政治状況のときこそ、最も難しいとされる中国との関係改善に動くでしょう。
習近平国家主席は日本に強硬姿勢ですが、そういう相手にも田中さんは言うべきことは言う。
そして、気がついた時には笑顔で握手をする関係を作ってしまうのです。
田中さんは旧ソ連との間でも、ブレジネフ書記長と初対面にもかかわらず丁々発止でやって、切った張ったの外交を展開しました。
そのうえで北方四島の領土問題を確認し、シベリア開発の道筋を固めた。
そんな資源外交を展開した田中さんですから、いまならプーチン大統領とトップ交渉をして、新しい石油・ガス田開発の権益を日本に持ってくる。
ロシアからパイプラインを日本に引いてくるくらいのこともやるでしょう」
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消費税撤廃、アジア版列島改造、そして格差是正……ニッポン経済復活へ、田中角栄ならこうする
週刊現代 2016.06.01
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/48754
■コロナ禍に田中角栄が首相だったら――元側近ら語る「マスク2枚は配らない」
週刊新潮 2020年6月4日
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/06060601/?all=1&page=1
~~~
全国でマスクが出回り始めた今になってようやく届き始めた「アベノマスク」。
466億円もかけてそれを配ったおかげで市中にマスクが流通し、価格も下がったと詭弁を弄する安倍晋三総理にはため息しか出ない。
無論、初めて経験する災禍だから誰がリーダーであったとしてもミスが起こるのは仕方なかろう。
しかし、混迷を極める政府への不信感が日本中を支配するにつれ、政財界の一部からこんな声が聞こえてくるようになった。
田中角栄ならもっとうまくやったのではないか――。
「布マスクを配布するなんてね、田中先生だったらそんなバカみたいなことはやるはずがない。秘書官に言われるがまま実行に移すなんて、国のリーダーとしてあり得ません。田中先生なら経済活動と国民の命を同時に守る、バランスの取れた政策を取ったはずです」
鉄の結束を誇った角栄の後援会「越山会」元幹部の馬場潤一郎氏はそう語る。
「田中先生が議員時代に道路整備に力を入れたのは、工業生産が増える中でトラックが通る道路が必要だったから。実は、そういった経済的な面だけではなく、それは人々の生活を守る政策でもあった。田中先生の地元の新潟では、冬になると豪雪で道路が使えなくなり、急病になっても病院に行けないことがある。無雪道路がないと、人々の命、生活が危ないと考えて道路整備を進めたのです」
角栄の元番記者で新潟日報社長の小田敏三氏も、
「角栄さんならマスク2枚配布は絶対にしないだろうな、と安倍さんの発表を聞いた時に思いました。角栄さんならまず、自分が泥を被ってでも大型の財政出動を最優先したはずです」
小田氏が思い起こすのは、最終的に角栄が決着させた「日米繊維交渉」である。
「1971年、第3次佐藤栄作改造内閣で角栄さんは通商産業大臣に任命されました。当時、アメリカのニクソン大統領は自国の繊維工業を守るため、日本に繊維輸出の自主規制を求めていました。が、それまでの通産大臣は自主規制に反対の立場を取り、アメリカとの交渉は難航。そこで佐藤総理が角栄さんに白羽の矢を立てたのです」
角栄は当時のことを、“あえて火中の栗を拾った”と言っていたそうだが、「それは決してウソではなく、交渉に失敗すれば国民の猛反発を受け、政治家生命が終わってしまう可能性が実際にあった」と、小田氏。
「当時、アメリカはベトナム戦争やインフレによって国際収支が赤字となり、深刻な経済不況に陥っていた。繊維業界の救済はアメリカ全体の不況政策の一つだったのです。角栄さんはそうしたアメリカの交渉背景を汲み取り、さらに佐藤総理が、沖縄返還交渉を成功させるためにも、日米繊維交渉を早期に決着させたいと考えていることも理解していました」
しかし、繊維輸出を自主規制すれば概算にして2千億円余りの損失が出ると言われていた。
そこで角栄は佐藤総理などを説き伏せて繊維業界の救済対策費用、約1300億円を確保。
「繊維業界の損失は丸ごと国が補償するという角栄さんの戦略で、見事日米繊維交渉は決着。その後、『縄と糸の交換』と言われたように沖縄が日本に返還されました。日本のお家芸である繊維業で自主規制をするのは難題だったに違いない。だから今回、もし角栄さんなら自分が泥を被ってでも思い切った財政出動をして、本当に困っている人への補償に当てたのではないかと私は思います」(同)
・庶民視点で対応
安倍総理は紆余曲折の挙句、国民1人当たり一律10万円の給付を決めたが、「田中先生なら一律の給付ではなく、明日食べられない人にお金を渡すような政策にしたでしょう。雪国に育った田中先生、オヤジさんは、冬になると収入がなくなったり、家族を置いて出稼ぎに行く人を間近で見てきた。だから新型コロナで職を失い、命を絶つ人がいるということもすぐに想像できるのです」
