「心を商品化する社会」2

先日紹介した同書があげている喩えを引用しよう。これは臨床心理学者の文章とのこと。「教室をたくさんの鯉が泳いでいる池にたとえるとしよう。私のようなカウンセラーの仕事は、たくさんの鯉のなかで少し元気のない鯉、餌を食べなくなった鯉、仲間たちにつつかれて弱っている鯉などを見つけたとき、それをそっと水槽に移し、丁寧に対応することで元気を回復させ、ふたたび池に戻れるよう支援するものである。それに対して、教師の仕事は、池全体を管理し、すべての鯉がつつがなく成長するように導くものである。どちらも、決して楽ではなく大変なエネルギーの要る仕事であるが、大変さの『質』が違うのではないか思うのである。……」(同書P19)。 . . . 本文を読む
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