そう語るのは、角栄の元秘書の朝賀昭氏である。
「オヤジさんは『政治家というのは、人の痛みが分からないといけない』と常々言っていました。若い政治家を前にすると、『困っている人が目の前にいる時に助けようと思えない人間は選挙に出たらダメだ』と。当選1、2回の頃の小沢一郎にもそう話していました。そして、ただ言うだけではなく、オヤジさんは常に人のためになることを第一に政策を実行していました」
角栄なら庶民視点で対応に当たったに違いない。角栄を知る人たちはそう口を揃えるのだ。
角栄がロッキード事件で逮捕された後、初めてのインタビューに成功したモンゴル日刊紙東京特派員の佐藤修氏はこう話す。
「角栄さんが政治家としての最初の演説で、『国民に住宅を与えられないで何が政治だ!』と言ったのは有名な話です。庶民が何に困っているかいち早く気づき、その解決に向けて全力で動く方でした」
自民党の石破茂元防衛大臣も、「角栄先生の真骨頂というのは、困っている人を見捨てないところでしょう。何に困っているのか、誰が一番困っているのかを見抜く目をお持ちでした」として、こう語る。
「何が国民の心に響くのかということを角栄先生が分かっておられたのは、新潟の貧しい家庭に生まれて苦労されたことも関係していたのでしょう。弱い立場の人の気持ちが角栄先生には自分のこととして感じられる。今回のコロナ関連で言えば、テナントが家賃の支払いに困っている、といったことにもすぐに対応されたでしょう」
また、角栄には金の配り方にも哲学があり、常々、金は受け取る側が実は一番つらい。
だから、くれてやるという姿勢は間違っても見せるな」と、話していた。
それ故、「今回のような支援策でも、角栄先生なら、『政府がみなさんにお金をあげますよ』という姿勢ではなく、苦しい思いをさせてすまない、どうぞ受け取って下さい、という姿勢を徹底されたと思います」(同)
次々に出てくる「角栄なら」の声。
元側近や元番記者、そして現職の国会議員の談話から見えてきた角栄の決断力や実行力、人を思いやる庶民感覚はコロナ禍の今こそ必要とされるに違いない。
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コロナ禍に田中角栄が首相だったら――元側近ら語る「マスク2枚は配らない」
週刊新潮 2020年6月4日
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/06060601/?all=1&page=1
■「日中国交回復は裏安保」 角栄さんの肉声の意味と真意
日本記者クラブ 2017年10月(小田敏三)
「日本が敗戦から立ち直り、経済繁栄を成し遂げたら、いずれ米国から軍備の増強を迫られる。その前に中国との国交正常化が大事だ」
https://www.jnpc.or.jp/journal/interviews/34889
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「印象に残る世界の指導者は?」
私の質問に田中角栄元首相、角さんは間髪入れず答えた。
「周恩来だ」。
「どんな点にですか?」とたたみかけると「官僚を束ねられる政治家だ」。
1983(昭和58)年9月。
東京・目白の田中角栄邸応接間。
いつものように午前11時45分、早朝からの陳情時間が終わった。
私も帰り支度をしていたとき、偶然に最後の客を玄関先に送りに出てきた角さんから声が掛かった。
「飯食っていけ。店屋物(出前)でいいか。チャーハンがいいな」。
思いもよらぬ誘い。
それから1時間、幸運な2人きりの昼食となった。
だが角さんにとっては、1カ月後に5億円受託収賄罪に問われたロッキード事件の一審判決が迫る、緊迫した時だった。
食事を取りながら、問わず語りに角さんが口を開いた。
「日中の国交回復は裏安保なんだ。新聞記者はそんなことも勉強していない」
34歳の私は9年目の駆け出し記者。
角さんは65歳で政界の闇将軍。
勉強不足の駆け出し記者相手に怒るでもない、むしろ金権批判ばかりの日々にやりきれない思いがにじんでいるようだった。
「日米安保によって日本は、国防を米国に任せ、自分たちは経済繁栄を享受できた。これからは分からん。米ソ関係が悪いと日本に軍備の強化を要求してくる。米国とソ連(ソビエト社会主義共和国連邦。1991年12月崩壊)、日本とソ連の間にいる中国の数億の民が壁となれば、日本は経済繁栄を続けられる」
「日中は裏安保」。
角さんの肉声の意味と真意を確かめるべく私は、池田勇人元首相(故人)の秘書官だった伊藤昌哉(故人)さんの元に走った。
日中国交回復交渉の際、田中首相に同行した外相が大平正芳(元首相・故人)さんであり、大平さんの師は池田元首相である。
伊藤さんは聞くなり「本当に角さんがそう言ったのか」。
信じられないとばかりに何度も念を押された。
「一字一句本当です」と言うと、感慨深そうに語り始めた。
「池田が大平にずっと言い続けていた話だよ。日本が敗戦から立ち直り、経済繁栄を成し遂げたら、いずれ米国から軍備の増強を迫られる。その前に中国との国交正常化が大事だ、とな」
何度も何度もうなずきながら伊藤さん。
「そうか。大平の知恵と田中の決断があってこそ、日中国交回復は成し遂げられたんだな」
角さんの「功」と「罪」が語られるとき、いつも思い出すエピソードのひとつだ。
「日中裏安保論」から1カ月後の10月12日、「懲役4年、追徴金5億円」の実刑判決が出された。
私は言い渡しの瞬間を間近で見た。
こめかみがピクリと動き、ギュッと握りしめた拳がみるみる赤みを増す。
被告席に戻る際、記者席に向けた鋭い眼光は怒気を含んでいた。
1984(昭和59)年6月、角さんは新潟日報の6時間インタビューに応じた。
雑談になったときだ。
「いいか! 将来、事を成すには広大なる中間地帯をつくれ。本当の味方はせいぜい2人。地獄の釜は狭いんだ。敵は1人でも少なくしろ」
自らに言い聞かせるように、まくし立てていたのが印象的だった。
(おだ・としぞう 新潟日報社代表取締役社長)
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「日中国交回復は裏安保」 角栄さんの肉声の意味と真意
日本記者クラブ 2017年10月(小田敏三)
「日本が敗戦から立ち直り、経済繁栄を成し遂げたら、いずれ米国から軍備の増強を迫られる。その前に中国との国交正常化が大事だ」
https://www.jnpc.or.jp/journal/interviews/34889
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日中国交正常化のために田中のオヤジが訪中する前、中国側は私のところへやってきて、田中の趣味嗜好のいっさいを聞きとっていった。
いざ北京に着いたら、暑がりのオヤジの部屋は、終始、摂氏17度に保たれている。
冷たいオシボリと氷の入った水も目白の家と同じものが出る。
大好きな「台湾バナナ」がいつもそばにある。
朝、かならずみそ汁をとるオヤジのために、郷里である新潟県柏崎市の「西牧」という古いみそ屋から自宅のヤツと同じみそを取り寄せてあった。
米も同じ越後のコシヒカリです。
さすがの田中も「やるねえ」と驚いていた。
こういう気くばりは、ほかのどんな国でも、まずやらない。
確かに一国の宰相を遇するんだから、山海の珍味でもてなしはする。
でも、中国流はそんなレベルのものじゃない。
徹底的です。
しかし、考えてみると、田中のオヤジもこの流儀なんです。
そういう意味では、オヤジのメンタリティと中国流は、よく響きあうところがあった。
周知のように、日中国交正常化を果たしたのは、田中角栄です。
それはそうなんだが、あの時期になぜ田中が日中国交回復を急いだか……そこに、田中角栄という政治家のヨミの深さを知ることができる。
田中のオヤジは私にこう言った。
昭和47年7月、総理になって間もなくです。
「毛沢東とか周恩来という、いまの中国をつくった創業者は、共産主義であれ、何であれ、えらい苦労をしてきた連中だ。多くの死線を越えてきた。それだけに、すべてないものづくしの中で、あのでかい国をやりくりしていくためには、いま何が必要かということがよくわかっている」
「たぶん、そうでしょうね」
「だから、あの連中が元気なうちに、この勝負を決めなければならないんだ」
オヤジの言うところによれば、いまの時期をのがすと二代目、三代目……学校を出てインテリになって、じいさまの苦労が肌ではわからず、頭は理屈と数字が破裂しそうに詰め込まれていて、笑い顔はとても冷たい。
「こんな連中と掛け合っていたら、わがほうが「賠償金はカンベンしてくれ」と言って、「じゃあ仕方がないな」というようなわけにはいかない。だから毛沢東や、周恩来の目の玉の黒いうちにやらなきゃダメだ。急がなければならない。「掛け合いごとというのは、そういうもんだよ」そうオヤジは言った。
「オレにしても、いまが一番、力のある時だ。厄介なことを片づけるのはいまだ。後回しにして、力が弱まればできない」……田中はこうも言った。
おそるべき人間洞察の深さだ……と、私は思う。
政治家、田中角栄のもっともすぐれた資質は、まさにこの点にある。
人間の本性、人情の機微を体全体で知っているんです。
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「オヤジとわたし 頂点をきわめた男の物語 田中角栄との23年」 (早坂茂三 集英社 1987/1/20)より
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・田中角栄の青春時代
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■『入門田中角栄新装版 語録・評伝』
「原点」復刊。
すべての「角栄本・角栄語録」はここから始まった。
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■『田中角栄100の言葉 日本人に贈る人生と仕事の心得』
「やる気」を引き出す天才、心に残る「角さん」の名語録
・仕事(まずは結論を言え/伝説の蔵相就任演説 ほか)
・人生(勤労を知らない不幸/二重橋を渡る日 ほか)
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■『田中角栄頂点をきわめた男の物語 オヤジとわたし』
「オヤジとわたし」改題書
54歳の若さで日本の最高指導者に登りつめた秘密のカギは何であったのか?
著者:早坂茂三(田中角栄秘書)
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■『実録田中角栄』
雪深い新潟の農村に生まれた男はいかにして権力の階段を昇ったのか。
著者:大下英治
レーベル:朝日文庫
出版社:朝日新聞出版
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■『田中角栄 最後のインタビュー』
全盛期の知られざる発言全記録!
「道徳観のない政治家に人はついてこない」
著者:佐藤修
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■『戦場の田中角栄』新書版
元・田中角栄番の記者による「田中角栄の本当の姿」
著者:馬弓良彦
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■『冤罪 田中角栄とロッキード事件の真相』
・米国の「陰謀」-その構図
著者:石井一(元国務大臣・国土庁長官、旭日大綬章受章者)
レーベル:産経NF文庫
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■『大宰相 田中角栄 ロッキード裁判は無罪だった』
「日本のエネルギー自立を願う田中角栄と、それを苦々しく思うアメリカとの壮絶な駆け引きがあった」
著者:田原総一朗
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■『異形の将軍 田中角栄の生涯』
戦後最大の栄光と汚辱を描いた一大叙事詩
著者:津本陽
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■『日中国交正常化 田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』
歴史認識、戦争賠償などの対立を越え、結ばれた日中国交
冷戦下、アメリカとの関係維持に腐心しながら試みられたものだった
著者/編集:服部龍二
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■『田中角栄を葬ったのは誰だ』
検察の駆け引き、最高裁の不可解な動き、アメリカの圧力、等々…
・「日米司法取決」の闇
著者:平野貞夫
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■『この国は俺が守る 田中角栄アメリカに屈せず』
日中国交正常化を実現、独自の資源外交を展開する田中角栄に、大国アメリカの巧妙で執拗な罠
著者:仲俊二郎
出版社:栄光出版社
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■『田中角栄の資源戦争』
アメリカの傘下を離れ、世界の資源国と直接交渉する大胆な「資源外交」
アメリカや欧州の覇権、石油メジャーやウラン・カルテルの壁を突き破ろうとした角栄
著者:山岡淳一郎
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■「田中角栄に今の日本を任せたい」
角川SSC新書 (角川新書)
著者 大下英治
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■「反日中韓」を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!
馬渕睦夫(元駐ウクライナバ大使)
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■米国すら超える!「日中韓が心を一つに団結すれば」
「日中韓が心を一つにして発展すればさらに実力を発揮できるので、米国を軽々と超えられる」
exciteニュース(2021年4月12日)サーチナ
https://www.excite.co.jp/news/article/Searchina_20210412082/